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ジャンヌ・ダルク 超異端の聖女 講談社学術文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2019/06/12 |
JAN | 9784065162767 |
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ジャンヌ・ダルク
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ジャンヌ・ダルク
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異端者として処刑されながら聖女となったジャンヌ・ダルクについて、そうした事情を招いた背景を論じたもの。ジャンヌ・ダルクの生涯を解説するだけの本だと思っていたのが、想像以上のおもしろさだった。 ジャンヌが一度は異端とされながら評価が逆転し聖女になったのは、その時代、時代のとらえ方の...
異端者として処刑されながら聖女となったジャンヌ・ダルクについて、そうした事情を招いた背景を論じたもの。ジャンヌ・ダルクの生涯を解説するだけの本だと思っていたのが、想像以上のおもしろさだった。 ジャンヌが一度は異端とされながら評価が逆転し聖女になったのは、その時代、時代のとらえ方のせい。今の世のなかだって、きのうまでもてはやされていた人が一転して非難されるようなことはいくらでもある。人はあまりにもすごい人がいると恐れるようになるものだし、マスの力をもって排除しようとする。ジャンヌもその例だが、それが大衆の意見だけでなくキリスト教のご都合主義によっていた感じがして、宗教のずるさを見せられた気分。 この本の面白さはジャンヌをジェンダー的に見ているところにもある。女性が異端者になりやすいのは、たとえ異端的な言動があっても社会的なレッテルに当てはめやすい男性に比して、そもそも社会の埒外におかれていて当てはまるレッテルがないからという見方は大いに納得できた。 また、男装しても女は女でありながら、ジャンヌが率いた兵士(やときには敵方までも)が性的対象と見るどころか聖性を見い出していたのは、男装することで異端でなく「異界」に入った(女でも男でもない)神聖不可侵なものになったからだという論も面白かった。 自分の見方をこれにつけ加えれば、レッテルや社会的な見方に従順な男たちが相手だったからこそ、そういう存在になったのではないだろうか。でも、そういうことだったとしても、結局ジャンヌは男たちやキリスト教的な父性が描きたいように、ときに貶められときに祀られているだけのような感じがして何ともやるせない。
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