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色どろぼうをさがして
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色どろぼうをさがして
¥1,540
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商品レビュー
3.6
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『ダマシオ教授の教養としての「意識」』(アントニオ・ダマシオ)で昏睡の話を読んだ後、その関連の話を読みたくなって探していた時に見つけた『色どろぼうをさがして』(エヴァ・ジョゼフコヴィッチ)。 ただ、今回はキャラクターの設定として【昏睡】があっただけで脳の話ではなかったです。 けど、読んでて興味深かった。 心に受けた大きくて深いダメージって個々人それぞれ内容は違うけど、 「大変な事を経験している」という所は共通としてあって、 かつそれを乗り越えた人というのは、その深みの分、説得力がある。 主人公の心が開けたのも、車椅子君が話を聞いてくれたからなんだろうなって思っちゃうわ。 今回の話で、【そこまでの事を経験していないけれど、負のスパイラルに堕ちてる人に対して「何とかしてあげたい」と思っている人達】は、ホントもどかしく感じてるように見えちゃったな。 読み終えた今、私は別に聖人になりたいわけではなく、 ただ、自身に降りかかった出来事を他の誰かも似たようなものを受けかつそれを周りに言えずに隠しているとしたら、 力になれたらするんだろうか?とは思えてきた。
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12歳のイジーは、ママと交通事故にあいママは昏睡状態で入院している。事故を機に親友のルーともうまくいかない。そんな中、イジーの部屋の絵から色が一色ずつ消えていく。夢に色どろぼうが現れるようになったのだ。追いつめられるイジーを助けてくれたのは、近所に越してきた車いすの少年トビーだっ...
12歳のイジーは、ママと交通事故にあいママは昏睡状態で入院している。事故を機に親友のルーともうまくいかない。そんな中、イジーの部屋の絵から色が一色ずつ消えていく。夢に色どろぼうが現れるようになったのだ。追いつめられるイジーを助けてくれたのは、近所に越してきた車いすの少年トビーだった。色どろぼうが誰なのか、それを突き止められたとき、絵に色が戻ってくる。 イジーも交通事故にあってカウンセリングが必要なほどに参っているのに、父親が無力すぎないか?そこが少し気になったけれど、そのほかの大人がみんな良い人ばかり。そして何よりもトビーがすごすぎる。この子がカウンセラーになれそうだ。
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母親の事故を契機に、世界が変わってしまった12歳の少女イジーの物語。煙のなかに浮かびあがる男の悪夢をくりかえし見るようになり、それ以来、部屋のなかの色がひとつずつ消えていくという現象(いや、オブセッション?)に苦しんでいるけれど、だれにも相談できずにひとりで苦しんでいる。 そんな...
母親の事故を契機に、世界が変わってしまった12歳の少女イジーの物語。煙のなかに浮かびあがる男の悪夢をくりかえし見るようになり、それ以来、部屋のなかの色がひとつずつ消えていくという現象(いや、オブセッション?)に苦しんでいるけれど、だれにも相談できずにひとりで苦しんでいる。 そんななか、近所で、トビーという車椅子の少年となかよくなり、イジーは心のなぐさめを見いだす。 ……イジーのまわりの人たちは、イジーのことを「事故以前/事故後」という目で見ざるを得ないから、接し方がむずかしいのかもしれない。かつての親友ルーのようにイライラして遠ざけてしまったり、逆に気を遣っていたわりすぎたり。でもトビーは「今ここ」にいるイジーしかしらないから、そのままでつきあえる。たぶん逆もまた真なりで、トビーにも当然「事故以前」があったことが終盤でわかってくる。それによって、ふたりは「今ここ」だけではない、お互いの全部を受けとめ合って、より深く理解しあえるようになるのだ。 タイトルでもある「色どろぼう」が、終わってみればさほど大きな意味を持ってはいなかったりと、物語としてはあまりまとまりがよくない気もするけど、いろんな要素を内包していて、必要な人のもとへうまく届くといいなと思わされる。
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