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日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2019/05/22 |
JAN | 9784121025432 |
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日米地位協定
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商品レビュー
4.6
11件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1952年に発行した日米行政協定は、自民党反岸派が協定を全面改定しなければ安保改定を支持しないという状況を察知したマッカーサーの根回しもあって、全面改定、日米地位協定となる。ところが、そこには秘密のうちに日米行政協定における米軍の地位と特権を温存するという議事録が残されていた。地位協定の中でも、米軍はとりわけ裁判管轄権にこだわる。それは外国で捕まった米兵の人権が守られるかどうかに米国世論が敏感だからである。対等な地位協定の実現のためには、日本が国際社会並みの人権意識を持つことや難民保護を実現しなければならないと筆者は言う。これは私の勘違いかもしれないが、状況は幕末の不平等条約に似ているのではないだろうか。
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本書は今年読んだ本の中でも図抜けている。私は本書が、日米同盟並びに日米地位協定に対する国民の考えに根本的な変化を引き起こす力を持っているとすら言いたい。もし今年、自分の周りの人に読んでもらいたい一冊を選ぶならこれを選ぶだろう。 筆者はあとがきで沖縄への感謝を口にする。 私は、...
本書は今年読んだ本の中でも図抜けている。私は本書が、日米同盟並びに日米地位協定に対する国民の考えに根本的な変化を引き起こす力を持っているとすら言いたい。もし今年、自分の周りの人に読んでもらいたい一冊を選ぶならこれを選ぶだろう。 筆者はあとがきで沖縄への感謝を口にする。 私は、筆者がこのあとがき部分を含めた本書全体を通して読者対し非常に大きな配慮をしたことを感じた。筆者の配慮を台無しにしないためにもそれについて多くは語るまいが、その配慮があってこそ本書はその読者がどんな立場にある人だったとしても読みやすく、価値のあるものになっていると思う。 ぜひ皆さん読んでください。
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われわれは在日米軍の基地問題について、あまりにも無関心すぎるのではないか。騒音被害などを日常的に受けている周辺住民は別にして、わたし自身を含む国民の大半は、どこか「対岸の火事」のような存在としてしか認識していないように感じる。このままではよくないと思い、第41回石橋湛山賞を受賞す...
われわれは在日米軍の基地問題について、あまりにも無関心すぎるのではないか。騒音被害などを日常的に受けている周辺住民は別にして、わたし自身を含む国民の大半は、どこか「対岸の火事」のような存在としてしか認識していないように感じる。このままではよくないと思い、第41回石橋湛山賞を受賞するなど評価が高い本作で、在日米軍の地位の根拠でもある日米地位協定について学んでみた。読んでみてわかったのは、「日米地位協定合意議事録」という巨大なブラック・ボックスの存在である。日米地位協定がいわば「不平等条約」であることは広く知られているが、著者いわく、その根源にはこの議事録の存在があるという。わたしは毎日新聞を熱心に読み、週刊誌などにも比較的よく眼を通すが、この議事録のことは本作を読んではじめて知ったし、ほかのメディアで見た記憶もない。なぜほとんど報じないのかメディアの態度を不思議に思うが、つい最近まで非公開であったというから、それ以上にまるでひた隠しにするような政府の姿勢には腹が立つ。またそもそも、地位協定そのものとは違い、合意議事録は国会において何ら正式な承認の手続を経ていない。このような文書が強い影響を持っていることは、ひいては国会の形骸化にも繫がり、民主主義の危機とも言えるのではないか。著者は「終章」で合意議事録の撤廃を主張しているが、そこまで踏み込まないにせよ、やはりもうすこし情報を公開して、国民の間で広く受容されることが必要なのではないか。基地問題などもそこでようやく深い議論ができるようになるだろう。そのためにも、本作はもっと多くの人に読まれてほしい。
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