商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | すばる舎 |
発売年月日 | 2020/12/14 |
JAN | 9784799109410 |
- 書籍
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若い読者のための文学史
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若い読者のための文学史
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商品レビュー
4.3
9件のお客様レビュー
イギリスの文学(とくにイングランド)を中心に据えて語られた文学史(アメリカ文学も少しくらい)。原題がリトルヒストリー(小史)なので、文学全体をカバーしているわけでないけれど、概観はつかめるようになっている。詩や詩人についてもその紹介にけっこう紙片が割かれている。読んだことのある本...
イギリスの文学(とくにイングランド)を中心に据えて語られた文学史(アメリカ文学も少しくらい)。原題がリトルヒストリー(小史)なので、文学全体をカバーしているわけでないけれど、概観はつかめるようになっている。詩や詩人についてもその紹介にけっこう紙片が割かれている。読んだことのある本や、名前だけ知ってる著者やその作品が年代順に繋がっていくような感覚があってとても楽しめた。 流れとしては、神話から始まって、各国の叙事詩の紹介(イングランドはベーオウルフ)があり、具体的な英文学の始まりとして、チョーサーの『カンタベリー物語』が紹介される。その後シェイクスピアや、サミュエル・ジョンソンという最初の偉大な批評家が登場する。(ジョンソンがシェイクスピアを絶賛したことで、シェイクスピアは当代でも詩聖としての文学的地位を確立したらしい。) 小説の興りはイタリアのボッカチオ作の『デカメロン』やスペインのセルバンテスの『ドン・キホーテ』がその原型だとされる。イングランドで小説というジャンルを興した人物として紹介されるのはダニエル・デフォーの『ロビンソン・クルーソー』。ジョナサン・スウィフトによる『ガリヴァー旅行記』しかり、大航海時代後の英国にあって、旅人の法螺話的な小説がたくさん売れたということのなのだろう。そしてその後ジェイン・オースティンやチャールズ・ディケンズたちが登場し、小説はさらに発展してゆく。 イングランドは僕の理解ではイタリアなどに比べて文化的には後発だったのじゃないかと思うが、本書を読んでいるとまるでイングランドがその"らしさ"というべきものを獲得していく歴史を読んでいるような気もした。文学史という観点からその国の興りを見ている、といった感じだろうか。この場で紹介しきれないくらいたくさんの作者や著書が紹介されていて、とても勉強になった。読みやすく面白いので、文学史の流れの一端をつかむ一冊として、文学に興味のある方は手に取って損はないと思う。
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ざっくりと文学の流れを大きな枠組みで解説するのかなと思っていたが、それだけでなく間に著作権や検閲、文学賞などの変わった切り口で語られた章もあり、批評家である著者視点での「文学」の定義が興味深かった。
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文学とはなんなのかを知りたくて、読み始めました。文学作品の数々を知ることができる素敵な読書案内書にもなっています。本書で紹介されている書籍を読むことで、人生がより豊かになることでしょう。その作品が生まれた時代背景や、その本が生まれた時期に読まれていた書籍、作者の人物像など知ること...
文学とはなんなのかを知りたくて、読み始めました。文学作品の数々を知ることができる素敵な読書案内書にもなっています。本書で紹介されている書籍を読むことで、人生がより豊かになることでしょう。その作品が生まれた時代背景や、その本が生まれた時期に読まれていた書籍、作者の人物像など知ることができます。 「若い読者のための」と表紙にあるとおり、もっと若い時に読みたかった一冊でございました。
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