商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2021/06/16 |
JAN | 9784152100283 |
- 書籍
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蜂の物語
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蜂の物語
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商品レビュー
4.3
12件のお客様レビュー
蜂の一生を物語に変えてしまった一冊です。不思議な読書体験。 ページを開くたびにずっと不思議な世界に浸れますが、意外と感情に起伏なく読み終え。
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ディストピア小説的な要素がしんどくなるかもと思ったのですがそんなこともなく。 むしろ蜂のドキュンタリーを読んだような、生態がリアルに感じられて、勉強になりました(笑) 蜂の巣の規律の中で、個ではなく、集団の中の種として生きなくてはならず、ひとつの意識体としても動いているはずなの...
ディストピア小説的な要素がしんどくなるかもと思ったのですがそんなこともなく。 むしろ蜂のドキュンタリーを読んだような、生態がリアルに感じられて、勉強になりました(笑) 蜂の巣の規律の中で、個ではなく、集団の中の種として生きなくてはならず、ひとつの意識体としても動いているはずなのに。 特殊生はあってはならないことなのに、それを認められて身分不相応な経験を重ねることで、母性や恋愛感情を獲得していく七一七。 最下層の蜂種として、全ての他の種達に命令されても従うしかなかったのに。 様々な出会いを通して多くの経験を積み、充実した人生を歩めたであろう七一七の生き方に共鳴しまくりでした。 それにしても、蜂への観察力とリスペクト、すごいです^_^
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小学生の時、国語の教科書で読んだ「みつばちのダンス」を今でも覚えている。9歳くらいの子供にとって、ダンスで花蜜の在処を教えるという蜜蜂の話しの何が衝撃だったかというと、群れで暮らす生き物が、言葉ではないコミュニケーション手段を持っている、という事だった。それも、ダンスで地図を教え...
小学生の時、国語の教科書で読んだ「みつばちのダンス」を今でも覚えている。9歳くらいの子供にとって、ダンスで花蜜の在処を教えるという蜜蜂の話しの何が衝撃だったかというと、群れで暮らす生き物が、言葉ではないコミュニケーション手段を持っている、という事だった。それも、ダンスで地図を教えるなんて。人間のジェスチャーであの角を曲がって2番目の信号を…とか一度に伝えるの無理って思い、蜜蜂はすごいなぁ、と純粋に感心して、その感動が、ファーブル昆虫記や、地球科学系の本を読むきっかけになっていった。さすが教科書。先達の意図した通りにわたしは学習していったんだね〜。専門家にはならなかったけど。子供の学習に「意図された道筋」まさにこれが蜜蜂ダンスだったんじゃないか(笑) それから数十年過ぎてもまだ道が続いていたみたい。そんなわけで、ラリーン・ポールの「蜂の物語」は存在を知ってからずっと読んでみたかった。一匹の蜂の生涯を描いた物語。「受け入れ、従い、仕えよ」巣の最下層のフローラ族として生まれたフローラ717は不恰好な姿に粛正されそうになるが、会話ができた事から、女王に仕える美しい先輩蜂に助けられて導かれる。 美しくも厳しい王国の中で暮らす擬人化された蜂たちの感覚や感情を追いながらの読書は良い時間だった。女王や上位の蜂たちの圧倒的な権力と美しさ。雄蜂たちの傲慢さと色気、スズメバチとの戦闘、花蜜を集める飛行蜂の清廉さ。粛正や病気と死と慈悲。若く何も知らないフローラと一緒に女王の国の秘密を体験し、外役蜂として空を飛ぶフローラの優しさや勇敢さに声援を送り、厳しい冬とその結末の目撃者になった。 人間と同じ世界に生きている事が描かれているのも良かった。人間は農薬や病気をもたらすけれど、庭に植えた花が彼女らを助ける事もあるんだ。 匂いやダンス、フェロモン、集合意識、ヒエラルキーとか蜂の生態ってSFだよなぁッて思い、改めて楽しいね! 擬人化するとディストピアに思えるけれど、蜂の生き物としての仕組みだと思うと、生命の継続の物語は美しく神秘的だった。うん、居ないと信じてる創造主の存在を思ってしまうほどに。 それから、蜜を集める場面の、花からのアプローチの描写がとてもエロティックで好きだな。恥ずかしげな花っていいね。 春になるとうちの庭のモッコクに沢山蜜蜂が訪れて、いつも楽しく観察していたけど、今年はフローラを想い、花も蜂もちょっと違った目で見られるかな。
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