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馬のこころ 脳科学者が解説するコミュニケーションガイド フェニックスシリーズ
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馬のこころ 脳科学者が解説するコミュニケーションガイド フェニックスシリーズ

ジャネット・L.ジョーンズ(著者), 尼丁千津子(訳者)

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馬のこころ 脳科学者が解説するコミュニケーションガイド フェニックスシリーズ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 パンローリング
発売年月日 2021/07/19
JAN 9784775942536

馬のこころ

¥3,080

商品レビュー

4.5

3件のお客様レビュー

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2024/10/27

これはとても面白かった。 なにが面白いのかというと、徹底してコミュニケーションについての指南書になっているからだ。 この本は『馬』に限った話ではない。 完全に『自分』と『他者』について、どう関わるかについての手引き書になっている。 自分=人間の持つ、どうしようもない特性についてが...

これはとても面白かった。 なにが面白いのかというと、徹底してコミュニケーションについての指南書になっているからだ。 この本は『馬』に限った話ではない。 完全に『自分』と『他者』について、どう関わるかについての手引き書になっている。 自分=人間の持つ、どうしようもない特性についてが、この本にはこれでもかと解説されている。もちろん馬についてのアレコレも書かれているのだけれど、私はそこに拘泥する意味を得なかった。 この本は育児本でもあると強く感じた。 親である人間の私は、子どももミニチュアの大人として扱ってしまうが、全然違う。 親である人間の私は、社会という狩り場で狩りをする捕食者だが、根本的にこどもは違う。社会という環境に放り出された被食者だ。捕食者である大人と被食者である子どもは生き残りの戦略が違う。環境に対しての解像度も解釈も違う。それを考えに入れないで、子どもが衝動的に逃げ出したいと感じること、怖いと感じて逃避を試みることを悪し様に批判することは、問題の解決にはほど遠い、むしろ拗らせる結果になる。 この本では、徹頭徹尾、自分の見えている世界と馬=他者の見えている世界は違うのだと主張する。コミュニケーションとは、その見えている世界が違うことを折り込んで、お互いにとってのベストを模索し、お互いの本能について折り合いを見つけ、幸福な結果を導くことにある。 この本を読んでいる間、ずっと既視感がまとわりついていた。テンプル・グランディンの『動物感覚』を読んだ時に感じたある種の感動に通底するものがあった。 しかし、この本は『動物感覚』よりも後年に出ているため、かの本よりもずっとアカデミックである。かつてまだ曖昧だった論が科学者たちの奮戦によって明瞭化しているため、サイエンス寄りになっている。つまり裏付けが明文化されているわけだ。 少し話がズレたが、この本はぜひ発達障害児を育てている保護者の方々に読んでもらいたい。私の子は、発達障害児なのだが、もっと早くこの本に出会えていたならば、子の大変さを理解し寛容になれたのではないかと思い。少しだけ胸が痛い。 人間は前頭葉が発達していて、脳の41%を占めている。このせいで目的を設定して動くのが当たり前になっているのだが、この前頭葉が成熟するためには時間がかかる。だいたい25歳で成熟状態になるということなので、それよりも前の段階、10代などはより馬に近い状態らしい。それを考えに入れると、『今の若者は』などという言説も、なんだか腑に落ちる感覚のような気がする。

Posted by ブクログ

2024/10/15

馬と接する人に向け、馬と人との脳の違いを知り、異種間のコミュニケーションをスムーズにはかるための脳科学者による本。 馬と人との関係はペットの犬や猫の延長線上にあるように思いがちだが、被捕食者である馬の脳は目標達成のために働く人の脳と違い、刺激によって働くのだという。 よく馬は...

馬と接する人に向け、馬と人との脳の違いを知り、異種間のコミュニケーションをスムーズにはかるための脳科学者による本。 馬と人との関係はペットの犬や猫の延長線上にあるように思いがちだが、被捕食者である馬の脳は目標達成のために働く人の脳と違い、刺激によって働くのだという。 よく馬は人に置き換えれば幼稚園児レベルの頭脳しか持っていないと言われるが、重さ的にはそれぐらいであることと、馬の脳が思ったより小さく(グレープフルーツ大)考えるという行為を司る前頭前野がないことに驚いた。 馬術では、人の指示を受け馬が自ずから考え、人のやりたいことを汲んで動くように仕向けるというようなことを聞いたことがあるが、実際はそれは馬が考えて動いた結果ではなく、人の指示に反応した結果なのだと理解した。 また馬が人にわざと嫌がらせをしているかのように思われる人にとって好ましくない(嫌な)行動は馬が負の学習をしたことによる結果だということも納得した。 確かに被捕食者である馬は、自分の身を脅かしかねないことに直面した際、”考える”時間を捨てて、一目散に逃げた方が生き残る確率は確実に上がる。 馬を愛する人がやりがちな、馬のお世話を丁寧に妬くことが実は馬のストレスになっているかもしれないという話は、馬の立場から、どう感じるかという視点が興味深かった。 真のホースマンシップは馬が最優先という言葉が強く印象に残り、非言語での異種間コミュニケーションは人とのやりとりでも応用できるとの筆者の考えに共感した。 勉強になったのは以下の部分。 馬の視力は人の視力の3分の1くらいで、たとえば障害物などは、人と比べぼやけているように見える。 奥行きは22センチ以下のものは認識しにくい。 色は黄、黄緑、青緑を認識しやすく赤、緑は認識しにくい。 馬の嗅覚は犬と同等かそれ以上の可能性がある 馬にとって怖いものがあるときは、それが馬の視界内で距離をとってループを描きつつ少しづつ速足などで近付けていくが、目的は馬の気持ちを安定させること。 ”内側に曲がりながら幾つものループを描くこと”がタスクだと思わせる。少しでも近づけたら動きながら褒める。 馬の注意を引き留めたければ、 人が馬に常に注意を払い続けること。 パターンを読ませない→人に集中する。

Posted by ブクログ

2022/07/11

馬事文化といっても見る専。 被食者としての本能を備えながら、人間が御せる稀有な存在であるウマという種に関して、認知や脳活動といった我々が自分のそれと近しいモノと鵜呑みにしている種族間の違いについて多く知れた。

Posted by ブクログ

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