商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2020/03/24 |
JAN | 9784041081983 |
- 書籍
- 文庫
愛と髑髏と
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愛と髑髏と
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商品レビュー
4.3
10件のお客様レビュー
こちらも、既読短編がちらほら。 「人それぞれに噴火獣」 噴火獣とは、シメール(フランス語でいうキメラ)。 妄想、空想の、火を噴く複合獣の怪物…。 あまりにも皆川博子世界観やんけ……。 無垢と邪悪が共存する少女の抱く、幼い妹への鬱屈、父母へのおさない憎悪、身近にいる若い男への憧れ...
こちらも、既読短編がちらほら。 「人それぞれに噴火獣」 噴火獣とは、シメール(フランス語でいうキメラ)。 妄想、空想の、火を噴く複合獣の怪物…。 あまりにも皆川博子世界観やんけ……。 無垢と邪悪が共存する少女の抱く、幼い妹への鬱屈、父母へのおさない憎悪、身近にいる若い男への憧れ…。 み、皆川博子だ…。 その若い男と少女の父親がどう考えても愛人関係やろがいってのも含めて…皆川博子……。 「復讐」 狂女ものだ…。 それでいて、狂母ものだ……。 愛も憎しみも、狂気も、すぐにくるりとすり替えられる。 「暁神」 夢オチにしては………???? っていう、いつもの皆川博子幻想短編小説。 そういう感じなのにちゃんと後味が悪いんだぜ…すごいよな……。
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- ネタバレ
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読後静かな興奮に包まれる。この美しくて狂おしい小説世界は魅惑的で、私もここに加わりたいくらいだ。 8作品、一つ一つが濃密。作り物ではなく、たしかにそこに生きている人々がいると感じられる。不幸で底知れぬ、匂い立つような情念が漂っている。 特に好みだったのが「丘の上の宴会」。死んでいると明かされた時の驚き!今村家のみんなも何だか楽しそうだし、雪子も淡々と自分の死を受け入れて通夜の支度のことを考えたりしているところ、好きだった。もう他人の反応を気にする必要もないのだ。
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毒杯とわかっているのに、呷りたくなるような。 甘美で恐ろしい短編集でした。 『人それぞれに噴火獣』が好き。 世界に馴染めない「子供」であると同時に既に小さな「おんな」で、両者が共存する我儘が哀しく恐ろしい。
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