商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 春陽堂書店 |
発売年月日 | 2019/12/04 |
JAN | 9784394880028 |
- 書籍
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反体罰宣言
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反体罰宣言
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不適切な部活指導で亡くなった生徒たちのエピソード、家族の声が収録されている。 読むのが苦しかったが、こういう事例があると教員として肝に銘じておかねばならない。 ・しんどい時はしんどいと言える環境整備を。それでも言い出せない子もいる。普段から生徒の「目」を見れば、いつもと違うこと...
不適切な部活指導で亡くなった生徒たちのエピソード、家族の声が収録されている。 読むのが苦しかったが、こういう事例があると教員として肝に銘じておかねばならない。 ・しんどい時はしんどいと言える環境整備を。それでも言い出せない子もいる。普段から生徒の「目」を見れば、いつもと違うことが分かるはず。 ・部活にはスポーツが得意じゃない子もいる。根気よくスポーツの楽しさを教えてほしい。 ・先生を止められるのは先生だけ。同僚に不適切指導をしている人がいたら、勇気を出して止めてほしい。 ・体罰は本人は勿論、他の子たちの心にも深く傷をつける行為。「守れなかった」と自分を責め続ける。 ・指導の中に愛情があれば、悲劇は起こらない。 ・保護者は思うところがあっても、子供を人質にとられているから出ていくことを避ける。何も言われないからと甘えず、保護者の声をしっかり聞く。保護者の方にお世話になり、協力してもらう。 ・子供にとって「学校での立ち位置」は大人が思うより重要。見えている世界は狭い。大人が「これは逃げじゃない。あなたにはたくさんの選択肢がある」と伝えることが大切。 ・いつもと違う、おかしいなと思ったらよく話を聞くこと。サボっている、ふざけているわけではない。 ・1人の死は、関わった多くの人の人生を変えてしまう。 ・自分の価値観だけで指導する危険性を心に留める。 ・「指導死」について。 …生徒がしたことに対して過剰な指導(人格否定、見放す言動、ペナルティー等)で追い詰めることは命を脅かす。一方的に悪い子と決めつけず、言い分を聞くこと。 …生徒が反省しているなら、最後に前向きな言葉をかけるべき。「どんなことがあっても君の味方」「君が大切な生徒であることは揺るがない」「学校にはルールがあることを理解してくれれば、この話はここで終わり」「子供時代にはいっぱい失敗する。成長するために必要なこと」 ・いじめについて。 …生徒と同じ目線に立ち、相談しやすい関係性を築き、悩みに気がつく先生であること。 …生徒から「いじめ」という言葉が出てきたら黄色ではなく赤信号。一刻の猶予もない。子供だけで解決できる問題ではない。 ・「熱さ」の押し売り。自分がこれだけ熱い思いで指導しているのだから、生徒は自分以上に真剣にならなければいけない、という思い込み。返事の声の小ささ、簡単にボールを諦めた、集合の時全力で駆け寄ってこない…小さなことで生徒の熱意を疑い、自分への裏切りであると執拗に責めることがある。 ・生徒は指導者の人事権の下にある。公平性、自分で選択する自由意志もない。 ・生徒は権力を嫌うが、権威ある指導者には従う。 ①専門的権威…専門家としての資質 ②人格的権威…生徒の個性を尊重、心を通わせる温かさ ③関係性権威…教育的関係を自覚し、指導、支援ができる。生徒の学ぶ姿勢を引き出すことができる。 ④統制的権威…逸脱行動には等価の罰を与える対応で、子供の公平性を守ることにつながる。
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読んでいて苦しくなる本ですが、私はこの本を読んで、子どもに怒鳴るということが激減しました。 つい子どもにイライラした態度をとってしまう、激しく怒ってしまう大人たちに読んでほしい本です。 子どもをここまで追い詰めてしまう、大人と子どもの上下関係の心理。 直接的な体罰でなくても、激...
読んでいて苦しくなる本ですが、私はこの本を読んで、子どもに怒鳴るということが激減しました。 つい子どもにイライラした態度をとってしまう、激しく怒ってしまう大人たちに読んでほしい本です。 子どもをここまで追い詰めてしまう、大人と子どもの上下関係の心理。 直接的な体罰でなくても、激しい叱責、怒鳴り声を浴びせるようなことは人権侵害、虐待にあたると強く認識しました。 自分自身の、子どもに対する態度も改めようと心に誓いました。 私の母は、怒るとヒステリックになるタイプでした。 言い訳になってしまうけど、自ずと育てられたように育ててしまいがちで、自分も余裕がなくなると子どもにたいして激昂して怖がらせてしまいがちでした。 でも、本当にそれは間違ってるな、子どもたちに対して本当によくない態度だったなと心底理解できた気がします。 親とは、それだけで権力になってしまいがちで、絶対に暴君になってはいけないのだと。非力な子どもに対して、意識して一人の人間同士として向き合うべきなんだと。 やっと心底腑に落ちました。 本当に耳を疑うような学校教育現場での悲惨な事例が紹介されています。 学校では、子どもにとって教師というのはある意味親以上に絶対権力と子ども自身がとらえてしまいがちで、教師からの理不尽な指導に追い詰められてしまう心理状態が本当にこわいなと思いました。 自分自身の子育てへの反省と同時に、教育現場へのある意味注視も怠ってはいけないなと。 この本では、子どもを守れなかった親の切実な悔恨の声、加害教師が軽い懲戒処分だけで済んでその後も復帰できてしまうことへの憤り、等強く胸に訴えかけてきます。 これを読むと、子どもらは学校という場所で多かれ少なかれいろんなことを我慢しながら毎日必死にがんばってるんだなと、改めて思いました。 だからこそ、家は安全基地でないといけないんだ、と痛切に思いました。 考えてみれば、この世に生まれてたかだか数年で、毎日決められた時間に登校し、集団行動できてる時点ですごいこと。 低年齢のうちから強制的に社会生活に適応させられ、、ある意味不自然なことをさせられてるとも言える、、。 そう考えると、家でも些細なことで怒られる、、なんて可哀想すぎる!という思いに至り、優しくしすぎてしすぎることはないんじゃないかと、そんな境地にもなりました。 この本を読んだ直後の自分の気持ちを忘れないよう、長々とここに記しました。
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私の高校時代の部活動でも、顧問の暴言・暴力がすさまじかったです。本書に書かれた事例を読んで、あれから数十年経った今でもほとんど変わっていなかったのかと愕然としました。 こういう本が少しでもスポーツ指導の改善につながってくれればと、心から願います。
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