商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 日経BP |
| 発売年月日 | 2020/04/17 |
| JAN | 9784822288839 |
- 書籍
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データで見る行動経済学
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商品レビュー
3.5
9件のお客様レビュー
他の評価はなかなか厳しいが、個人的には面白く読んだ。人を方向づける要素はいろいろあり、人に影響を及ぼしているが、それを善とするか悪とするかは人によって全く違うという。政治が国民に信頼されているかどうかによって、びっくりするほどに数値が違う。 日本は方向づけられることを誘導と取る。...
他の評価はなかなか厳しいが、個人的には面白く読んだ。人を方向づける要素はいろいろあり、人に影響を及ぼしているが、それを善とするか悪とするかは人によって全く違うという。政治が国民に信頼されているかどうかによって、びっくりするほどに数値が違う。 日本は方向づけられることを誘導と取る。思うに、そもそもの日本のシステムそのものが、申請主義的であるからではないか。要らぬものを押し付けられることを嫌う国民性、みたいなものがあるのではないか。
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情報提供型ナッジ デフォルト設定型ナッジ ナッジの問題点=誘導されている感覚、支持されないナッジ。 日本では、政府への信頼が低いことで、賛成されないナッジが多い。 アメリカで人気があるナッジ=レストランでのカロリー表示 タバコパッケージの画像、貯蓄プランへの自動加入。 価値観と合...
情報提供型ナッジ デフォルト設定型ナッジ ナッジの問題点=誘導されている感覚、支持されないナッジ。 日本では、政府への信頼が低いことで、賛成されないナッジが多い。 アメリカで人気があるナッジ=レストランでのカロリー表示 タバコパッケージの画像、貯蓄プランへの自動加入。 価値観と合わないナッジは反対される。女性の姓に変更する、など。肥満などに対する過剰なナッジも支持される。 ハンガリーとデンマークはナッジ全般に好意的ではない。ハンガリーは公的機関への不信感から。デンマークは個人の自主性を重んじる伝統から。 政治的に偏向していると感じるナッジは支持されない。 原則的ナッジ支持国=アングロサクソン系の国。 慎重型ナッジ支持国=日本、ハンガリー、デンマーク。 反ナッジ国はいまのところない。 圧倒的ナッジ支持国=韓国、中国。政府への信頼が高い。命令されることになれている。 認知のシステム1とシステム2に対応するナッジ=非教育的ナッジと教育的ナッジ
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行動経済学の本です。ナッジという、政策に行動経済学の考え方を取り入れる手段が注目されています。正しく使えば、法律や条例などで罰則を設けたり、金銭的なインセンティブを設けたりすることなく、住民が自発的に正しい行動をとるようになるとされます。一方で、導入の方法を誤り、「誘導されている...
行動経済学の本です。ナッジという、政策に行動経済学の考え方を取り入れる手段が注目されています。正しく使えば、法律や条例などで罰則を設けたり、金銭的なインセンティブを設けたりすることなく、住民が自発的に正しい行動をとるようになるとされます。一方で、導入の方法を誤り、「誘導されている」という印象を与えてしまうと、住民の抵抗感や不信感を生むことが懸念されます。これからの人口減少社会で、行政コストの削減は避けて通れないテーマだと思われます。この本を読んで、ナッジの効果と注意点の正しい知識を学ぶことは、今後の社会のあり方を考える上で有効なのではないでしょうか。 【特に覚えておきたいフレーズ】 「政府・制度への信頼はナッジへの賛成と高い相関がある。信頼を得る一番の方法は、信頼を得る努力をすること。行動情報を活用した政策が社会の厚生を促進するようにするだけでなく、政策が透明性をもって採用される十分な機会を提供し、住民の反対意見や懸念に耳を傾けることも重要になる。」 「正当性を持つためには、正当な目的の促進、個人の権利の尊重、人々の価値観や利益との一致、人を操作しない、明確な同意がないまま人から取り上げたものを他人に与えない、隠さず透明性をもって扱う、という6つを守る必要がある。」 →これらは、ナッジに限らず、政府や行政にとって施策を考える上で最も重要なことです。また、企業と顧客の関係においても同じことが言えます。 【もう少し詳しい内容の抽出】 〇ナッジとは ・ナッジとは、行動経済学の理論的な枠組みに基づいて、メッセージやデザインによって情報提供の方法を工夫したり、申請の仕方や選択肢の提示の仕方を工夫したりするもの。大きな金銭的インセンティブや罰則を使わないで、人々の行動に影響を与える政策手段である。低コストであるため、政策担当者の注目を集めている。 ・「選択する自由も残しながら、人々を特定の方向へ導く介入」というナッジの特徴を知った人の中には、ナッジによって自分が政府に誘導されているようで嫌な気持ちになる人もいることが問題点。ナッジを政策に使う場合は、人々の好みや倫理的判断を知っておく必要がある。 ・心理学や行動経済学で知られている、意思決定に影響を与えやすい表現の特性を利用する「情報提供型」と、デフォルトからの変更の手間がどれだけ小さくてもデフォルトの選択を選ぶ傾向の特性を利用する「デフォルト設定型」に分けられる。 〇世界各国でのアンケート調査の結果からわかったこと ・人々が反対する可能性が最も高いナッジは、目的が不正であるとみなされるもの、大半の選択者の利益か価値観のいずれかと一致していないと見られているもの。認知処理の過程に無意識に働きかけたり、潜在意識に訴えたりするナッジよりも、よく考えて判断をするようにさせるナッジが選考される傾向がある。大半のケースでナッジに対する賛否を決定するのは、ナッジそのものに対する評価より、特定のナッジの目的に対する評価である。 ・さまざまな国や文化にわたって、ナッジは政策ツールとして高い水準の支持を得ている。 ・政府・制度への信頼はナッジへの賛成と高い相関がある。信頼を得る一番の方法は、信頼を得る努力をすること。行動情報を活用した政策が社会の厚生を促進するようにするだけでなく、政策が透明性をもって採用される十分な機会を提供し、住民の反対意見や懸念に耳を傾けることも重要になる。 〇ナッジに適用されるべき権利 ・ナッジは、「人間の行動主体性をないがしろにしている」「政府への過度な信頼がベースになっている」「目に見えない」「人を操る」「行動バイアスにつけこむ」「『人間は不合理』という間違った前提に立っている」「周縁の問題にしか機能しない」といった誤解を受けやすい。 ・正当性を持つためには、正当な目的の促進、個人の権利の尊重、人々の価値観や利益との一致、人を操作しない、明確な同意がないまま人から取り上げたものを他人に与えない、隠さず透明性をもって扱う、という6つを守る必要がある。 ・すべてのナッジは、公共の福祉や社会全体の厚生を純増させ、最大化させなければならない。
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