1,800円以上の注文で送料無料

大雪物語 講談社文庫
  • 新品
  • 書籍
  • 文庫

大雪物語 講談社文庫

藤田宜永(著者)

追加する に追加する

大雪物語 講談社文庫

726

獲得ポイント6P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2019/12/13
JAN 9784065181010

大雪物語

¥726

商品レビュー

3.5

3件のお客様レビュー

レビューを投稿

2023/02/14

避暑地K町の大雪が見舞われた時の人々の物語。巻末の解説が分かりやすい。短編それぞれに繋がりがある箇所もあり面白い。実際にあった話のようでもある。第一話の『転落』ではちょっと嫌な気持ちになったけれど老婆の優しさが伝わってホッとした。その他の話もしみじみといい話だった。

Posted by ブクログ

2023/02/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今年の冬は大雪のニュースをよく耳にするので、本作を読んだ。 藤田宣永さんというと、冒険小説の大家のイメージが強いが本作はその流れでなく、大雪で町に閉じこめられる特殊な状況の中でのちょっとした人間ドラマを描いたもの。 6篇からなる短編集だが、作者はミステリーも書いているので、最後に仕掛があるかと思いながら読み進めた。大雪とk町が舞台という他は共通点もなく普通の短編集であったのには肩透かしを喰らった。もっとも勝手に期待してた自分が悪いのだが・・ 好みは「雪男」。主人公の男性は中々素敵なおじさんだと思います。

Posted by ブクログ

2020/11/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いつも、藤田宜永氏の文は、昭和の香りがするような感じであるのだが、・・・・ 今回は、雪に覆われて、身動きの取れなくなったk町を基点として、6話が、書かれている。 昔、私は、志賀高原ヘスキーヘ行った時、暖冬で、ブッシュ状態。 雪がほとんどなくて、スキーは無理か!と、宿に戻ったら、宿屋の人から、雪国では、一晩で、1㍍も積もることがあり、この宿の部屋の窓も開けられない位に積もるのです!と、嘘のように、聞いていたら、本当に、一晩 夜 音もなくシンシンと降り続けて、雪が積もったのだった。 だから、この状況もよくわかる。 第一話「転落」派遣切りに遭い、そして、家には、自分の居場所も無い良太は、お金もなく、原付バイクを盗んで、ひったくりで、現金を得て、逃げだし、k町の別荘へ・・・ 一つ、どこかで、歯車が、狂って、ひったくりで、おばあさんが、転び怪我をする。 普通に、仕事があったら、こんなことをすることも無かっただろうけど・・・・と、思いながら、今のコロナで、どこも、不景気風が吹いている。 「墓堀り」は、母の遺体を搬送してもらう途中で、豪雪に見舞われる。 確執があり、母の遺体を連れて帰る娘、そして、搬送の運転手は、不慮の事故で、家族を亡くしている。 豪雪の中、墓場の雪かきを・・・ わだかまりも、溶けて流れてくれるだろうか? 「雪男」 17歳の少女は、犬を探しに、大雪の中、好きな少年の家まで、行こうとするのだが、・・・遭難の様な感じになってしまい、其処で、雪男か?と、思われたような男性に遭い、助けてもらう。 犬も見つかり、無事に自分の家に戻ることになるのだが・・・・ 好きな少年が、会わなくなった理由もわからないまま、 真っ白な中、時は過ぎていく。 助けてくれた男性も、恋の別れをして来たのだと・・・・後でわかる。 「雪の華」k町に花屋を開店。 幸せの中、この豪雪で困った人を、店に誘う。 しかし、昔好きだったのに別れた女と会うのだが、・・・・妻に付く嘘も、こんな嘘なら、いいのでは・・・ 「わだかまり」自衛隊員の青年が、幼き日、姉の誕生日にストラップを渡した翌日から、姿を消したのだが、その姉を見てしまう。 家に居場所のなかった姉。 そして、妻の不倫をして姉が、誕生したと誤解していた父の姉に対する冷遇。 姉を荒れた生活へと引き込んだわだかまりが、弟の青年の願いで、母親へ連絡してくれる。 「雨だれのプレリュード」 ピアニストと画家の夫婦。 共に、自分達の仕事を仲良く話しが、出来ていたのに、夫のピアニストの仕事が、増えるにしたがって、家庭は、話すこともしなくなって来て、妻は、離婚をと、、、、希望する。 夫の不倫も原因であったのだが、・・・・ 雪でコンサートも中止になったのだが、妻の好きな音楽を聞かせたく、ホールで、演奏をする。 その時 拍手してくれたのは・・・・ いい終わり方である。 どんなに大雪が、降って、回りが、一面何もない位真っ白に覆われても、自然と、雪が解けて元に戻ってくれたら、、、、と、思う。 短篇であり、すいすいと読める本であった。

Posted by ブクログ