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ビア・マーグス ビールに魅せられた修道士
2,640円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | サウザンブックス社 |
発売年月日 | 2021/07/21 |
JAN | 9784909125286 |
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ビア・マーグス
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ビア・マーグス
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2世紀の半ばごろ、ドイツの片田舎の農村から修道院に入って地ビール醸造を学び、さまざまな苦難に見舞われながらも各地で醸造を生業に生き抜き、「ビア・マーグス(ビールの魔術師)」の異名をとったニクラス・ハーンフルトの物語。本人が遺した手稿本を現代の醸造家が発見し、これを読み解くという形...
2世紀の半ばごろ、ドイツの片田舎の農村から修道院に入って地ビール醸造を学び、さまざまな苦難に見舞われながらも各地で醸造を生業に生き抜き、「ビア・マーグス(ビールの魔術師)」の異名をとったニクラス・ハーンフルトの物語。本人が遺した手稿本を現代の醸造家が発見し、これを読み解くという形式でストーリーが始まる一代記。 ニクラスの故郷の農村での自家醸造にはじまり、ドイツ各地の修道院での醸造法、その頃ようやく普及し始めたホップビールが、当時広く飲まれていたグルートビア(香草、薬草で風味づけしたビール)に少しずつとって変わるさま。また、それぞれの醸造所が精麦や冷却に関する技術に工夫を凝らして競い合っていた、当時のビール製造現場の事情ががうかがえる。 ニクラスが独自に開発した冷却システムや銅製の濾過盤は現代にも通ずるものであり、酵母こそ発見はされていなかったものの(17世紀のレーフェンフックの登場を待たねばならない)、ちゃんと基本的な醸造の考え方は当然今も変わっていない。当時の人は発酵の原理を知識としては知らないが、体験的にはたぶん現代の私たちよりずっと深く理解していたように感じる。 あるいは当時流行していたペストによって廃村になったニクラスの故郷や、異端審問の拷問によって自白強要される冤罪被害者、あるいは広場での公開処刑に歓声をあげて酒をあおる大衆など、中世の暗い側面も描かれており、広い意味ので中世ドイツの文化史としてもおもしろい。 原書のドイツ語版は2008年刊行だそうで、13年の時が経ってクラウドファンディングによって日本語版が刊行されたとのこと。万人が読む本ではないともうが、こうしてニッチな書籍が小さくとも世に出てくるというのはありがたいこと。 誰か読みたい人いたら教えてください。ビール好き、中世ドイツ好きには刺さると思う。
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優秀な醸造家が残した手記から小説風に書き記した形なので、記述は淡々。小説としてというよりも、中世ドイツのビール文化や周辺の歴史を追う旅として興味深い。 場所柄人や地名が覚えにくいが、読み流してなんとなく把握でも支障はない。
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ウィスキーの歴史とかワインの歴史、その醸造家たちのおもしろエピソードなどはよく聞くし、友達にもそういう話題が好きな人が多く、彼らが本を貸してくれるので(←ある日突然、読め!と手渡されるパターン)、いくつか読んだことがあるけれど、そういえばビールの歴史は聞いたことないなぁ・・・と思...
ウィスキーの歴史とかワインの歴史、その醸造家たちのおもしろエピソードなどはよく聞くし、友達にもそういう話題が好きな人が多く、彼らが本を貸してくれるので(←ある日突然、読め!と手渡されるパターン)、いくつか読んだことがあるけれど、そういえばビールの歴史は聞いたことないなぁ・・・と思い、この本を読んでみた。 考えてみれば、私はどっちかっていうとワインよりビールの方が好きだと思う。特にベルギーとかのフルーツビール大好き。(クラフトビールのバーに行くと、それぞれのブランドのオリジナルグラスでサーブされてきたりして、それだけで楽しい!) この本はノンフィクションかと思いきや、フィクションでした。歴史ミステリ、ってジャンルなのかな。 小説としては正直に言ってあんまり私好みではなかったけど、でも、考えてみると私はドイツ文学にぜーんぜん馴染みがないので、地名とか人名とか、中世の政治・経済・風習がやけに新鮮で、それだけで十分楽しんで読めた。 私の読書傾向は明らかにイギリス・アメリカ・カナダ文学に偏っているんだなぁ、と毎回その他の国の作品読むたびに思う。 ところで、最近気づいたのだが、ワタクシ、けっこう修道士萌えです・・・。(しょーもな映画「ヴァン・ヘルシング」を見ていて、カールばかりを目で追っている自分に気付いた) 修道士のあの衣装、意外にアカデミックに最先端をいっているところや、石造りの建物、多角経営なところ、会社っぽい組織、などなど、この本にはそういう意味での萌え要素がたっぷりで、史実にもとづいたディテールはおもしろかった。 登場人物紹介の次のページあたりにドイツの地図を付けててほしかったな。 ドイツは昔さらーっと電車で行ったことあるので、街並みや雰囲気はなんとなくイメージできるが、地名はケルンくらいしか分からず、しかし物語そのものには、いちいちスマホを取り出して調べるほど夢中にさせるものはなく、「今主人公はいったいドイツのどのあたりにいるんだ?」と毎回少しだけ気になってもやもやが残った。
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