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アフリカ 人類の未来を握る大陸 集英社新書
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アフリカ 人類の未来を握る大陸 集英社新書

別府正一郎(著者)

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アフリカ 人類の未来を握る大陸 集英社新書

946

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2021/02/17
JAN 9784087211542

アフリカ 人類の未来を握る大陸

¥946

商品レビュー

3.9

13件のお客様レビュー

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2024/02/17

NHK現役記者の取材に基づく2020年代の今のアフリカの姿をエピソード形式でその課題と可能性を探った著作。

Posted by ブクログ

2023/10/29

アフリカ大陸は世界の5分の1の広大な土地で、そこには54の国が存在する。先進国が軒並み出生率低下により人口減少と超高齢社会へ真っしぐらに突き進んでいるのに対して、依然として5〜7%を維持する国が多数あるなど、人口増加、未来の世界を担う若年層が占める割合は高い。だからアフリカは人類...

アフリカ大陸は世界の5分の1の広大な土地で、そこには54の国が存在する。先進国が軒並み出生率低下により人口減少と超高齢社会へ真っしぐらに突き進んでいるのに対して、依然として5〜7%を維持する国が多数あるなど、人口増加、未来の世界を担う若年層が占める割合は高い。だからアフリカは人類の未来を担うとまで言われる。経済の成長率を見てもGDP伸び率が3%台がようやくの先進国とは比較にならない程、大きな成長を続けている。ただしそれは現状が貧困にあり、それだけの成長を続けながらも一人当たりの生活費が先進国に比べ著しく低く、1日あたり100円にも満たない金額で生活する人が多い。特に国によっては内戦で国土が荒れ果て、生まれてくる子供に十分な栄養を与える事ができず、病院のベットで虚な目をした子供達に栄養剤を注入する様な状況も多く見られる。 本書はそうしたアフリカの現状を現地特派員の目で観察し、人類の未来になり得る世界の真の状況を露わにしている。確かにそこには未開発の世界と圧倒的な人口増加で消費経済の爆発的な拡大の素地があるのは間違いない。だがしかしそれを実現するにはあまりに政治体制が未熟であったり、汚職に塗れていたり、民族間・部族間の争いがあったりと前途多難である。 ラグビー強国として知られる南アフリカは言わずと知れたアパルトヘイト(人種隔離政策)が存在した国だ。表向きそうした制度を排除し、多様性を重視する「虹の国」を目指して久しいが、ネルソン・マンデラの望んだ世界には未だ遠い。依然として黒人と白人の間に塞ぎきれない溝があるばかりか、近年は異常な殺人発生率で身の危険を感じた白人層が、郊外に白人のみの村を作って閉じこもるなど、逆行する動きが見られる。 サッカー強国で名を馳せたカメルーンは旧宗主国であるフランスやイギリスの影響が色濃く残り、そのまま資源を巡る対立構造を露わにしている。多数派のフランス勢力に対して、少数派イギリス勢力が武器で存在感を示そうとし、一般市民が殺害されることもしばしば発生する。 ケニアやセネガルやアンゴラ、ザンビアと聞いて感の良い方は気づくだろうが、中国資本が際限なく流入し、所謂債務の罠に嵌まった状況も見られる。確かにインフラ整備は中国の手により進んでいるが、自然環境を無視した道路建設や、現地住民の手ではなく大量の中国人がやってきて、作業を担う構造だから、現地の人々への恩恵は少なく、増え続ける中国人に危機感や嫌悪感を抱くケースもある。 近年地球温暖化は猛スピードで環境破壊を進めているが、その影響は二酸化炭素排出量が最も少ないアフリカ大陸にも甚大な被害を齎らしている。美しいビーチの砂浜が侵食されたり、水温変化で養殖業に大きなダメージを与えている。地球温暖化はその収入だけを頼りに生きている弱い立場の人々を容赦なく襲う。 12〜13歳での結婚もよくある話で、若くして子供を産み身体を傷めてしまう女子や、前述の様な内戦下で性被害にあう女性も多い。ノーベル平和賞を受賞したムクウェゲ医師の話からは、社会の歪みがそのまま弱い立場の人から様々な未来を奪い去り、深い傷を残すという負の構造が見えてくる。武器による攻撃以上に精神を崩壊させるレイプの恐ろしさ。 一方でアフリカ大陸には豊富な地下資源が手付かずで眠り、未来への期待も大きいのも確かだ。世界各国がその資源を狙い、アフリカを目指しているのが現状ではあるが中国・韓国に比べると日本の関わり合いかたはまだまだ規模は遠く及ばない。今後国家として如何に取り組んでいくか重要な課題ではあるが、スピード感ある中国の動きには到底及ばない。その様な巨大な資本が流入するから、上手く政治が回る国は成長のスピードも途轍もなく、カエル飛びと呼ばれる、通常なら機械化が先に進んでその後にITが発展するところを、いきなりIT分野から伸びていく国もある。様々な負の経験から多様性重視で女性の社会進出をクォータ制度なども用いて強制的に進める国もあり、国会議員の10%しか女性議員がいない日本と比べると、50%を超えるルワンダなどは政治の面での成功が国の発展を後押しする構造が確立されつつある。 こうした書籍からアフリカへの未来を期待するか、課題山積で様子見もしくは時間がかかると見るかは読者次第だが、地球温暖化の問題はアフリカだけで解決するものではないし、その責任は先進国が多くを担っている。先進国に生まれた読者自身が考えなければならないと改めて感じさせられる一冊だ。

Posted by ブクログ

2023/09/25

気候変動や、テロ、少女での結婚など、アフリカ各国のさまざまな問題を取り上げた本。この本も、部族という言葉を使っていない。部族という言葉は、ヨーロッパの少数民族には使われていない。そういう点でも目配りがきいている。

Posted by ブクログ

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