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隠居すごろく
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隠居すごろく

西條奈加(著者)

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隠居すごろく

1,760

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2019/03/29
JAN 9784041067550

隠居すごろく

¥1,760

商品レビュー

4.3

46件のお客様レビュー

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2024/07/16

還暦を迎えたことを機に、隠居することにした徳兵衛。 巣鴨での商いということで大店ではないけれども、六代も続いたそれなりの規模の糸問屋、嶋屋。 気弱な長男に後を託し、店にほど近い場所に隠居家を設けます。 若いころから商売一筋で、金にならないものなど価値がないとばかりに切り捨ててき...

還暦を迎えたことを機に、隠居することにした徳兵衛。 巣鴨での商いということで大店ではないけれども、六代も続いたそれなりの規模の糸問屋、嶋屋。 気弱な長男に後を託し、店にほど近い場所に隠居家を設けます。 若いころから商売一筋で、金にならないものなど価値がないとばかりに切り捨ててきた徳兵衛。 隠居生活を楽しみにしていたのは、持つことのできなかった自分のための自由な時間。 ところが、実際には何もすることがない。 釣りも、俳句も、今更やってみても面白くもない。性に合わない。 悶々と暮らしていた時に、孫の千代太(8歳)が訪ねてくる。 千代太は父に似て心優しく泣き虫で、家族のだれもが顧みなかった徳兵衛の、寂しい気持ちを察して顔を出したのだ。 本当は、手習いの先生が怖くて逃げてきたのだけれど、徳兵衛を思いやる気持ちにも嘘はない。 そしてこの千代太が、同じ作者の『善人長屋』に出てくる嘉助のように、厄介ごとを拾ってくる。 最初は犬。 次は猫。 そして今度は…。 人生のすごろくを概ね成功して上がり終えた後の2枚目のすごろくは、千代太のおかげでどんどん思わぬほうへ進んでいく。 けれど、人との付き合いなど軽んじてきた徳兵衛は、人の喜ぶ顔を見てうれしくなったり、困ったときは助けを求めたりしながら、人の世で生きることの意味をいまさらながら知ることができた。 ”人の思いは目に見えず、触れもしない。齟齬や行き違いが生じるたびに、慮りを深めていくより他に学びようがない。” 隠居生活3か月。 自分のために書かれた本であるかのように、沁みました。 孫はいないので、穏やかな隠居生活を送りますけどね。

Posted by ブクログ

2024/01/25

堅物店主が自ら宣言し隠居したものの、仕事一筋で生きてきたため、すぐに暇をもて余してしまう。 そこに無邪気な孫が訪れたことから、賽の目が思いがけない方向に転がっていく。 爽快痛快。ワクワクしながら読み進めた。

Posted by ブクログ

2023/08/24

面白かった!最後まで読み尽くすまでやめられなかった。隠居になった徳兵衛が孫の千代太とのかかわりから人間関係が変わっていき、静かだった隠居所が人が溢れて賑やかになっていく様子が楽しかった。

Posted by ブクログ

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