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バクちゃん(1.) ビームC
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バクちゃん(1.) ビームC

増村十七(著者)

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バクちゃん(1.) ビームC

814

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2020/05/11
JAN 9784047360815

バクちゃん(1.)

¥814

商品レビュー

4.2

8件のお客様レビュー

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2022/09/05

この作品、読んでいてだんだん疑問が湧いてきた。これは「移民問題をSFやファンタジーで描いている作品」のように見えるが、実際には「ファンタジー的な物語を作るために移民問題を利用」してしまっているのではないか? 少し話題になって刊行時に2巻まで購入していたが、なぜか読み進めることが難...

この作品、読んでいてだんだん疑問が湧いてきた。これは「移民問題をSFやファンタジーで描いている作品」のように見えるが、実際には「ファンタジー的な物語を作るために移民問題を利用」してしまっているのではないか? 少し話題になって刊行時に2巻まで購入していたが、なぜか読み進めることが難しく、1年ほど放置して、あるきっかけでむりやり読み通すことになった。 なぜ進まなかったのか・・・読了して、その理由がなんとなく分かってきた。ここには現実に起こっている入管の虐待問題も、強制送還の問題も、シリアスな問題はファンタジーのオブラートの向こうで薄まって「他人事」になってしまっているのだ。 たとえば同時期に発表され、比較的似た題材を扱っている谷口奈津子「教室の片隅で青春がはじまる」では、やはり留学生という「外来人」が異星人として描かれている。しかし、この場合はテーマが思春期女子の心理なので、そういったファンタジー的比喩表現がなくても(つまり、異星人ではなくふつうに地球人の海外出身留学生に変えても)ドラマが成立する。古典的には手塚治虫「火の鳥 望郷編」なども日本の海外移民(棄民)を思わせる設定でSF的年代記を描いているが、なかなかシビアな設定である。 しかし「バクちゃん」の場合、これを人間に置き換えてしまうと、もう少し生臭くなるか、逆にちょっと話が楽天的すぎ、都合良くなりすぎるのではないだろうか。著者はそういう都合良さをカモフラージュさせるために、異星人というファンタジー的な設定を持ち込んでむりやりほのぼのヒューマンファンタジーに作り上げてしまったのではないか。 おそらく、それは意図したものではなく、著者の作家としての生来のリスク回避センスによるものだろう(意図してやっている作家の場合は、たいてい、もっと計算しているものだ)。そして、そのことが却って作品を毒にも薬にもならないものに止めてしまっている。。 よく取材した会心作のように思われるが、題材に向かい合う著者の根本的な姿勢が解決されないかぎり、作品として図抜けることは難しいだろう。 あるいは、「ちいかわ」のように電通などにプロデュースを受けるなどすれば、意外と仕事になるかもしれないとは思う。しかし今の国が必要としているプロパガンダの方向だと、その可能性はおそらく薄いだろう。

Posted by ブクログ

2021/09/04

 バク星から移民として地球にやってきたバクちゃんが、その周囲の地球人、同じ異星人の移民、地球生まれの異星人の皆んなと一緒に過ごすお話。  可愛らしい絵柄ですが、実際の移民の問題や外国人の扱われ方などの社会問題をテーマに扱っているような雰囲気がします。    また、いい人もいれば...

 バク星から移民として地球にやってきたバクちゃんが、その周囲の地球人、同じ異星人の移民、地球生まれの異星人の皆んなと一緒に過ごすお話。  可愛らしい絵柄ですが、実際の移民の問題や外国人の扱われ方などの社会問題をテーマに扱っているような雰囲気がします。    また、いい人もいれば嫌な人もいたりしますし、優しすぎる人が損をしていたりもします。  そういう少しリアルな現実も描かれることで、より優しさが際立って見えました。  バクちゃん可愛いよぉ。

Posted by ブクログ

2021/05/13

夢が枯れてしまったバク星から地球・東京へやってきた、移民のバクちゃんが主人公。2巻予告の文言を借りると「すこし不思議、すこしリアル」なお話で、住民登録から銀行口座を持ってケータイの契約ができて、そこからでないと仕事が見つけられない、しかし銀行口座を持つにはある程度の在住期間が必要...

夢が枯れてしまったバク星から地球・東京へやってきた、移民のバクちゃんが主人公。2巻予告の文言を借りると「すこし不思議、すこしリアル」なお話で、住民登録から銀行口座を持ってケータイの契約ができて、そこからでないと仕事が見つけられない、しかし銀行口座を持つにはある程度の在住期間が必要だったり……と、日本で生まれた身として、他の国からやってくる人の状況を如何に知らないか、という気づきが得られる内容だった。そこにバクちゃんの「夢を食べる」というファンタジーな要素が上手く絡んでいる。 岸本佐知子さんがおすすめとして挙げていたことで知った。そこでも言及されていたけど、清掃係で27年在住のサリーさんに「地球は好き?」と聞いたときの答え、「選択肢 ないよ(ノーチョイス)」が印象的。 あと、なんか最近バクが好き。 岸本佐知子さんおすすめ 不思議でリアル…。移民がテーマの増村十七著『バクちゃん』|読むらじる。|NHKラジオ らじる★らじる https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/article/nhkjournal/TD8eC738bE.html

Posted by ブクログ

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