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デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える NHK出版新書655
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デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える NHK出版新書655

堤未果(著者)

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デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える NHK出版新書655

968

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NHK出版
発売年月日 2021/09/01
JAN 9784140886557

デジタル・ファシズム

¥968

商品レビュー

3.7

67件のお客様レビュー

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2024/08/05

ファシズムとは独裁主義のこと。GAFAMによるデジタル推進の時代に、その道が本当に正しいのか問い続けてくる書。  中国の女子大生が日本に来て、現金しか使えない店が多い事に不便を感じたとの事だが、キャッシュレスが本当に良いのか?個人情報が全て監視されるようになるし、社会信用スコアも...

ファシズムとは独裁主義のこと。GAFAMによるデジタル推進の時代に、その道が本当に正しいのか問い続けてくる書。  中国の女子大生が日本に来て、現金しか使えない店が多い事に不便を感じたとの事だが、キャッシュレスが本当に良いのか?個人情報が全て監視されるようになるし、社会信用スコアもつけられてしまう。現金を下ろすインフラに乏しく偽札や治安に問題のある国とは違う日本のような国が、そこまでキャッシュレスを急ぐ必要があるのかと問いかける。  教育については、一人一台のタブレットを持たされているが、果たして正しいのか。紙の手帳を使ったグループの方が記憶に関する脳活動が活発になり、記憶力も優位という結果が出ている。  AIは問いをくれない。人間にとって大事なのは問う事だ。  私たちは自分で自分の行動を決める未来を選択する権利を失ってはならない。  デジタルファシズムを阻止する唯一の方法は、私達がより人間らしくなる事だ。

Posted by ブクログ

2024/06/13

Xで知った本 「福祉や教育、医療など、政府による公共サービスには、デジタル技術や民間業者には、カバーしきれない、人間の手を必要とする領域が確かに存在する」 それを捨ててはいけないという趣旨の本。 貨幣の概念や価値が想像以上に変わることがよくわかった。 また、「デジタ...

Xで知った本 「福祉や教育、医療など、政府による公共サービスには、デジタル技術や民間業者には、カバーしきれない、人間の手を必要とする領域が確かに存在する」 それを捨ててはいけないという趣旨の本。 貨幣の概念や価値が想像以上に変わることがよくわかった。 また、「デジタル・ファシズム」の中で、最もファシズム化していく分野は教育という言葉にも心に残った。 アメリカはEUなると違い、予防原則よりイノベーション優先してきた国と言うのもすごく納得した。 なんとなく政府がやっているな〜で終わらず、関心をもち、声を上げていく大切さを改めて感じた。 ・いわゆる公務員叩きも政府の施作なのかも。  公務員の数を減らすと有事のときに弊害がでる (コロナ対応、児相の仕事が増える、台風対応など) ・〇〇Payは個人情報の観点から危ない 給与振り込みもPay化するところもあるがセキュリティを問題視 ・キャッシュレスが進む韓国では、借金まみれになる事態も。キャッシュレス化を進めるのにこの事態は見逃せない ・アメリカのドル支配から逃げ出したい国は多く、デジタル通貨はその鍵となる ・スウェーデンは体内にマイクロチップを入れ、キャッシュレス化を最速に進める(日立製作所も作っている) ・現金は残した方がよいという声が根強いのは、個人情報観点の点からも声があがっている ・新札切り替えはタンス預金をあぶり出すため&預金を把握するため ・個別指導以上に重要な教師の役割とは、単にパソコン上で最適な問題を解くよりも、人としてのつながりや、生徒褒め、励まし、上達をともに喜ぶこと ・デジタル機器の利用によって、子どもの健康な身体、創造性と芸術性、規律と自制の習慣、柔らかい頭と機敏な精神を十分に発達させる能力が妨げられる。(ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズの子どもたちはスマホやタブレットを持たせなかった) ・デジタルは「待てない」を作り出す 社会全体も親も効率がいいから、待てない Facebookは自分と同じよう考える人だけが残るから心地よい。 しかし、それによって失っているのは、自分とは異なる価値観の他者との触れ合う場 いろいろな立場の自分とは違う考えをもつ他者と同じ空間にいることが、自分だけでなく、社会に立てられたのは、想像力を使って、他者に共感する訓練をせざる得ないから ・自分で選んでいるつもりで、実は思想を形成されながら生きている。GAFAの外にも世界があると子どもたちに教えなければいけない。

