干す 日本の天日干しをめぐる

西村豊(著者)

• 販売会社／発売会社: 光村推古書院
• 発売年月日: 2021/03/31
• JAN: 9784838106103

商品レビュー

2022/03/21

天日に干して乾燥させることは、発酵と並び
食材の保存方法として古くから確立されてい
ます。

改めて日本には、これほど多くの「干す」食
品があるのか、と感動してしまいます。

この写真集では天日だけです。今では機械で
の乾燥もあるでしょうから、それでもほんの
一部だと思います。

それにしてもどれも美しい光景です。

大根や柿がつるされて干されている風景は、
まさに日本の原風景です。

新潟の「かんずり」で知られる辛味調味料も
真冬に雪の上に干されるのです。

真っ白い雪の上に真っ赤な唐辛子が撒かれて
いる風景は息をのむほど美しいです。

2021/12/24

どんな懐かしい風景が見られるのかな？と期待して読んだ。稲の稲架掛けや藁干しは、かつて良く見ていた風景。隣のおばあちゃんも大きな梅を干していた。むかし旅先で見た風景もあった。
まさに『お天道さま』パワーの為せる技と思う。
自分でも柿や野菜も干したことがある。
ズックや上履きも、よく洗って干した。
今でも洗濯物をお日様に干すのは幸せを感じる。
やはり生き物としての喜びなんでしょうか。
“あとがき”の写真２枚に写っている、お婆さんの姿。素晴らしい働き手なんだと思う。

2021/05/10

日本の食文化・伝統が干すというひとつのテーマに凝縮された本。構想から15年も経ったという驚き。いつまでも大切にしたい想いと、その手間に見合った値がつくのか廃業に追い込まれる危惧と。記録に残す大切さ、貴重な本です。