商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2020/07/15 |
JAN | 9784087717198 |
- 書籍
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星月夜
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星月夜
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商品レビュー
4.2
13件のお客様レビュー
中国の厳しい統制とウィグル自治区の差別。様々な問題を抱えて、日本に来て気軽に帰ることもできないなかで勉強やバイトをしながら生活をするのを知り世界全てが行き来できるようにと思わずにはいられなかった。 無知だったのでもっと世界を知らないといけないと改めて思う。
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最初、美しいタイトルだなと思って手に取ったが、内容はとても苦しくて、でも現実に起こっている国家による暴力と差別に苦しむ女性の物語だった。 ウイグル人に対する強制労働などの弾圧について、ニュースで多少聞き及んでいることもあるが、実際は何も知らない、何も知ろうとしてこなかったことを...
最初、美しいタイトルだなと思って手に取ったが、内容はとても苦しくて、でも現実に起こっている国家による暴力と差別に苦しむ女性の物語だった。 ウイグル人に対する強制労働などの弾圧について、ニュースで多少聞き及んでいることもあるが、実際は何も知らない、何も知ろうとしてこなかったことを本作を読んで突きつけられた気がした。自由に出国もできない、電話も盗聴され常に監視される生活…それがどんなに辛いことなのか想像することしか出来ないが、作者の李琴峰さんは新疆ウイグル自治区のことを多くの人に知ってほしくて書いているのだろう。 タイトルの『星月夜』は、本来「ほしづきよ」と読み、星が月のように明るい夜を意味する。しかし今作にはわざわざ『ほしつきよる』とルビが振られている意味が最後まで読むと理解できる。「星」を意味する名前のウイグル人の玉麗吐孜(ユルトゥズ)と「月」が名前に入っている台湾出身の柳凝月。二人は日本で出会い付き合うことになり、今いっしょにいる。しかし、ウイグルの現実がユルトゥズに帰国の選択を迫る。いつか別れの日が来ることが示唆されるように物語は終わる。これは物語だが、現実にも同じようなことが起こっている。二人がいっしょにいられる未来を守るためにもウイグルへの弾圧に世界の人々が声を上げていくことが大事なのだと思う。 また、日本語の母語話者としては考えもしなかった日本語学習者の苦労が書かれていて、そこもとても面白く読んだ。漢字を使う文化だと、同じ漢字でも漢語の意味と日本語の意味が違っていることに混乱したり、漢語の熟語を日本語にもあると勘違いしたり、漢字文化があることの弊害もあるのだな…と思った。そして、冒頭に出てくる「本が大きくてかばんに(入りません)」が正しくて、なぜ(入れません)では間違っているのか…果たして、これを説明できる日本人がどれだけいるのだろう…??実際、日本語母語話者の5%もいないのでは…?恥ずかしながら私は分かりませんでした。意思性の有無にある、という記述を読んでとても勉強になりました。
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星月夜「ほしづきよ」は星が月のように輝いている夜のこと。 でも星も月も両方出ている夜は何というのか、「ほしつきよる」という言葉があればいいのに。 星と月、あなたとわたしが共にいられる瞬間は当たり前のものじゃない。 中国の中でもウイグル出身者を取り巻く状況は厳しく、「やってみ...
星月夜「ほしづきよ」は星が月のように輝いている夜のこと。 でも星も月も両方出ている夜は何というのか、「ほしつきよる」という言葉があればいいのに。 星と月、あなたとわたしが共にいられる瞬間は当たり前のものじゃない。 中国の中でもウイグル出身者を取り巻く状況は厳しく、「やってみてだめなら戻ってくればいい」という生易しい気持ちで留学をしたわけではない。 一度戻れば再び日本に来ることは困難で、 学費は自分で稼がなければいけない。 大学院進学に合格しなければ日本にいる意味はなくなると恐れながら、日々の会話に出てくる知らない単語に困惑する日々。 他国で基盤を作ることは厳しく、 それでもおいそれと引き返すことはできない。
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