商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2020/05/27 |
JAN | 9784065192702 |
- 書籍
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じんかん
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じんかん
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商品レビュー
4.3
167件のお客様レビュー
歴史は勝者と物書きが作り上げる。 松永久秀についても、同様なのだろう。 彼がこの話ほど善人でなくとも、可能性のひとつとしては十分考えられる物語であった。
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今村翔吾さん「塞王の楯」に続き2作品目。今村さんの作品は時代小説特有の陰気臭さと断定的に感じる歴史観の強要みたいなものを全く感じさせない。だから面白くスラスラ読める。そして勉強にもなり今回に至っては最後は感動的だった。 戦国の三大梟雄と、斎藤道三、北条早雲と並び名を連ねる松永久...
今村翔吾さん「塞王の楯」に続き2作品目。今村さんの作品は時代小説特有の陰気臭さと断定的に感じる歴史観の強要みたいなものを全く感じさせない。だから面白くスラスラ読める。そして勉強にもなり今回に至っては最後は感動的だった。 戦国の三大梟雄と、斎藤道三、北条早雲と並び名を連ねる松永久秀が主人公。 この作品を読むまでは松永久秀の事は深く知らず、ただ悪名高い人物と存知していただけだった。 歴史上の事ゆえに今自分達が知っている事とは、史学的な痕跡を辿り何があったのか?という証拠と伝聞と発見される書物からの推移でしかわからない。それが所謂の所、通説となっている。 その時に誰がどう思ったのか? どう言葉にしたのか? どういう感情だったのか? その原因、動機等はあくまで推測でしか分からない、後付け的な事が多いと思う。 今作品はその盲点みたいな所を上手く主人公久秀に重ね、エンターテイメント作品として新たな推測を導入されている。 「新仮説•松永久秀」といったような素晴らしい作品だった。 物語は「松永久秀、織田に謀反」と信長に知らせが入る所から始まる。そして信長による久秀の半生の回想譚を小兵の付き人に己に談ずるよう語らっていくという物語。 信長目線からの久秀、この作品の魅力、信長と久秀の距離感が抜群だと感じた。 これ以上ないと思うくらいの自分の立場をわきまえた上でのお互いへの高い尊重と敬意が読み取れる。 暗い夜の中、灯る楼の中で信長が久秀を想って訥々と穏やかに語らう姿がその象徴に思えた。 そして今村さんが描くこの久秀の人物像が秀逸すぎる。 今の時代から見ればかなりの善人なのでは?と思う位だった。 久秀の主君(三好長慶)、弟、義兄弟、仲間、国、民を思う気持ちに圧倒された。 もし久秀が長慶と、或いは信長と共に天下を取っていたらどんな世がつくられたのだろうか?なんて想像してしまう。 「じんかん」という部分も秀逸で、人と人とが織り成す間の事を指している。「人間」っていう漢字自体にそんな意味があったとは、無知すぎて恥ずかしい。 特に久秀と長慶、久秀と信長の「じんかん」に驚愕。 この歴史上の大名勇達にこんなにも高貴な「じんかん」を植え込むとは、作者のセンスが計り知れない。 そしてこの言葉以外、この作品タイトルはないであろう。それぐらい素晴らしいタイトルだと読後に感じられた。 最高だった。 直ぐに今村作品をまた読みたいと思い「幸村を討て」を購入したので早速楽しみたいと思う。
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今村翔吾さんの作品は熱い人の想いを感じられて、どれもいいです。 ちょっと風刺的な要素をねじ込んだ印象でしたが、それを含めて今を生きる人たちへの分かりやすいヒントだと思いました。 ただ、戦国武将の話で毎度思うのは、自分だけは「戦なき世」を作ろうとしているんだという人物像、その割に兵...
今村翔吾さんの作品は熱い人の想いを感じられて、どれもいいです。 ちょっと風刺的な要素をねじ込んだ印象でしたが、それを含めて今を生きる人たちへの分かりやすいヒントだと思いました。 ただ、戦国武将の話で毎度思うのは、自分だけは「戦なき世」を作ろうとしているんだという人物像、その割に兵は使い捨てにし、民は常に苦しめられているという矛盾。冷静になると興醒めしてしまうので、考えないようにしています。
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