まだ人を殺していません

小林由香(著者)

• 販売会社／発売会社: 幻冬舎
• 発売年月日: 2021/05/26
• JAN: 9784344037953

商品レビュー

2024/10/15

　これでひと段落つけるかなぁ～の、小林由香さん！読んでみてこの作品のテーマは加害者遺族の問題…。しかもタイトルは「まだ人を殺していません」…どういうこと？？

　葉月翔子は5歳娘を交通事故で亡くし、それが引き金になり離婚し一人で生活していた。ある日亡き姉の夫である南雲勝矢が、少女と認知症の老女を殺害しホルマリン漬けにしていた事件が発覚し、その息子の良世を引取ることになった。自らの子育ても全うできていない翔子は、良世との生活の中で戸惑うが…。

　この作品も重いものでした。でもね、最後まで翔子は良世と一緒に生活する道を模索するんです。自らの辛い経験と、良世が勝矢との生活の中で経験してきたこと、そして自らを守るためにしなければならなかったこと…ふたりは共鳴したんだと思いました。良世はまだ子どもで、大人が守るべき存在なのに…と思うと、翔子さんと暮らせるようになってよかったね！これからのふたりの生活が良いものになりますように…と祈りたくなりました。

2024/07/28

幼少期の家庭環境は大事と言うけれど本当にそうだと思う。
この子は賢いから今は「まだ人を殺していない」かもしれないけど。。
普通って難しいな。

2024/07/01

最初から最後まで負のオーラが充満してました。
主人公がなんにでもビクビクするのにもいらっとしてしまいました。
子育てを自信満々にできる親なんているのでしょうか。
誰もが答えを欲しがりながらも、明確な答えなどないまま、親と子は同じ人間ではないことを知っていくのだと思います。