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囚われのいじめ問題 未完の大津市中学生自殺事件
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囚われのいじめ問題 未完の大津市中学生自殺事件

北澤毅(編者), 間山広朗(編者)

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囚われのいじめ問題 未完の大津市中学生自殺事件

2,970

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2021/09/11
JAN 9784000614887

囚われのいじめ問題

¥2,970

商品レビュー

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2023/07/28

本書のことは新聞記事で知り、いじめを巡るマスコミや識者の議論に納得できない部分を感じていたためそれらとは異なる視点を期待して手に取った(他でもない、大津事件「自殺の練習」報道第一報の毎日新聞の記事である)。 冒頭からマスコミ報道に対して感じていた違和感の正体が暴かれモヤモヤが晴れ...

本書のことは新聞記事で知り、いじめを巡るマスコミや識者の議論に納得できない部分を感じていたためそれらとは異なる視点を期待して手に取った(他でもない、大津事件「自殺の練習」報道第一報の毎日新聞の記事である)。 冒頭からマスコミ報道に対して感じていた違和感の正体が暴かれモヤモヤが晴れるような気持ちになったと同時に、これまで社会の表面に浮上してこなかったいじめを巡る捉え方・考え方が言語化されたことで目から鱗が落ちるような気持ちで一気に読了した。特にほとんど報じられることのなかった大津事件についての高裁判決をめぐる論考は「いじめ自殺」問題(「いじめ」問題ではなく)の「わからなさ」を社会に深く問いかけるものとして大きな意味を持つと思う。 我々の社会が共有しているいじめ(自殺)問題にまつわる神話、それらはいわば絶対悪としてのいじめから逆算される議論によって補強・増幅され、今では強固で揺るぎないものになっている。そんな神話に一石を投じる主張はとても勇気のいるものだったと思うし、結論ありきの議論に陥らないために細かな点もなおざりにせずあくまで当事者の意味世界にこだわろうとする論述にも誠実さを感じる。 いじめは悪いから悪いのだ、隠蔽体質で事なかれ主義の学校に警察を入れれば解決するのだと言わんばかりの粗雑な議論に疑問を感じる人はもちろん、社会問題として提起する側のメディア関係者も必読の一冊だろう。できれば岩波現代文庫などに入れて広く永く読まれてほしい。数年に一度出会えるかどうかというレベルの読書体験ができた。

Posted by ブクログ

2023/07/05

2014年5月20日、神奈川県の高校1年生が 「いじめ苦」を動機とした自殺を図り 植物状態となった事件を、本書で初めて知った。 この事件は裁判になり最高裁まで争われたが、 「社会通念上許される限度を超えた客観的に 違法な行為と評価することはできない」という判断で、 原告側の全面...

2014年5月20日、神奈川県の高校1年生が 「いじめ苦」を動機とした自殺を図り 植物状態となった事件を、本書で初めて知った。 この事件は裁判になり最高裁まで争われたが、 「社会通念上許される限度を超えた客観的に 違法な行為と評価することはできない」という判断で、 原告側の全面敗訴となった。 地裁の判決文によれば、高校入学後、原告生徒には 4人の友達ができて仲良くしていたが、5月15日から 5月16日にかけて突然「無視される、にらまれる、笑われる」 など5件にわたる問題行動を受けたという。 そして土日を挟んで5月19日に登校したが体調不良で保健室で過ごし、 帰宅後は両親にも担任が事情を話したものの、 翌20日の朝、自室で心肺停止のところを母親に発見された。 遺書と見られる手紙には「4人はずっと仲が良かったのに イジメられてすごいかなしかった。もうたえられないそして 一生ゆるさない」と書かれていたと言うから、 いじめを苦にした自殺であったことは確かだろう。 しかし、4月に入学して2ヶ月も経たない中で 原告生徒が「もうたえられない」「一生ゆるさない」 というほどのいじめを本当に受けていたのかどうかは疑問だ。 つまり、原告生徒自身が 「いじめられて苦痛を感じたら死ぬしかない」 といういじめ自死の構図に囚われていたのではないだろうか。 本人の心は本人しかわかりえないが、 「まだ友達になって間もないし、 しょせんその程度の友情だ」 と思ってやりすごすことができれば、 最悪の事態は回避できたかもしれない。 原告生徒の性格または気性によるところも 大きかったのではないかと、個人的には思えてならない。 それでも、わずか15歳で自ら命を断つ選択をした点では、 大変不幸で悲しい事件ではある。 親にしてみれば悔やんでも悔やみきれないだろう。

Posted by ブクログ

2023/03/12

いじめは21世紀に入ってから大きな社会問題として取り上げられるようになったが、昭和と比べて21世紀が深刻になった訳ではなく、声が上がるだけ21世紀が進歩している。昭和の感覚が残っていることが問題である。

Posted by ブクログ

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