商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2019/02/01 |
JAN | 9784560096758 |
- 書籍
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フクロウの家
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フクロウの家
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著者が住む米国シアトルの家に設置した巣箱にやってきたフクロウ、ニシアメリカオオコノハズクの子育て、巣立ち、再訪を観察した第1章フクロウの家。第2章からは、米国のフクロウについての細かな説明。各省に添えられる精密な挿絵も著者による。 猛禽類として知られるフクロウながら、ワシやタカと...
著者が住む米国シアトルの家に設置した巣箱にやってきたフクロウ、ニシアメリカオオコノハズクの子育て、巣立ち、再訪を観察した第1章フクロウの家。第2章からは、米国のフクロウについての細かな説明。各省に添えられる精密な挿絵も著者による。 猛禽類として知られるフクロウながら、ワシやタカといった猛禽類より全体的に小型で、ワシなどが寝静まった夜に活動することで住み分けしているという。フクロウ同士でも、小型のフクロウは大型のフクロウに捕食されてしまうらしい。 南極大陸以外の世界中に生息するというフクロウ。興味深く読んだ。
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フクロウが補食種として成功した理由として、ひとつには白昼堂々と振る舞う他の肉食鳥と渡り合うことを避けて、比較的暗い中でも活動できる能力を持っていることが挙げられる。フクロウは真っ暗闇の中でも活動できると言い切ってしまうのは必ずしも正解ではなく、完全な夜行性は世界のフクロウの半分...
フクロウが補食種として成功した理由として、ひとつには白昼堂々と振る舞う他の肉食鳥と渡り合うことを避けて、比較的暗い中でも活動できる能力を持っていることが挙げられる。フクロウは真っ暗闇の中でも活動できると言い切ってしまうのは必ずしも正解ではなく、完全な夜行性は世界のフクロウの半分に満たないと言われている。夜行性とされている種でも、活動することを選択する照度の度合いはさまざまである。(p.62) 多くのフクロウにとって、やはり目が何よりも重要な感覚器官である。フクロウが並外れた視力を持っているのは目のおかげであり、強膜輪と結合して筒状になっていて、より多くの光を取り込むことができる。ワシミミズクの中には人間よりも大きな目を持つものもあり、頭蓋骨から目が飛び出しているため、周囲の世界を双眼で眺めることができる。目が骨の中に収まっているのではなく軟骨に支えられていることで、体の前部の軽量化にもつながっている。このおかげでフクロウは頭が重くならず、空気力学的なバランスを保っているのだ。(p.66) 空間を記憶するというこの現象をわたしが理解できるようになったのは、嵐の影響で我が家がすっかり停電してしまったときのことだった。キッチンまで辿り着こうとして、真っ暗な中でもわたしは家具の迷路のようになった中を容易に歩くことができたのだ。住み慣れた我が家のどこに何があるのかを記憶していたので、それなりの速さで歩いても一度もどこにもぶつからなかった。同じように、フクロウも慣れ親しんだ場所を視覚的に記憶しているので、暗闇で獲物を追跡できるというわけだ。(p.69) フクロウは単に本能だけの生き物ではない。成長するに従って、何を恐れるべきなのかを学習していることは間違いない。わたしが世話して育った若いフクロウたちは、わたしが囲いに入っていっても何の関心も示さないか、興味を示す程度である。わたしが治療を試みた野生のフクロウの場合、身を隠すことができないときには恐怖心に基づいたさまざまな反応を見せる。野生のフクロウは人間を脅威とみなすことを学んでいるので、愚鈍に動く影が自分たちの上にそびえるように現れると、まず慌てて逃げようとする。追いつめられると、前屈みになって地面に顔を近づけ、翼を広げて前方に伸ばし、敵をそれ以上近づけないように精一杯自分を大きく見せようとする。瞬膜を閉じて傷つきやすい目を保護し、嘴で音を鳴らし、自分の命を守るために戦う覚悟を決める。この時点で、わたしを避ける方法は模索済みだ。(p.88) 人間による影響は、無知なのか無関心なのか、鉄砲を持った猟師がフクロウはいるかと酢にしているサボテンや木を激しく叩いて飛び立たせようとするときに感じられる。その影響は深刻で、卵や雛を放棄させることにもつながりかねない。フクロウの存在を確かめるために通話アプリの録音機能を使うのも問題だ。ここでも大事なのは教育である。こうした妨害行為がフクロウにどのような影響を与えることになるかが分かれば、そんな過ちを犯すことはなくなるはずだ。(p.202)
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