商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2021/09/22 |
JAN | 9784309467382 |
- 書籍
- 文庫
モーリタニアン 黒塗りの記録
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モーリタニアン 黒塗りの記録
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手記を書いた人が本当に無実なのか検証する術を私は持っていない。けれど、こんなに膨大な記録を全て嘘で塗り固められるとは考えにくいし、米国にやましいことがなければ、裁判を行えばいいはず。 そもそも他国モーリタリアで半ば拉致同然に逮捕し、こっそりと移送し裁判も行わずひたすら拘置し拷問。...
手記を書いた人が本当に無実なのか検証する術を私は持っていない。けれど、こんなに膨大な記録を全て嘘で塗り固められるとは考えにくいし、米国にやましいことがなければ、裁判を行えばいいはず。 そもそも他国モーリタリアで半ば拉致同然に逮捕し、こっそりと移送し裁判も行わずひたすら拘置し拷問。この時点で人権を奪っていることは事実。 テロというのは非常に便利な言葉で、レッテルを貼りカテゴライズしてしまえば、どんな暴力も世間に受容させてしまう。法治国家の体ではあるので、自白を引き出さないとやはり次のステップに移れない。そのためあの手この手の拷問で辻褄の合う自白を当局は引き出そうとする。 拘束された者たちの、真実に違わぬ自白をしない精神力はものすごいことであり、私だったらとうに気が狂っているかもしれない。歯がゆいのはこの手記を読んでも無力を感じるだけで、私個人としては、政府のテロという煽動に踊らされないよう、メディアリテラシーを高めるしかない。 いまは世界でムスリムへの偏見は一時期より薄くなったとは思う。自分も偏見を持たないよう気をつけたい。この件については、ペンタゴン・ペーパーズ、ウォーターゲート事件にみられるようなアメリカ国内の自浄作用に期待したい。
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