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万葉と令和をつなぐアキアカネ ノンフィクション・生きるチカラ
1,430円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩崎書店 |
発売年月日 | 2020/09/15 |
JAN | 9784265083190 |
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万葉と令和をつなぐアキアカネ
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万葉と令和をつなぐアキアカネ
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商品レビュー
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2件のお客様レビュー
日本書紀で「秋津州」という言葉が出てくる。 神武天皇が山頂から日本を眺めて「この国はトンボが交尾をしているような形をしている」と言ったことから、日本を「秋津洲(あきつしま)」と呼ぶようになったという。 他にも雄略天皇がトンボへの功績を讃えて日本を「蜻蛉洲(あきつしま)」と呼ぶよう...
日本書紀で「秋津州」という言葉が出てくる。 神武天皇が山頂から日本を眺めて「この国はトンボが交尾をしているような形をしている」と言ったことから、日本を「秋津洲(あきつしま)」と呼ぶようになったという。 他にも雄略天皇がトンボへの功績を讃えて日本を「蜻蛉洲(あきつしま)」と呼ぶようになったという記載もある。戦国時代は武士の兜に使われたり、現在でも縁起物の柄に使われたり、日本人にとってトンボは縁起の良い虫だった。 秋に実った稲穂とその上を飛ぶトンボというのは、日本人が思い浮かべやすい光景だろう。 しかし現在では日本古来からいたトンボ、アキアカネが激減している。 著者は、新潟県柏崎市の内山常蔵さんが耕している田んぼではアキアカネが次々に羽化している、ということを知り、その取材を行った。 米作りに必要な情報は農林水産部から提示される。 これに従えば米作りはできるのだが、しかし手間や肥料がかかる。 そこで内山常蔵さんが「田んぼは自然であり稲も自然。それならあまり手をかけすぎるのではなく少し手そ貸してあげるだけで良いのでは」と考えての田んぼ造りを行った。 それは他の田んぼとどう違うのか? 著者がアキアカネの生態系を追いかける下りは読んでいてもわくわくしました。 浅い水辺(この場合は田んぼ)で羽化したアキアカネは、7月頃になると山頂に向かう。これはなぜだかわからない。そして人里に蚊が発生する時期に一斉に山から降りて餌とする。 この動きは万葉の字だから変わっていない、それは自然が少なくなった現在でも続いている。 自然とは、それぞれの生物が少しずつ住む場所や環境を変えてお互いが共存している。 だからアキアカネ(トンボ)が減れば他の生物も減ってしまう。 人の生活は自然から得られるもので成り立っている。人間が生活するために自然を利用するのは必要なことではあるが、必要以上に自然の共生関係を崩さずない方法もあるのではないか、ということを実例で示しています。
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万葉の歌にも詠まれているアキアカネの姿が消えつつある。 だが、アキアカネの大群を見ることができる田んぼがあるという。 なぜその田んぼでだけ、アキアカネを見ることが出来るのか? 図書館では昆虫に分類されていたが、どちらかというと6類:稲作の分類かも。 ・有機農法 ※低農薬でも、アキアカネを見られる ※水の高さ、抜く時期の調整で雑草の勢いを削ぐ。 ・水を抜く時期 ※孵化前に水を抜くとだめ。 農協の指示がアキアカネには微妙に早い。 抜くのが遅すぎると、収穫作業に響く ・土作り ※トロトロの微生物でいっぱいの土 著者がお世話になった農家の方が体調を崩し、低農薬での稲作に切り替える。 孵化しきれないアキアカネを見ることになる。 農業マニュアルはすべての土地や品種に対応したものではない。 →ただし、マニュアルのお陰で素人もお米を作ることができるようになった。 農薬を否定するものではない。雑草の除去という重作業への眼差し。 アキアカネの事を思い、しかしそこで働く人のことを思う著者の答えの出ない問いかけが切実に胸に迫る。 農業に従事している人も、志している人も読んでほしいな。 もしかしたら今、里山や原風景を取り戻すチャンスなのかもしれない。 児童書だけど、農業系の学校にも置いてほしい。 自分は山で働いていたことがある。 盛夏をすぎる頃の、一面のアキアカネの大群を楽しみにしていた。地元の田んぼから山を登ってきたのか!と本書で知った。 今も、山の夏の終わりの季節を賑わしているといいな。
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