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モンゴル騎兵の現代史 チベットに舞う日本刀 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2020/03/19 |
JAN | 9784122068636 |
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モンゴル騎兵の現代史
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商品レビュー
5
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モンゴル騎兵隊。 満蒙開拓、などという言葉にあまり気を止めてなかったが満蒙の蒙は蒙古の蒙だった、、という気づきというか、恥ずかしさからの本書取り組み。 ダライ・ラマという称号を与えたのはモンゴル王であり、モンゴルでもチベットと等しく仏教に帰依する人々がいて、隣り合う領土!歴史的繋がりから両民族は隣人として時には同じ土地に混じり合って暮らしていたのに。 民族に固有の問題や固有の歴史があり、そうでない問題やそうでない歴史もある。 そこに満蒙とか五族共和などと訳わからない詭弁で日本軍が出ていきそもそも清王朝や中華民国やら漢民族に支配蹂躙され、欧米特にロシア、ソビエトからも狙われ、モンゴルもまた現代史の中で朝鮮半島のように南モンゴルと北モンゴルに分断されている。 内モンゴル側のということも大事な要素だが、著者の楊海英氏独自の歴史観や、世界観が控えめかつ妥当に展開され、全てにそうだと思うわけには行かないが苦悩のモンゴル独立、モンゴル人として国をわかつことなく、膝折り首を垂れて漢民族に支配、侮蔑、差別されることなく自由に暮らすことが悲願であり、そのために尽くそうとし、生来の草原の暮らし、大ハーン時代からの強靭な個人と軍隊、仏教徒らしい慈悲のこころをもち、日本軍の士官学校で学び優秀なものは日本の士官学校でも学んでいたのだ。五族共和という日本人の甘言に、しかしそれよりも近代的な騎兵隊の思想、戦術に心酔し、日本の敗戦とともに歴史の転換点にソ連中国と欧米列強の当事者抜きの国境線引きがあり、誤った判断と不可抗力により、中国共産党につき、利用されて、同じ辺境の牧羊民、同じ仏教徒でありながら、中国共産党の兵団として、奇しくも日本軍式の戦術に日本刀を携えチベット侵略チベット人虐殺に直接加担してしまう、そして歴史の常だがモンゴル人もまたチベット人同様に多くが排斥され殺されたりとうごくされてりする。チベットの民とも、ウイグル人とも、パレスチナ人とも、同じである。 同じであるが意気揚々と日本刀なる武器を携さえ、同胞とさえいってもよいようなチベット人を中国人、共産党政権のために虐殺してしまうところが複雑であり、なんともアジア的なコトバにならないもどかしさあまりある悲劇。 チベットでの文化大革命の惨状を知るため殺劫という本を読んだが、この本も同じくらいつらくまた次元が異なる幾層にもつらなり深いひだのような苦悩があり、、、さらにモンゴル、内蒙古での文化大革命についても読みたいのだが、心がもうそこについていけないくらい痛々しく腹立たしく、悔やみきれないものがある。 丁寧な、執念の調査、怯まず臆せず自らの考えを語り、モンゴルの方チベットのかたへのおもいやり、頭が下がる。 そして自分の無知を恥じる。
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アジアに勢力を広げる日本のもとで闘った騎兵は、戦後の中国の支配下でチベット制圧に加わることとなった――。波瀾と悲劇の歴史を追う。〈解説〉安彦良和
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