商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2021/04/08 |
JAN | 9784344430792 |
- 書籍
- 文庫
モネのあしあと
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モネのあしあと
¥550
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商品レビュー
4
102件のお客様レビュー
マハさんから見たモネの姿が語られている、それだけでうれしい。私は「ジヴェルニーの食卓」が大好きなので、思い出しながら楽しく読んだ。 パリに戻りたくなるけれど、 まずは国内の美術館からゆっくり巡って行きたいなあ "ゴッホのあしあと"の方が幾倍も好きなので、...
マハさんから見たモネの姿が語られている、それだけでうれしい。私は「ジヴェルニーの食卓」が大好きなので、思い出しながら楽しく読んだ。 パリに戻りたくなるけれど、 まずは国内の美術館からゆっくり巡って行きたいなあ "ゴッホのあしあと"の方が幾倍も好きなので、評価は4で。
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初めて読む原田マハさんの作品。アート小説ではなく、クロード・モネの解説本。 先日、モネ展(モネ 睡蓮のとき)を観てきたので、モネの絵が生まれた時代背景やモネの人生について知ることができてよかった。約150ページと短めなので、短時間で読めるのも良いですね。 オランジュリー美術館でモ...
初めて読む原田マハさんの作品。アート小説ではなく、クロード・モネの解説本。 先日、モネ展(モネ 睡蓮のとき)を観てきたので、モネの絵が生まれた時代背景やモネの人生について知ることができてよかった。約150ページと短めなので、短時間で読めるのも良いですね。 オランジュリー美術館でモネの睡蓮を初めて見て、それからモネのファンになりました。以前、行ったのは30年以上前なので、彩光などが違ってるようですね。いつかもう一度、オランジュリー美術館の睡蓮の間を再訪してみたいです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
印象派に日本の美術が与えた影響が書き記されている。浮世絵は確かに荒波の力強さや、富士山の雄大さ自体を描き、降りしきる雨や光自体を描いている。けれども「自然の美しさに西洋の風景画が気づくのは意外に遅く、純然たる風景画は十八世紀にならないと登場しません。」だそう。 「モネは花や木を、命が宿っているように描きます。それは日本人の感覚と似ています。私たちは巨木があれば尊さを感じ、日向に小さなスミレの花が咲いていれば話しかけたくなります。そこには自然の中に神や命が宿るという、日本古来の自然観が染みついています」 我々日本人は自然は御するものではなく、あらがわずに神に祈り、調和するという価値観を生まれながらにして持っている。 先人たちの先見の明のお陰で、日本には優れたモネの作品が多くある。その恩恵でモネの絵に慣れ親しむことが出来る土壌がある。 「モネの見た自然の美しさ」を感じ取る力が元々備わっていて、それを育む土壌がある。そんな事を教えてくれた本。この本を読んでモネを見に行ったらまた、新たな感情でモネの絵と向き合えると思う。 「ジヴェルニーの食卓」も読もう。 そして、いつかフランスに行って、朝のオランジュリー美術館を訪れよう(ここまでモネの特別な美術館だとは知らなかった)。自然光のさす中で決して閉じることのない睡蓮に囲まれて、「美しい自然を描けるモネの喜び」を感じたい。チュイルリー公園で芝生に座ってサンドウィッチを食べてマルモッタン・モネ美術館にもお散歩したい。シヴェルニーに出かけてそば粉のガレットとシードルも頂かなくては。 「世界が完全に閉じてしまったいま、この瞬間、それでもモネの睡蓮は花を咲かせている。そして、決して閉じることはない。その事実に私は胸打たれた。どうしたって起きてしまう人生の不幸、避けられない災厄、世界を覆い尽くす不穏。それらに抗って睡蓮は花開いている。クロード・モネは、自然の摂理にままならぬ人の営みを重ね合わせて、大丈夫、いずれ花は咲くのだから ― と、諭してくれているのではないか。そう気がついて私の心に希望の灯火がともったのだ。」あとがきにあるこの一節を読んで期せずして涙が出た。 今、日本に来ているモネの絵を見に行こう。 作品に宿るよろこびを感じに行こう。 そんな事を思わせてくれる作品でした。
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