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教育は何を評価してきたのか 岩波新書1829
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教育は何を評価してきたのか 岩波新書1829

本田由紀(著者)

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教育は何を評価してきたのか 岩波新書1829

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2020/03/21
JAN 9784004318293

教育は何を評価してきたのか

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商品レビュー

3.9

36件のお客様レビュー

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2026/07/04

SNSで見つけたスピーチがあまりに素晴らしかったから、本田由紀さんに興味をもった。彼女の著者を読んでいくうちに、膨大なデータを分析し、教育と社会の在り方を研究されている方だとわかってきた。 まず、戦後日本の教育が、垂直的画一評価で、序列化がなされていたこと。その後、知的な能力だけ...

SNSで見つけたスピーチがあまりに素晴らしかったから、本田由紀さんに興味をもった。彼女の著者を読んでいくうちに、膨大なデータを分析し、教育と社会の在り方を研究されている方だとわかってきた。 まず、戦後日本の教育が、垂直的画一評価で、序列化がなされていたこと。その後、知的な能力だけでなく、資質・姿勢(主体性・協調性・積極性など)を評価に加えていく中で、水平的画一化の流れにうつったと述べられていた。 これからの教育は水平的多様化評価に向かうべきという主張の中には、高校の学科を多様化し、その専門科目についても幅をもたせ、他の分野に持続可能な内容を盛り込むとあった。それが、大学、就職にもつながるようなシステム及び価値観の転換が必要だという。 全国学力調査や教科「道徳」に対する批判にも説得力があった。 ドイツでうまれ、オランダで広がったイエナプランがイメージとしてあるようだ。 イエナプランについてさらに学びたくなった。

Posted by ブクログ

2026/05/08

 世界的に高いスキルを持つにも関わらず、世界の中でも賃金が低い日本。このようなねじれや現代的な課題が生まれる要因に、日本独自の垂直的序列化と水平的画一化にあるとし、それを生み出しているのが能力、態度、資質といった言葉であることをデータと文献を基にあぶりだして見せてくれる。それを助...

 世界的に高いスキルを持つにも関わらず、世界の中でも賃金が低い日本。このようなねじれや現代的な課題が生まれる要因に、日本独自の垂直的序列化と水平的画一化にあるとし、それを生み出しているのが能力、態度、資質といった言葉であることをデータと文献を基にあぶりだして見せてくれる。それを助長してきたのが教育であったというのは悲しい現実である。  言葉の定義に戸惑わなければ論の進め方は明快。迷った場合は最終章を読めばよく、非常に丁寧。  考えてみれば、学校は教育機関であるが教育の目的に沿った国民を育成する画一化のための機関でもある。学校の内、外では常に何かの競争があり、それが結果として個人や学校の序列化を生んでいる面は否めない。このような現状の学校のシステムでは不登校が増え続けるのは仕方ないように思えた。

Posted by ブクログ

2026/04/20

本書は、出口治明さんの著書で触れられていたこともあり、興味をそそられたので手に取ってみました。 著者は、日本の教育の原理的な特性を、「垂直的序列化」と「水平的画一化」という2つのキーワードで表現しています。 「垂直的序列化」とは、相対的で一元的な「能力」に基づく選抜や格付けを意...

本書は、出口治明さんの著書で触れられていたこともあり、興味をそそられたので手に取ってみました。 著者は、日本の教育の原理的な特性を、「垂直的序列化」と「水平的画一化」という2つのキーワードで表現しています。 「垂直的序列化」とは、相対的で一元的な「能力」に基づく選抜や格付けを意味し、「水平的画一化」とは、特定のふるまい方や考え方を全体的に要請する圧力で、「態度」と「資質」がそれと不可分の言葉だと指摘します。 特に「能力」について、明治以降の書籍の丹念な調査により、その意味の変遷をたどっていく過程はとても興味深いものでした。 かつては、単に様々な力を表現するだけの言葉であった「能力」が、徐々に優劣を決める測定可能なものに変化し、特に1960年代以降、学生の増加により普通科の高校が急増することもあって、「学力」(偏差値)による垂直的序列化が進んでいきました。 しかし80年代以降は、学力偏重の反省もあり、「生きる力」や「人間力」といったものが「能力」を構成する要素として重要性を増してきたということです。 この現象について、著者は、「学力」による垂直的序列化に対処しようとした政策が、皮肉にも「人間力」というもう一本の垂直的序列化の物差しを立ち上げたと指摘する一方、今世紀に入り法律や学習指導要領による「水平的画一化」の圧力も再浮上したとして、選抜と同調圧力が教室に充満する今、「水平的多様性」というベクトルを教育に張り巡らしていくことが必要だと主張します。 著者曰く、「水平的多様性」とは、一元的な上下(垂直的序列化)とも均質性(水平的画一化)とも異なり、互いに質的に異なる様々な存在が、顕著な優劣なく併存している状態のことで、異質であることの価値を認め、排除を可能な限り抑制することにある、と定義しており、そのために必要な施策について、高校に焦点を当てた提言を行っています。 この点についても、日本の教育制度の際立った特徴として、高校における普通科の比率の高さと専門学科の比率の少なさ(かつ序列内での低い位置づけ)を著者はその論拠として挙げており、高卒者の比率は過去から大幅に減少しているにも関わらず、(普通科が多いことで)高校には垂直的序列化が凝縮して生じていると論じています。 本書における著者の主張については、表現的なものも含め全面的に首肯するものではありませんが、教育のあり方を考える上で大いに示唆に富む一冊でした。 著者が解説を寄せる「実力も運のうち 能力主義は正義か?」(マイケル・サンデル)も読んでみたいと思います。

Posted by ブクログ

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