商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | クルミド出版 |
| 発売年月日 | 2020/09/10 |
| JAN | 9784990758356 |
- 書籍
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カフェから時代は創られる
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カフェから時代は創られる
¥1,980
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商品レビュー
4.2
6件のお客様レビュー
20世紀初頭のパリを舞台に、カフェがただの「飲食の場」ではなく、人が混ざり、情報が往来し、創作や思想が発火していく“装置”として機能していたことを、研究の視点で丁寧に追っていく一冊です。 まず面白かったのは、カフェが生むコミュニケーションの質です。親友でも家族でもない、でも他人...
20世紀初頭のパリを舞台に、カフェがただの「飲食の場」ではなく、人が混ざり、情報が往来し、創作や思想が発火していく“装置”として機能していたことを、研究の視点で丁寧に追っていく一冊です。 まず面白かったのは、カフェが生むコミュニケーションの質です。親友でも家族でもない、でも他人すぎもしない、ちょうどいい距離の関係。いわゆる「弱いつながり」が、ふとした拍子に効いてくる。そこで交わされる雑談や偶然の居合わせが、何かにつながったりする。この本は、その“弱いつながりの強さ”を、パリの具体的な人物相関と出来事の中で見せてくれるので、自分の生活にも置き換えやすかったです。 登場人物も濃い。ピカソやマチスのような巨匠が、単なる偉人としてではなく「同じ時代の同じ街で、顔を合わせ、影響し合う人間」として描かれていきます。日本人だと藤田嗣治の存在感が大きい。西洋の文脈の中で“日本人として”どう価値をつくるか、どう評価されるか、どこで折り合いをつけ、どこで賭けに出るか。彼の画風の要として語られる乳白色の下地(グラン・フォン・ブラン)や、繊細な線を引く面相筆の話も含めて、「技法」だけじゃなく「生存戦略」としての表現が立ち上がってくる感じがありました。先輩から受けた恩を後輩に返していくような循環の話も、コミュニティが“才能の連鎖”をつくる感覚として残りました。 もうひとつ印象的だったのは「天才」の扱いです。天才って、最初から天才として完成しているわけじゃない。他者から評価され、作品に価値がつき、歴史が編集した結果として“天才”になる側面がある。それに加えて、破天荒さや破壊性ばかりが注目されがちだけれど、実際には意外なほど規則正しく、淡々と制作を続けていた人たちもいる。ここ、妙に納得しました。突出した成果の裏にあるのが、派手な逸話よりも習慣の精度だったりするのって、スポーツでも同じだなと(大谷翔平を連想しました)。 空間としてのカフェの話も好きでした。とくにテラス席の構造。向かい合って“会話をする”より、横並びで“街を眺める”ことで、その場にいるだけで街の一部になれる。会話してもしなくても成立する余白があるから、混ざり合いが起きる。カフェって、コミュニケーションを強制しないのに、接点だけは増やしてくれる場所なんだな、と腑に落ちました。 巻末解説に出てくるクルミドコーヒーの話も、個人的には刺さりました。自分は学生時代に西東京の喫茶店文化の空気感が好きでした。マスターとの問答が起きたり、客同士が自然に言葉を交わしたり、人生の交点みたいな瞬間が確かにあった。パリと同じではないけれど、「人が行き交い、混ざり、弱いつながりで回っていく」感覚は、たしかにありました。 だからこの本は、カフェ好きにももちろんおすすめだけど、それ以上に「場をつくりたい人」「コミュニティやネットワークに関心がある人」にも効く本だと思います。出会いは偶然だけど、偶然が起こる“余白”や“設計”はつくれる。読み終わったあと、自分の周りの場や、これからつくりたい場のことを考えたくなる一冊でした。
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ウディ・アレン「ミッドナイト イン パリ」を思い出しつつ #読了 こんなに面白いとは! 何者でもないものが何者かになるまでに19-20世紀のカフェという場が果たした役割 現代では失われてしまったものばかりだが、人間の可能性を最大化するヒントが詰まっている
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20世紀初頭のモンパルナス周辺のカフェと芸術家達の様子 当時の生活感やカフェやビストロといったフランスならではの文化について想いを寄せると共に、 場の生み出す作用について考えさせられる。
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