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サル化する世界
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サル化する世界

内田樹(著者)

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サル化する世界

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2020/02/27
JAN 9784163911533

サル化する世界

¥1,650

商品レビュー

4.1

59件のお客様レビュー

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2023/12/29
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※このレビューにはネタバレを含みます

 時代の変化をとらえることの大切さを感じる。自分が経験してきたことを次の世代に同じようにやってもすべるだけ。その時代、というか社会風潮では良しとされてきたことが、今では悪いことになっていることが多々ある。今考えれば、なぜ良しとされていたのか理解できないことも多々ある。人間社会が時代を経るごとにブラッシュアップされているのであれば良いのだろうが、時代の試練を受けても変わらないこともある。それは、人間社会の核心なのだろうか。  下の世代は競争社会に生きていない。競争心をあおるように指導してもすべるはずである。  学生は消費者である。売り手側である教育者と買い手である学生は互いに求めているものがちがう。教育者が商品の質を高めて指導しても、買い手側は質を求めておらず、単位という最低限のものしか求めていない。学生たちは中身はどうでもよくて、ラベルが手に入ればいい。何百万円もかかる「大卒」は高すぎる。

Posted by ブクログ

2023/12/29

よくブログを拝見するので、以前に読んだことがあるかもと感じるものもありましたが、改めて時勢について考えるのには、とても良かったです。 働き始めてすぐくらいに、内田樹さんの「下流社会」を読んで以来、定期的に色々読んでる。  自分には向いてないと思う教員を、彼の言葉を道しるべに頑張...

よくブログを拝見するので、以前に読んだことがあるかもと感じるものもありましたが、改めて時勢について考えるのには、とても良かったです。 働き始めてすぐくらいに、内田樹さんの「下流社会」を読んで以来、定期的に色々読んでる。  自分には向いてないと思う教員を、彼の言葉を道しるべに頑張ってきた感がある。  向いてないと思いながら、17年くらい今も続けてる。大学の同窓生は、その間に辞めていった人も多い中。尖った考え方をしがちだった私は自他ともに教員やめといた方がいいんじゃない?と当時言われていて、その中身は根本的に昔も今もあまり変わりがない。ただ、私を取り巻く世間や、社会の価値観は大きく変わった。それゆえに、若い時分はマイノリティであったはずの私が、常識的な人間と思われるようになってきている気がする。 怖い。 尖った自分が受け入れられるような価値観になったからじゃない。 旧来多くが持ち得ていたはずの、倫理観やマナー、公でのあり方とか、尖った考え方とは別に、「人として(…日本人として、だろうか)こうあるべきだろうと言うあり方が、そう多くはなくなっていることが、「常識人」たる所以だからだと、思う。(正直わたしが倫理的で、マナーをよく守るような人間だと言う自負はない、にもかかわらず) それが「サル化する世界」にも、繋がるのかもしれない。 「わたしの若い時はこうだった」とか、 「今どきの人は…」なんて物言いにも繋がるかもしれないこの発言。歳を取るって、こう言うことなんだろうか。 自分の常識を人にも押し付けるようなことのないようにしたいけれども、どこかに折り合いをつけたいと言う気持ちはきっと、若者にとってはうざったいことなのだろう。

Posted by ブクログ

2023/11/24

内田樹さんに関しては、小難しく屁理屈を垂れる面倒くさい人という印象がありましたが、イメージが少し変わりました。 確かに、堅苦しさを感じるのですが、真面目過ぎて丁寧に説明しようとするからなのでしょう。 本質を捉えているなと思うことがいろいろと書かれていて、共感することも多く親近感が...

内田樹さんに関しては、小難しく屁理屈を垂れる面倒くさい人という印象がありましたが、イメージが少し変わりました。 確かに、堅苦しさを感じるのですが、真面目過ぎて丁寧に説明しようとするからなのでしょう。 本質を捉えているなと思うことがいろいろと書かれていて、共感することも多く親近感が湧きました。 「成熟する」ということは「複雑化する」ということ、「定型に収まって、それ以上変化しなくなること」ではない。 「自分探し」はしなくていい、「自分の身のほど」など知らなくていい、「自分らしさ」なんて急いで確定しなくていい。 「自分の居場所」を早くみつけさせ、「そこから出てくるな」という管理社会が「息苦しさ」を生んでいる。 「「文学」とは無縁だったが、政治やビジネスで成功を収めた。だから教育に「文学」は不要である。」との考え方をする人が教育政策を起案しているのは、現代の深刻な病態だ。 「下り坂をそろそろと下る」という新しいライフスタイルが、人口減少社会の長期的ロードマップとなる。 人口減少社会での成功事例は過去にない。「こうして成功した」という経験則には耳を貸さない方がいい。 などなど。 内田樹さんが言う「サル化」とは、「今さえよければ、未来がどうなろうと知ったことか」と、無意味に「こんなこと」をだらだらと続ける傾向のこと。 たしかに、今の日本人は「最悪の事態」を想定して不測の事態に備えない。 政治家が「仮定の話には答えられない」などと平然と言っても、マスコミも非難しないのが当たり前になっている。 最近は、見て見ぬ振りをしてやり過ごして来たことが、隠しきれなくなって少しずつ顔を出し始めている。 セクハラ・パワハラを放置してきたジャニーズや宝塚しかり、怪しい宗教団体を利用してきた政治団体しかり、企業もいろいろと不正が明るみになってきている。 「サル化」から脱出するには、将来の不安要素がよく見えていて、現状のしがらみに取り込まれていない若者が社会を変えるしかないと思う。 本書を読んでいて、一つ驚きの事実を知ることになった。(私が無知なだけ⊙ꇴ⊙) 元号の話題が出てきて、現在世界標準の西暦はキリスト紀元だから、イスラム教やユダヤ教の国は独自の暦を使っている。 ただし、西暦では〇年〇月〇日だと分かるようにはしているらしい。 日本も年号を、明治、大正、昭和、平成、令和、と和暦の使用がなくならないが、 今のように令和5年は西暦2023年と和暦と西暦が一致しているのは、そうなるように合わせたからだった。 「明治5年12月2日」の翌日が「明治6年1月1日」で、明治5年の12月は二日間しかない。 旧盆や新盆は昔から知っているのに、明治にそうなる理由があったことは知らなかった。

Posted by ブクログ

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