商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 太郎次郎社 |
発売年月日 | 2021/08/18 |
JAN | 9784811808482 |
- 書籍
- 書籍
NAS DAILY 世界でいちばん観られている旅
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
NAS DAILY 世界でいちばん観られている旅
¥1,980
在庫あり
商品レビュー
5
1件のお客様レビュー
ヌサイア・”NAS”・ヤシンは、1992年にイスラエル(ヨルダン川西岸地区)の農村で生まれ育ったパレスチナ人。ボランティア活動でイスラエルを訪れた米国人作家の伝手で、ハーバード大学に奨学金で入学し、大学卒業後、米国の巨大IT企業に勤めるが、2年余りで退社。2016年から、世界を旅...
ヌサイア・”NAS”・ヤシンは、1992年にイスラエル(ヨルダン川西岸地区)の農村で生まれ育ったパレスチナ人。ボランティア活動でイスラエルを訪れた米国人作家の伝手で、ハーバード大学に奨学金で入学し、大学卒業後、米国の巨大IT企業に勤めるが、2年余りで退社。2016年から、世界を旅しながら、その冒険や発見を1分間の動画にまとめ、Facebookの「NAS DAILY」に毎日投稿するプロジェクトを行い、2019年1月に64ヶ国/1,000日を達成した(1,200万フォロワー、総再生回数45億回)。 本書は、その「NAS DAILY」を抜粋・再編成の上書籍化したもので、の27の国と地域のトピックスが収録されている。具体的には、インドのスラムに住む豊かな心を持つ人々、世界の全ての人々を受け入れるカナダ、フィリピンの善良で心優しい人々、アメリカの市民権を与えられながらアメリカの豊かさのないプエルトリコの人々、兵役を拒絶したために国籍も奪われたシリア難民、世界で最も安全で良識があり唯一の被爆経験を持つ日本、イスラエルのNASの家に集まった300人のフォロワー達、イスラエル国籍のNASが入国できないパキスタンでNASの代わりに動画を撮ったフォロワー達、「アラブ人はみんなテロリスト」と叫ぶ正統派ユダヤ人の15歳の少女、動画撮影を助けてくれた数ヶ月後に自死した日本人青年、動画の中でニカブを取ったムスリムの24歳のモルディブ人女性、ISISを撃退したフィリピンのマラウィの人々、街の携帯ショップでNASに難癖をつけてきたリビア人移民、成長するアフリカ、史上最悪のジェノサイドを「赦し」で乗り越えるルワンダの人々、常に一歩先を行く国シンガポール、37年の独裁政治から解放されたジンバブエ、9番目の惑星アイスランド、まだまだ未知のパプアニューギニア、等々である。 本書(NAS DAILY自体)は、世界中を巡る旅行記であり、世界・各国の社会現象や問題を取材・記録したルポルタージュであり、また、フォロワーが集まった交流の記録でもある(この点は、SNSの普及した極めて現代的)のだが、通底しているコンセプトは「人が築いてきた文化、日々の営み、なによりも人間性を伝えること」であり、カメラの被写体となった人々と視聴者をつなぎ、そのテーマを皆が共有し、考え、世界をより良くしていくことを目指すものだ。それ故、時に、自分がトラブルに巻き込まれたことや、望まなかったような出来事も取り上げたり、批判を受けそうなテーマにも恐れない。 私は、NASが「僕がもっとも愛する都市に平和をもたらすためなら、僕にできることはなんだってする。なぜなら、エルサレムが平和になることができれば、世界中のどこだって平和になることができるに決まってるんだから。・・・エルサレムに行かずして死んではいけない。」と語るエルサレム(とヨルダン川西岸地区)に、かつて1週間ほど滞在したことがあるが、それは世界の縮図であるエルサレムがどのようにして存在しているかをこの目で見るためだった。 世界をより良くするためには、世界の現状を知らなければならない。NASが巻末で語る「僕たちは、世界を変えることができるんだ。」という言葉に強く共感する。 もともとはFacebookを使った企画だったが、今ではYouTubeでも多数の動画がアップされているので、そちらも時間をかけて観てみたいと思う。 (2021年8月了)
Posted by