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さようなら、ビタミン
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さようなら、ビタミン

レイチェル・コン(著者), 金子ゆき子(訳者)

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さようなら、ビタミン

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2019/04/26
JAN 9784087734997

さようなら、ビタミン

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商品レビュー

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2023/07/06

どんな人にも、どんな家庭にも、多少にかかわらず問題は起きている。 恋人のために医者の道をあきらめ、大学を辞めて婚約した主人公。理不尽な別れを強いられ、落ち込んでいるところに母親から連絡が来る。しばらく実家にいて欲しい、と。 大学教授の父親は過去に浮気が原因で母親とはギクシャク...

どんな人にも、どんな家庭にも、多少にかかわらず問題は起きている。 恋人のために医者の道をあきらめ、大学を辞めて婚約した主人公。理不尽な別れを強いられ、落ち込んでいるところに母親から連絡が来る。しばらく実家にいて欲しい、と。 大学教授の父親は過去に浮気が原因で母親とはギクシャクした関係になっている。 家に帰ると、父親がアルツハイマー型認知症と聞かされる。 大学の講義におかしな行動をとったり物忘れをしたりして、結局大学を追われた父親は落ち込み、あれた生活になる。 そこに、教え子たちが慕って、空き教室などを見つけ先生を連れだし、家族も一緒になって父親と向き合っていく。 料理好きだった母親がアルツハイマーに良いからと、ブロッコリーや菜の花系の野菜を調理し、ビタミン剤を飲ませたり必死になる。 病気はつらいけれど、家族の絆と結束力がユーモアたっぷりに書かれている。

Posted by ブクログ

2019/06/17

主人公の備忘録みたいな形でつづられた小説で、目に映る日常の出来事(ほとんどは取るに足らない風景)が延々と細切れに続くので、最初はツイッターを読まされているような気分になった。 読み終わった後で「訳者あとがき」を読むと、なぜそんな形式の小説になっているのか、そもそもの発想の理由が...

主人公の備忘録みたいな形でつづられた小説で、目に映る日常の出来事(ほとんどは取るに足らない風景)が延々と細切れに続くので、最初はツイッターを読まされているような気分になった。 読み終わった後で「訳者あとがき」を読むと、なぜそんな形式の小説になっているのか、そもそもの発想の理由が分かる。(ちなみに、ツイッターとはなんの関係もないです) でも、私はネット上でどうしても目に入ってくるツイッターの文章の、あの練りに練られた感じ(おもしろいこと言います!みたいな気合が入った感じ)があまり好きではないので、それと似ているものをずっと読んでいるのはしんどくて、少し読んでは放置、少し読んでは放置を繰り返して、やっと読み終えた。 そうやって時間をかけて読んだのがかえって良かったのか、ラストは胸にじーんとくるものがあった。 映画でいうと、「マイ・ルーム」とか「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」みたいな読後感。どっちもマイナー過ぎる映画でピンとこないかもしれないけど。 特に何か事件が起こるわけでもないし、人生の諸問題がさっと消えてなくなるわけでもないんだけど、時間をかけて人とかかわることでしか得ることのできないもの、ヒキコモリじゃ得られない何かが主人公の周囲に育まれているのが見える。 家族だけが知っているお互いの距離感とか、家族といる時にだけ感じられる不思議な居心地(良くも悪くも)とかがすごくリアルで、そういう部分の描写がなぜか少し切なかった。

Posted by ブクログ

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