商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2021/08/20 |
JAN | 9784087442847 |
- 書籍
- 文庫
ごめん。
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ごめん。
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商品レビュー
4.3
9件のお客様レビュー
加藤元さんの作品を読んだのは、『嫁の遺言』,『金猫座の男たち』に続いて本書『ごめん。』が3冊目となりました。 加藤さん、・・・・・やはり「凄い」です! 『嫁の遺言』でとてつもない衝撃を受け、『金猫座の男たち』で才能を確信し、『ごめん。』で加藤さんの全作品を読む決心をするに至りま...
加藤元さんの作品を読んだのは、『嫁の遺言』,『金猫座の男たち』に続いて本書『ごめん。』が3冊目となりました。 加藤さん、・・・・・やはり「凄い」です! 『嫁の遺言』でとてつもない衝撃を受け、『金猫座の男たち』で才能を確信し、『ごめん。』で加藤さんの全作品を読む決心をするに至りました。 さて、本書は主人公である吉本佑理(三十二歳独身女性)を中心として、恋人、職場の上司や同僚やその家族、友人、(時に猫)との間で、「ごめん」を共通のキーワードとした人生模様を描いた、十一話からなる連作短編集です。 最初に読んで衝撃を受けた『嫁の遺言』は短編集であり、収録されている全作品が「傑作」でしたが、本書の収録作品も勝るとも劣らない「傑作」揃いでした。 一冊の本として読んだ場合、連作短編集という特長(更に、共通キーワードを持った展開)を存分に生かした本書に分があるのかもしれません。それだけ面白く「凄い」作品でした。 本書のタイトルどおり、キーワードが「ごめん」であることから、謝罪に関する場面・文章・解釈が何度も描かれていますが、とりわけ、「誤魔化しのための謝罪」と「自己満足のための謝罪とそれによる暴力」の描写は考えさせられました。(町田そのこさんの作品『宙ごはん』を思い出しましたね) その都度、自分もそうだな、そうだったな、情けない。あの時のあの人の謝罪はどういう気持ちだったのかな。人と人が相手の身になって行動し、完全に理解し合うことがいかに難しいことか、と暗い気持ちにもなりましたが、それだけでは終わらないのが加藤さんの作品の「凄い」ところで、また、私が大好きなところでもあります。 そのあたりはあえて書きませんが、とにかく本書が面白くて「凄い」作品であることに間違いはなく、多くの皆さんの心に届くことを願うばかりです。
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11話の「ごめん。」の連作短編集。 そうだよね、と共感できることが多かった。 『第二話 いつも俺から』 口先だけのごめん。謝っているから受け入れろという態度。妻が病気でも優しい言葉をかけるだけでいいと思っている。子どもの世話は、いいとこ取り。義理親と妻は仲がいいと思っている。 ...
11話の「ごめん。」の連作短編集。 そうだよね、と共感できることが多かった。 『第二話 いつも俺から』 口先だけのごめん。謝っているから受け入れろという態度。妻が病気でも優しい言葉をかけるだけでいいと思っている。子どもの世話は、いいとこ取り。義理親と妻は仲がいいと思っている。 こんな杉田課長の行く末は、自己満足で、自分はなんでもしてやっているのにという夫の行く末。自分が、ではなく相手がどう思っているのかを、どうして考えられないのだろうか、と思う。義理関係は妻の辛抱で平和をもたらしていることもある。子育ても、1人では大変すぎる。夫になった人達に、妻に甘えていないか、職場の女性に対して軽んじたことをしていないか、考えてみてほしいと思った。 『第七話 ナニサマ』 「謝りなさいよ。」上から目線の言い方。一方的に謝罪を求める人には、毅然とした態度が必要なように思う。謝っておけば、丸く収まるわけではない。他人の理不尽な、ストレスの捌け口になっていい人なんていない。その結果、身を守るために図太くなってしまった人のことは悪くは言えない気がした。楓子を助けてくれた店長の言葉と杉原香奈の言葉に胸のすく思いがした。信じられる人もいることは、忘れないでいたいと思った。 私の場合、「ごめんなさい。」と泣きながら言う子どもの気持ちを、今ならばもう少し落ち着いて受けとめられるなぁと思った。あの頃は、余裕がなかった。周りの目も気になった。未熟だった。今更だけど、「ごめんね。」と、小さな我が子へ謝りたいと思った。
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杉田課長の話は旦那に読んでもらいたい… ただ同じことを考える人は多いだろうな…笑 ごめんって言ったんだから許せよって態度。 許すかは相手に任せてよ。というかそれを言う時点で反省してなくない…?って思うことは私も多々あり。。 自分は謝りすぎちゃう方なので、子どもの自立心を伸ばすため...
杉田課長の話は旦那に読んでもらいたい… ただ同じことを考える人は多いだろうな…笑 ごめんって言ったんだから許せよって態度。 許すかは相手に任せてよ。というかそれを言う時点で反省してなくない…?って思うことは私も多々あり。。 自分は謝りすぎちゃう方なので、子どもの自立心を伸ばすためにも自分のせいじゃない時は控えなきゃと思っている。 いろんな気持ちで発される「ごめん。」があり、いろんな受け取り方をされる。 改めて謝ることについて考えさせられた。
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