商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2021/06/30 |
JAN | 9784344038073 |
- 書籍
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婿どの相逢席
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婿どの相逢席
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商品レビュー
3.9
33件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
若旦那の鈴之助が良い人で、それがストーリーに優しさを与えていて読んでいて心地良かった。 お婿さんがこういう扱いを受けているとなんだかとても大変そうな気がするけれど、お嫁さんは今でもこんな扱い珍しくもないところが、人って進歩しないんだなと思ってしまった(笑) そしてこれは私がひねくれてるのかもしれないけれど、鵜三郎が目の前に現れたからお喜根とお寿佐は感極まっているだけで、致し方なかったにせよこういうことができる人はこの先も変わらないと思う。 私が鵜三郎なら具合が悪くても帰るし、まして五十両は受け取らないな。
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両想いのお千瀬と結婚し逆玉と言える婿入りを果たした鈴之助だったが逢見屋は女系の仕出屋で男には子種以外の価値を見出しておらずとても当たりがキツい。お千瀬だけは評価している鈴之助のコミュ力で、頑なな女たちを攻略していけるのか?/この手の話でいつも思う。なんで皆自分の中で秘めてしまうん...
両想いのお千瀬と結婚し逆玉と言える婿入りを果たした鈴之助だったが逢見屋は女系の仕出屋で男には子種以外の価値を見出しておらずとても当たりがキツい。お千瀬だけは評価している鈴之助のコミュ力で、頑なな女たちを攻略していけるのか?/この手の話でいつも思う。なんで皆自分の中で秘めてしまうんやろう、と。他人って、けっこう頼りになるもんやし、当事者やったとしても意外にタフなもんなんやけどな。ま、その辺の見極めはせんとアカンけど、秘密にするということ自体が一種の裏切りやしうっかりしたら信頼を失うことになるから。 ■逢見屋についての簡単な単語集 【相逢席/あいあいぜき】知己や縁者が集い美味しいものを食べながらくつろいでもらいたいというのが逢見屋の信条でもある。それ自体はお千瀬も鈴之助もいいことだと思っている。 【当たり前】《おばあさまやお義母さんが抗っているのは、世間のことあたりまえなんだ》p.292。《あたりまえこそが、もっとも恐ろしい敵となり得る。》p.292 【安房蔵/あわぞう】逢見屋の主人。お寿佐の夫。 【井桁屋】海苔問屋。主人が亡くなり三人の子どもの相続争いが激しい。孫のいとこ同士、おいぬ、芳郎、おはなはいたたまれない思い。 【伊奈月】ライバル店。主人が倒れ若だんなはちょっと焦っているのかもしれない? いまいちパッとしない味になった。 【鵜三郎】伊奈月の若だんな。 【閻魔参り】一月十六日、閻魔堂の初縁日。この日と七月十六日の二日間だけは地獄の鬼も休むので此岸でも藪入りの日となって奉公人たちの休日となっている。 【逢見屋】仕出屋の大店。代々女が取り仕切っている。利益率は一割五分、少なっ!! 【翁煎餅/おきなせんべい】翁屋の商品。砂糖の甘味が上品。お千瀬の好物。 【お喜根/おきね】逢見屋の大女将。 【おすが】逢見屋の婆や。鈴之助を気に入っていないようだ。 【お丹/おたん】逢見屋の次女。スタート時十七歳。鈴之助には当たりがキツい。《棘の正体は、いわば憤懣だ。》p.117 【お千瀬】逢見屋の長女。スタート時二十一歳。鈴之助を婿に迎えた。鈴之助に惚れているがその才を見込んでもいる。《このままでは逢見屋は、あと十年もたないかもしれない》p.31 【お寿佐/おひさ】逢見屋の女将。お千瀬の母。 【お桃/おもも】逢見屋の三女。スタート時十一歳。 【幸吉】奉公人。泰介の弟。 【権三】板長。 【杉之助】鈴之助の兄。三兄。お気楽っぽい趣味人。 【鈴之助】小さな楊枝屋「吉屋」の四男坊だが逢見屋の長女お千瀬の婿に迎えられた。お千瀬によると《人の気持ちを和らげて、その懐にするりと入っていく。それが鈴さんの、たぐいまれな才なのですよ》p.30。往来を歩いているとよく道を聞かれる。ああ、それは僕もそうです。 【泰介/たいすけ】奉公人。幸吉の兄。昨年なんらかの事件があったらしい。 【負の気持ち】《怒り、悲しみ、迷い、苦しみ。この手の負の気持ちには、まったく同じに通ずるものがある。》《どれも、ひとりよがりってことさね》p.204。逆に、他人と共有できる感情は「笑い」。 【竜平】伊奈月の板前らしい。泰介のトラブルの相手。 【留守居茶屋】大名家の留守居役の外交の場。ひたすら贅沢になっている。その風潮が江戸の料理屋を牽引し豪華主義に移行しつつある。逢見屋はその風潮には乗らない方針。ゆえにいまだ仕出屋を名乗っている。
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男尊女卑では無いが,女性の身分が、低い時代日本の時代。 女傑とは言えないが、女系で、商いをして来た。 婿養子といえども、婿殿に、采配を束ね、縁の下の力持ちになるのが、奥ゆかしいとされていたのだが……… 料理屋の 長女の千瀬に一目惚れされた楊枝屋の四男坊 鈴之助。 どちらも...
男尊女卑では無いが,女性の身分が、低い時代日本の時代。 女傑とは言えないが、女系で、商いをして来た。 婿養子といえども、婿殿に、采配を束ね、縁の下の力持ちになるのが、奥ゆかしいとされていたのだが……… 料理屋の 長女の千瀬に一目惚れされた楊枝屋の四男坊 鈴之助。 どちらも、相思相愛に! トントン拍子で、話は進むのだが、 男は商売に口を挟む事は出来ない、隠居同然の生活。 義理の母から小遣いを貰い、それで、大人しく、鎮座ませませの生活。 形だけの若旦那の鈴之助。 でも、おっとりとしていて、難題を、解いて行く話に、ついつい、読むのが止まらない。 そして、 作者西條奈加氏、さり気なく、四季の事を話の中に盛り込んでいる。 素晴らしい。 若い人は、正月にしめ縄もしない風潮だが、…… 小正月にしても、いい歳の人でも、知らない人もいる。 雛祭りの話にしても、そして、七五三にしても、その由来的なものをさらりと、書き記している所は、見事である。 最後の結末には、少し展開が大きくなったけど、めでたしめでたしである。 さてさて、次に誕生する子供は、跡継ぎになってくれるのだろうか?と、要らぬ心配をしながら、読み終えた!
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