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梨屋アリエ(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2020/11/19
JAN 9784065212776

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商品レビュー

3.5

8件のお客様レビュー

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2023/08/23

のっけから母親にぎょっとさせられるんだけど、梨屋作品にはこういう、自分がいちばんかわいくて、その小さなプライドを守るために周りをぜんぶ否定したり、序列をつけたり(母親)、ろくに相手のことを考えてもいないのにおためごかしなアドバイスをして、いかにも仕事したような顔をしたり(部活の教...

のっけから母親にぎょっとさせられるんだけど、梨屋作品にはこういう、自分がいちばんかわいくて、その小さなプライドを守るために周りをぜんぶ否定したり、序列をつけたり(母親)、ろくに相手のことを考えてもいないのにおためごかしなアドバイスをして、いかにも仕事したような顔をしたり(部活の教師)という有害な大人がよく登場する。かなり極端な描かれ方をしてはいるものの、でもいるよねこういう人現実に、と思うし、なんなら自分もそうなってないか、えぐられる部分もある。 亜美は、両親があまりにもひどくて、家では自分の考えを述べる機会も、あるいは怒ったり泣いたりする機会すらも奪われているわけだけど、図書館やその三階のデイケアセンターという場に出会えたこと、そして水野くんというクラスメートに出会えたことで、自分の気持ちを吐露することができるようになったし、考えを深めて母親や教師に反論することもできるようになった。そう、反論するためには、たくさん考えなくちゃならないし、たくさん考えるためには、やっぱり誰かに肯定してもらうことが必要なんだよね。ボランティアを始めていく課程で、あてにできるまっとうな大人や、ぎりぎりだけどいっしょうけんめい生きてる少し年上の人たちと出会うのもいい。 それにしても水野くんのすばらしさよ。もちろん、かなり願望が入ってはいるんだろうけど、もうそんなのどうでもいいくらいにいい子だよー。水野くんに会いたくなっちゃう作品でした(笑)

Posted by ブクログ

2023/04/26

中学2年生の亜美はある日母親に「これ以上続けてもお金の無駄だからやめなさい」と言われ、無理やりピアノ教室を辞めさせられてしまう。 あまり上手くならなくてもピアノが好きだった。 色々な人々と出会い、デイサービスで歌の伴奏のボランティアを始め、視野が広がっていく。 亜美がこれからどん...

中学2年生の亜美はある日母親に「これ以上続けてもお金の無駄だからやめなさい」と言われ、無理やりピアノ教室を辞めさせられてしまう。 あまり上手くならなくてもピアノが好きだった。 色々な人々と出会い、デイサービスで歌の伴奏のボランティアを始め、視野が広がっていく。 亜美がこれからどんな風に成長していくのかその後が気になる。 話のテンポが速かったのでもう少し掘り下げて欲しかった。

Posted by ブクログ

2021/12/17

父母と暮らす中学2年生の亜美は、自分の意見に耳を貸さない両親に息の詰まる思いをしていた。同級生で仲良しのの環奈よりも下手だという理由で大好きなピアノ教室をやめさせられたが、ピアノの練習時間を増やすために部活をやめるという環奈に続いて自分もやめようとしたが、これには反対される。偶然...

父母と暮らす中学2年生の亜美は、自分の意見に耳を貸さない両親に息の詰まる思いをしていた。同級生で仲良しのの環奈よりも下手だという理由で大好きなピアノ教室をやめさせられたが、ピアノの練習時間を増やすために部活をやめるという環奈に続いて自分もやめようとしたが、これには反対される。偶然見つけたチラシで、デイサービスのピアノ伴奏のボランティアに関心を持ち、高校生ぐらいの「ポーラC」と知り合う。彼女はYouTuberで、下手でもパワフルなパフォーマンスで亜美は魅了された。 そのころ、同じクラスの水野玄が自分のものと間違えて亜美のノートに絵を描いてしまったと謝ってくる。マンションの広告を描いたその絵に感心すると、玄は、亜美と将来結婚するのかもと言い出す。水野の真っ直ぐなアタックに戸惑いつつも、距離を縮めていく亜美。ところが、これが環奈やクラスメートの話題となり、辛い立場に立たされる。 一方、勇気を出してボランティアを始めた亜美だが、それをよく会って雑談をする老婦人”エリーゼさん”に話し、「デイサービスに遊びに来て」といった途端、怒って帰られてしまった。それからエリーゼさんを見かけなくなった亜美は、どうして怒られたのかわからないまま、彼女を探してみようと思うのだった。 中学2年生の女の子が、自分のできることを見つけることとステキな想い人ができることによって、意見を言える勇気を持ち、自分に自身を持つとともに、高齢者の気持ちに寄り添っていく物語。 *******ここからはネタバレ******* 正直なんかもうてんこ盛りのお話です。 自身がなくてモラハラ両親の元で息の詰まる生活をしている亜美。 友人は、上昇志向の強い両親を持ち、自分自身もその塊のようでありながら、プレッシャーと疲れから亜美に度々きつく当たる環奈。 そして亜美はその環奈のすることを受け入れているのです。 ああー、どう見ても共依存ですよね。 水野玄との恋愛関係はまた突飛で、自分の絵を気に入ってくれたから、と、いきなり求婚され、手をつなぎ、あわや公衆の面前でキスまでするところだったという急進展ぶり。 その水野くんは、マンションの広告に興味があるのかと思ったら、後半では都市計画にまで関心が及んでいて、ちょっとびっくり。 しかも、こんな急展開なのに、もう亜美しか考えられないって言っている。 ああー、まさに少女漫画の世界ですねー。 今現在中学2年の娘に聞いても、こんな男子、リアルにいるわけないって言いますよー。 恋愛要素は、この年頃の読者にとって関心の高いことではあると思うのですが、ちょっと無理して入れてしまった感を感じます。 それに、中学2年の初恋で生涯の伴侶が決まってしまうなんて非常に稀なことなんだと、オトナの読者は知っているはずですよね。この「夢」は、必要ですか?と問いたい。 返却期限の本を返しに行ったら、伴奏ボランティアのチラシが落ちていて、それを返しに行ったら、ポーラCさんと出会って、伴奏ボランティアをすることになって、それをエリーゼさんに話したら、勧誘と勘違いされて怒られて、水野くんと一緒に探すことになって……と、物語がするする芋づる式に進んでいくのは、まあ、児童書だし、いいと思うのです。 都市計画に関心を持つ水野玄と街を歩いて、坂道とかチェックして、みんなが暮らしやすい方法を考えたり、デイサービスのお年寄りが急に体調を崩しがちなことや、記憶や思考が混乱しがちなこととかも盛り込んであっていいと思うんです。 最後に亜美は、子どもを自己実現の術にしている親に対して、課題を分離して自分の意見を言えている。これは大きな一歩。だけど親との物語はここで終わっているから、この後家庭が彼女の居心地のいいものになったかは疑問が残ります。 また、介護職がワーキングプアになりがちなことを指摘して反対する親に対して、亜美は具体的な解決案を提示できなかった「そうならないために、いろんなことを勉強する」と。 まあ、中学2年生で具体案は出せないとは思うのですが、せめてちょっと明るい未来は見せてほしかったです(ないのかな??

Posted by ブクログ

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