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〈格差〉と〈階級〉の戦後史 河出新書
1,210円
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2020/01/25 |
JAN | 9784309631172 |
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〈格差〉と〈階級〉の戦後史
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〈格差〉と〈階級〉の戦後史
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商品レビュー
4
7件のお客様レビュー
読みながら、本を読むのは結論だけじゃなくて、それに至るまでのプロセスを体験すること、それがその結論への信頼となるんだなあと思っていた。 戦後すぐの格差の縮小が意外で、だけど誰かとの差を感じざるを得ない状況だったということに納得。いまの自分は、2000年代以降、アンダークラスの出現...
読みながら、本を読むのは結論だけじゃなくて、それに至るまでのプロセスを体験すること、それがその結論への信頼となるんだなあと思っていた。 戦後すぐの格差の縮小が意外で、だけど誰かとの差を感じざるを得ない状況だったということに納得。いまの自分は、2000年代以降、アンダークラスの出現した後の時代を生きてるってのを考えないと。あと、自分が将来やりがいを持って働けるとしても、それは誰かが最低賃金付近で働いていることを搾取しているからできること、っていう視点を、ちゃんと持つきっかけになった。
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日本は比較的格差が小さい社会である…というのはたいへんな誤解で、日本の貧困率は先進国の間でもたいへん大きく、また拡大し続けている。それは昨今始まったものではなく、1980年代頃から続いているものである。 本書はその日本の格差について、簡単な傾向や、調査方法・説明方法について解説し...
日本は比較的格差が小さい社会である…というのはたいへんな誤解で、日本の貧困率は先進国の間でもたいへん大きく、また拡大し続けている。それは昨今始まったものではなく、1980年代頃から続いているものである。 本書はその日本の格差について、簡単な傾向や、調査方法・説明方法について解説したあと、敗戦後から2015年ごろまでの流れを詳細に説明する。一部の説明が厳密に時系列ではなく行き来することはあったが、時代背景として当時の文化や事件に軽く触れたり、用語が比較的丁寧に解説されたりと、読みやすかった。 格差は小泉改革といった短期的な要因で語れるものではない、という触れ込みが冒頭でされているが、その小泉改革の評価について触れられていない点は気になった。他にもいくつか、背景にあった政策について解説が不十分な点があった (小渕内閣や民主党政権での変革については触れられているなど、解説されている部分もある)。とはいえ筆者は政治学者ではなく、語るのに難しい部分はあるかもしれない。結果として明確に存在する格差そのものについて戦後全体を俯瞰し、易しくも詳細に解き明かしている点で、素晴らしい書である。 格差問題の実態はほとんど知られておらず、注目されることも少なく、誤解されている部分も多い。社会の格差意識の変化が、格差構造や格差の大きさそのものの変化と連動していることもない。 非正規雇用が急拡大し「アンダークラス」が急増している昨今、格差問題がより市民に知られるところとなり、政治による解決が目指されることを期待したい。様々な人に勧めたい1冊。
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2000年代にあった「『格差論争』」に終止符を打った」本ということで読む。 20年経った現時点からわかるのは、確かに、日本社会は「格差社会」に「なった」ということ。その原因は、次の3つに思われる。 1つは、高齢化。2つめは、非正規雇用。3つめは、雇用されている者のなかでの格差...
2000年代にあった「『格差論争』」に終止符を打った」本ということで読む。 20年経った現時点からわかるのは、確かに、日本社会は「格差社会」に「なった」ということ。その原因は、次の3つに思われる。 1つは、高齢化。2つめは、非正規雇用。3つめは、雇用されている者のなかでの格差拡大(専門職vs労働者)。 これまで、雇用統計の推移から、非熟練層が、自営業から非正規雇用に移っていったのが、この数十年の流れだと思っていた。それは、非熟練層を、経済的に、かなり厳しい状態に追い込む動きになる。 それと、2000以降の企業の利益と労働分配のトレンドは、全体として労働者への分配を減らして、かつ、その中で、格差をつけて、出来る人間に厚く報いて、それ以外の人間の報酬を抑え込む企業のあり方があらわれている。 アンダークラスが、ある割合に達すると、いつトランプ現象(あるいは、サンダース現象?)のようなポピュリズムに火がつきかねない。いや、今回の衆院選の維新の躍進をみると、日本ももうそのレベルに達しているんだろう。 いずれにせよ、格差をデータで確認したい際、立ち戻る本。
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