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レイシズム 講談社学術文庫
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レイシズム 講談社学術文庫

ルース・ベネディクト(著者), 阿部大樹(訳者)

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レイシズム 講談社学術文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2020/04/10
JAN 9784065193877

レイシズム

¥1,012

商品レビュー

3.9

17件のお客様レビュー

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2023/11/16

1940年代に「菊と刀」の著者である文化人類学者が人種主義について書いた本。人種による優劣はないと科学者として言っている。人種間の敵対は本能的なものではなく、まず別の対立があり、そこに利用されている。とても読みやすい文章で、それは一般の人向けに書かれているためか、訳者のおかげなの...

1940年代に「菊と刀」の著者である文化人類学者が人種主義について書いた本。人種による優劣はないと科学者として言っている。人種間の敵対は本能的なものではなく、まず別の対立があり、そこに利用されている。とても読みやすい文章で、それは一般の人向けに書かれているためか、訳者のおかげなのか、また読み直そう。

Posted by ブクログ

2023/06/09
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※このレビューにはネタバレを含みます

 以前から気になっておりKindleでセールになっていたので読んだ。1940年に発行された本著をが新訳で読みやすく2020年に再刊されたそう。WW2の最中にリリースされたことに驚きを感じつつも、ナチスの台頭を牽制しているあたりに当時の空気を感じてレイシズムの理解が深まるのは当然のこと、一つの記録としても楽しめた。こうやって歴史に点を打つ意味での本の重要さも改めて感じた。  読んで一番驚いたのは今でも全然通用する話ばかりだということ。人間の思考パターンとして仕方ないのか、それとも進化、適応できていないのか。レイシストが歴史修正主義者であり、レイシズムが恣意的に生まれた思想であることを丁寧に説明してくれている。アーリア人をめぐる言説の数々や頭のサイズによる差別などぼんやり知っていたことが明確になった。今となっては鼻で笑うレベルの学問かもしれないが、頭の形と優秀さの相関を真剣に追い求めていた時代があるのだから怖い。人種で何かが決まることはなく、あくまで受け継いできた環境・文化がすべてだと繰り返し主張しているし、人種が混じり合うことは歴史を通じて起きてきたことであり、その中で文明は進歩し続けているという話に納得した。  レイシズムが初めは宗教を対象にしていたが、各国の統治形態の変化と共に人種へと変化していった話も興味深かった。そもそも国家間の戦略戦争がなければレイシズムは産まれなかったのでは?とか国家規模になるとレイシズムは科学的客観性を装うこともしないとか。結局科学的な論拠はなく、すべては人間による政治の道具でしかないことがよく分かった。以下のラインは戒めとして胸に刻んでおきたい。 *私たちが傲慢無知であったり、あるいは恐慌に煽られて平常心を失うとき、分かりやすくて耳に心地よい物語がそっと忍び入る。自暴自棄になったとき、私たちは誰かを攻撃することによって自分を慰める。*

Posted by ブクログ

2022/06/26

文化人類学者であるルース・ベネディクトが著した菊と刀に並ぶ代表作。 その表題の通り、人種差別に対して社会人類学者として確固たる証拠を突きつけながら明確なNOを突きつけている。 著作が書かれたのは1942年のナチスドイツが勢力拡大している最中であり、ナチスドイツが掲げる人種差別政...

文化人類学者であるルース・ベネディクトが著した菊と刀に並ぶ代表作。 その表題の通り、人種差別に対して社会人類学者として確固たる証拠を突きつけながら明確なNOを突きつけている。 著作が書かれたのは1942年のナチスドイツが勢力拡大している最中であり、ナチスドイツが掲げる人種差別政策への批判を念頭に書かれたように見える。 ただ、話題はナチスドイツだけにとどまらず、白人の有色人種に対する差別にも踏み込み、こちらにもNOを突きつけている。 中には社会に阿るために差別を助長する学者もいる中で、白人である彼女が既得権益を捨ててNOというのはとても勇気ある行動だし、人として素晴らしい人物だったのだろうと思う。 以下はいいなと思ったところ ・レイシストに特徴的なのは、自分たちの主張を根拠づけるために絶えず歴史を書き換えるところである。 ・子供が大人を手本として一から学び取っていくものだけを文化という ・歴史の教える通り、条件さえそろえばどんな民族であっても時には冒険者、時には侵略者となりうる ・衣食住が満たされれば、人間は自分が所属する社会が推奨している形で尊敬を獲得しようとする。 ・本質においてレイシズムは「ぼく」が最優秀民族の一員であると主張する大言壮語である。 ・私たちが傲慢無知であったり、恐怖に煽られて平常心を失う時、わかりやすくて耳に心地よい物語がそっと忍び寄る

Posted by ブクログ

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