Posted by ブクログ

2023/12/03

堤未果氏は、ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士課程修了、国際連合婦人開発基金(UNIFEM)勤務、NGOのアムネスティ・インターナショナル・ニューヨーク支局員、アメリカ野村證券勤務を経て、フリーのジャーナリスト。『ルポ 貧困大国アメ...

堤未果氏は、ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士課程修了、国際連合婦人開発基金(UNIFEM)勤務、NGOのアムネスティ・インターナショナル・ニューヨーク支局員、アメリカ野村證券勤務を経て、フリーのジャーナリスト。『ルポ 貧困大国アメリカ』(2008年)はベストセラーとなり、日本エッセイスト・クラブ賞、新書大賞を受賞。アメリカや日本における社会問題に関するルポ、ノンフィクション作品の執筆多数。 本書は、行政、金融、教育の分野で進むデジタル化の裏側に、GAFAをはじめとする外国のテック企業が存在する事実と、そこに潜むリスクを明らかにしたもので、2022年の新書大賞第4位を受賞した。 著者は、2019年の新書大賞第4位の『日本が売られる』の中で、水、土、農地、森、海、仕事、学校、医療、個人情報ほか、あらゆる、日本人の資産・日本人の未来を方向付ける制度が、「今だけ金だけ自分だけ」の強欲資本主義の餌食となり、ビジネスの対象になっている(=売られている)ことを示したが、本書では、それから僅かの間に、政府・当局が強力に推進するデジタル改革の名のもと、行政、金融、教育という極めて重要な分野で、外資による支配が加速度的に進んでいることに、改めて警鐘を鳴らしている。 本書では、デジタル化の進展は、スマートシティ、キャッシュレス化、デジタル通貨、GIGAスクール構想、オンライン教育のような具体的な成果を通して、一見、我々の生活を格段に快適にしてくれるように見えるのだが、そのためには様々な情報の集中が不可欠なのであり、情報の管理の方法を間違えれば、それらはどこまででも悪用されかねない、即ち、快適さとリスクは表裏一体であることをわかりやすく説明している。 そして、それらの情報の集約が、米中の巨大テック産業によって為されつつあり、それにも関わらず、日本政府に危機意識が希薄であることを、一義的に問題視しているのだが(このような書き方が、一般読者にはわかり易いからだと思われる)、著者の本質的な問題意識は、更に、こうしたデジタル化が、人間の生や社会の在り方を根本的に変えてしまうリスクがあることに向けられている。本書の中には(確か)出てこないが、情報の一元管理は、ジョージ・オーウェルの『1984年』やオルダス・ハクスリーの『すばらしい新世界』に描かれたディストピアにおける必須条件であり、初期的ステージとさえ言えるのだ。著者が題名に「ファシズム」という言葉を使った意味はそこにある。 本書には、文科省の公式ホームページに貼られた「学校における一人一台端末環境」公式プロモーション動画の中にある、小学生の女児が手元のタブレットを見ながら、あどけない笑顔で、「タブレットがないと、全部自分の頭で考えないといけない」と語る場面が引用されているが、自分の頭で考えることなく、情報を一元管理している「誰か」に全てを教えてもらい、決めてもらう。。。そして、その「誰か」とは、最早人間ではなくAIかも知れないのだ。。。背筋が寒くなる世界である。 よって、我々が本書を読んで考えなくてはならないのは、情報を外国に支配されることの是非に留まらず、情報の取り扱い方が、我々人間の未来を左右することを理解した上で、我々はどのような未来を望むのかということなのである。 著者が明らかにする事実は、いつもながら、我々に厳しい現実を突き付けるが、裏を返せば、我々にはまだ方向転換をする余地は残されているのであり、そのきっかけにしたい一冊である。 (2023年11月了)

Posted by ブクログ

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