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「僕ら」の「女の子写真」からわたしたちのガーリーフォトへ
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「僕ら」の「女の子写真」からわたしたちのガーリーフォトへ

長島有里枝(著者)

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「僕ら」の「女の子写真」からわたしたちのガーリーフォトへ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 大福書林
発売年月日 2020/01/15
JAN 9784908465116

「僕ら」の「女の子写真」からわたしたちのガーリーフォトへ

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商品レビュー

4.3

12件のお客様レビュー

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2025/08/07

性的マジョリティ(シス・ヘテロ・アロセクシャル)のセクシスト男性評論家や写真家たちによって、不当に貶められ、性的客体化され、性暴力(同意なき性的言動)を誌面でくりかえされ、自分の意志も作品の意図も無視されて声を消されフェミニズムの歴史を消されデマを流され歪曲されてきた写真家・長島...

性的マジョリティ(シス・ヘテロ・アロセクシャル)のセクシスト男性評論家や写真家たちによって、不当に貶められ、性的客体化され、性暴力(同意なき性的言動)を誌面でくりかえされ、自分の意志も作品の意図も無視されて声を消されフェミニズムの歴史を消されデマを流され歪曲されてきた写真家・長島有里枝氏が、被害から約20年後2011年~2015年に大学院に行きフェミニズムとジェンダーを学び、自分に性暴力を行ったセクシスト男性たちに自分の言葉で反論し批判し立ち向かい、自分と自分の作品の尊厳を取り戻す、素晴らしい本。セクシスト男性から性差別・SOGI差別・性犯罪をされ、セクシスト男性中心社会に声を封じられ二次加害され、苦しめられてきた人々を、本書はエンパワメントする力を持っている。 女性の写真家たちに対して"女の子写真"などと勝手に名付け"未熟で一過性で愚か"などと侮辱しセクシズムを繰り返しながら、やがて世間の風潮がセクシズムに批判的になってくると態度を翻して"かつて女の子写真などという言説があったが~"などと自分で始めたセクシズムを隠蔽し自分をよく見せようとした卑劣な大嘘つき野郎、飯沢耕太郎。飯沢をはじめ、さらに酷い性暴力を誌面で行ったセクシスト男性たち、雑誌たち。彼らは長島氏や女性の写真家たちに対して謝罪し賠償すべきではないか。あまりにも酷い。本書は週刊誌や写真誌やメディアにおけるホモソーシャル、悪しき男性性、ボーイズトークの存在を明らかにし、読むに耐えないそれらの性暴力に被害者自らが一つ一つ抗議している。"女の子写真"言説に立ち向かうような、フェミニズムに根差した先行文献が当事殆どなく、元々ホモソーシャルが蔓延っていた写真界で加害が行われたためにフェミニストにも遠巻きに見られてしまい、ほぼ誰も反論してくれないから、自分で反論するしかなかった。自分への性暴力を改めて目にして反論を書き上げることはどれだけ辛い作業だったことだろう。 しかし、最後まで読み終えて、千田有紀氏に謝辞が述べられていて、がっくりきてしまった。 千田氏はトランス差別を指摘された後の対応(自己正当化、DARVO)がとても酷いと思う。 ただし、それが行われたのは本書が出版された後のことである。 信頼し尊敬していた指導教官がトランス差別者になってしまっても、生徒である長島氏は踏みとどまることができるはずだ。踏みとどまってほしい。差別者・差別言説に、どうか流されないでほしい。 男性に性暴力をふるわれているのは、性的マジョリティ(シス・へテロ・アロセクシャル)女性だけではない。SOGIによって下位のものと見なされ、人間ではなくモノと見なされ、性暴力をふるわれる被害に、性的マイノリティも遭っている。私もその被害者である。性的マジョリティ男性による、LGBTQへの差別を利用したレイプ(ヘイトクライム)が行われ野放しにされている。またSOGIに関わらず、地位関係性を利用したエントラップメント型性犯罪が行われこれも野放しにされている。私も演劇界で志につけこまれ雇用主・上司・演出家・演技講師・社会福祉士の神山一郎からエントラップメント型性犯罪(かつ、男性と性交を望まない性的マイノリティへの差別を利用したレイプ)に遭った。本書で言及される男性写真家・荒木経惟もモデルに対して写真撮影を口実にエントラップメント型性暴力を行い、モデルに告発されている。 これらの事を、はっきり認識して、性差別・SOGI差別・エントラップメント型性暴力を絶対に許さないと、明記・明言してほしい。 クィア・フェミニストが増えてほしい。 世に文章等を発信する人々は、自分の発言に責任を持って、はじめからクィア・フェミニズムの視座に基づいて発信してほしい。 シス・へテロ・アロセクシャル規範の撤廃を。 エントラップメント型性暴力の根絶を。

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2024/01/16

自分の中の違和感がより明確になった。 被写体が女性である写真と対峙した際、「この写真はなんだかモヤモヤする」という漠然とした感覚でしかなかったものが、「撮影者(男性)と被写体(女性)」という権力の不均衡さ、アンバランスさ、見え隠れする支配被支配の関係性に自分は嫌悪感を抱いていたの...

自分の中の違和感がより明確になった。 被写体が女性である写真と対峙した際、「この写真はなんだかモヤモヤする」という漠然とした感覚でしかなかったものが、「撮影者(男性)と被写体(女性)」という権力の不均衡さ、アンバランスさ、見え隠れする支配被支配の関係性に自分は嫌悪感を抱いていたのだ、と。 筆者は勿論のこと、本書で取り上げられていたHIROMIXについても、私は全く知識がなかった(2人が活躍したのが自分が生まれる前だった)ので、二人の写真集はいつか必ず手に入れようと思う。

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2023/10/12

私にとっては今年一番の本。90年代の女の子写真ブームの実情と当事者としての憤りが書いてあると思いきや、もっともっと広義な社会全体の分析。ほぼ同世代なので、自分としてもいろいろ思い出す。それにしても、当事者でありながら、こんなに冷静に分析できるのは素晴らしい。久々にじっくりゆっくり...

私にとっては今年一番の本。90年代の女の子写真ブームの実情と当事者としての憤りが書いてあると思いきや、もっともっと広義な社会全体の分析。ほぼ同世代なので、自分としてもいろいろ思い出す。それにしても、当事者でありながら、こんなに冷静に分析できるのは素晴らしい。久々にじっくりゆっくり読み込みました。

Posted by ブクログ