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宿借りの星 創元日本SF叢書
3,300円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2019/03/29 |
JAN | 9784488018344 |
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宿借りの星
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宿借りの星
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商品レビュー
4.3
16件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
酉島伝法初体験、噂には聞いていたが独特の凄い世界観。想像上の生物が活躍する小説と言えば椎名誠の「アドバード」他一連の作品を思い出すし、似ている。 違いは俺たちの世界との距離感、人類と敵対する生物群が主人公(と書くと凡百の怪獣映画っぽくなってしまうが)なのだが、人類と彼らは生態系等違いが多くあるにもかかわらず、ある部分においてかなり近い存在となっており、そこが物語の肝にもなっている。 とにかく作り込みが凄い、読み始めは感情移入もへったくれもなく、文字面を追うのが精一杯なのだが、後半はすっかり世界観にも慣れて…きたあたりに大事件勃発というその構成も素晴らしい。 リズムに乗るのに時間がかかり、読了まで1週間以上を要してしまったが、稀な読書体験だった。ハマればくせになる味わい
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「宿借りの星」(酉島伝法)を読んだ。 もうね、酉島伝法ワールドに思う存分ドップリと浸かれたよ。 造語力というか創造力というか、かの世界にあるものを我々の世界に運び込む際の、酉島伝法さんの力技に目を見張るのである。 椎名誠さんの「水域」とか「武装島田倉庫」とかに熱狂した人ならこの作...
「宿借りの星」(酉島伝法)を読んだ。 もうね、酉島伝法ワールドに思う存分ドップリと浸かれたよ。 造語力というか創造力というか、かの世界にあるものを我々の世界に運び込む際の、酉島伝法さんの力技に目を見張るのである。 椎名誠さんの「水域」とか「武装島田倉庫」とかに熱狂した人ならこの作品にも熱狂するだろうな。 ということは、逆に万人に遍く受け入れられる立ち位置にはない読者を選ぶ作品なのもしれない。 私としてはこのゾワゾワと魂を揺さぶるような物語が愛おしいのだよ。 「皆勤の徒」もそうだけど、文字の連なりを一文字一文字舐めるように、そこにある真実を追い求める。まるで聖典を辿る聖職者のように。
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最高の読書体験だった。 読者は言葉のわからない世界で途方もない旅に出かけることになる。ひらがなと漢字が使われている読みなれた日本語のはずなのに主人公の言っている意味がひとつもわからない。字面や音読みに頼って勘で想像する他ない。こいつは手強そうだと、分厚い本が両手に重くのしかかる...
最高の読書体験だった。 読者は言葉のわからない世界で途方もない旅に出かけることになる。ひらがなと漢字が使われている読みなれた日本語のはずなのに主人公の言っている意味がひとつもわからない。字面や音読みに頼って勘で想像する他ない。こいつは手強そうだと、分厚い本が両手に重くのしかかるのを感じる。 しかし手探りでページをめくるたびに、次第に知らなかった単語がおぼろげながら理解できるようになり、主人公の置かれている状況が俯瞰できるようになってくる。 独特で癖のある世界観に慣れてきてしまうと、登場人物たちに愛着が沸き、彼らの行く末をワクワクと見守りたくなる。……と油断したところで唐突に第一部が終わり、次章ではまるで違う舞台に飛ばされる。 それでも這う這うの体でなんとか食らいつき、ようやくすべての構造が見えてきたと思ったときには、最初にあれだけ果てしなく感じられた旅路の終焉が見えてくる。 それがたまらなく寂しい。
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