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中世史講義 院政期から戦国時代まで ちくま新書1378
946円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2019/01/07 |
JAN | 9784480071996 |
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中世史講義
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中世史講義
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
中世史の概観を掴むのに良い新書。 院政、日宋貿易、武家政権など各分野の専門家が一章ずつを担当し、要点を説明している。また、章末に推薦図書の記載もあり、次に読むと良い本についてもわかりやすい。 ただ、内容が学問的で、推薦書も論文集などが多いことから、少し上級者向けな印象を受ける。 ...
中世史の概観を掴むのに良い新書。 院政、日宋貿易、武家政権など各分野の専門家が一章ずつを担当し、要点を説明している。また、章末に推薦図書の記載もあり、次に読むと良い本についてもわかりやすい。 ただ、内容が学問的で、推薦書も論文集などが多いことから、少し上級者向けな印象を受ける。 新書から読み始める初学者向けに、より大衆向けの本をお薦めしてくれると良いなと思いつつ、全体感や読書を進めたい領域を知るにあたって良い本だと思う。
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中世の主要アクターは武士である。近年の歴史学は階級闘争的な歴史観から武士の時代と見ることの誤りを指摘し、多様性を強調する傾向がある。それは正しいが、武士が活躍した時代であることも正しい。鎌倉幕府の御家人となり、地頭となって村落を支配した武士の支配は過酷であった。 「地頭側は百姓...
中世の主要アクターは武士である。近年の歴史学は階級闘争的な歴史観から武士の時代と見ることの誤りを指摘し、多様性を強調する傾向がある。それは正しいが、武士が活躍した時代であることも正しい。鎌倉幕府の御家人となり、地頭となって村落を支配した武士の支配は過酷であった。 「地頭側は百姓たちに様々な嫌疑をかけ、科料をとったり、その身を押さえたり、あるいはその一族を身代として捕らえる等の行為に及んでいる。その際、十分な捜査を行っていないことについても訴えられている。そのうえ、百姓たちの財産を押収していることもある」(110頁) 近年の歴史学は百姓らが支配され、搾取される一方ではなく、逃散や訴訟など抵抗する存在であったことを重視する傾向がある。紀伊国の荘園の百姓の訴状では「ミミヲキリ、ハナヲソキ」と地頭の非道を訴えている。これも近時は百姓が地頭の一方的な支配に抵抗していたことを示すものと解釈される傾向がある。 とはいえ、百姓が抵抗していたことは、地頭の非道がなかったことを示すものでも、地頭の非道が常に是正されたことを示すものでもない。ブラック企業が社会問題になり、糾弾されているとしても、世の中にパワハラや出社ハラスメントがなくなった訳ではないことと同じである。むしろ、「泣く子と地頭には勝てぬ」という言葉が生じたように地頭の非道に泣き寝入りすることが多かっただろう。この「泣く子と地頭には勝てぬ」という言葉が流布したところに日本社会の後進性がある。 現代日本の刑事司法は人質司法や弁護人の同席なしの取り調べなど人権無視の状況である。これは国際的には日本の刑事司法は中世レベルと批判されている。これは非常に深刻な問題であるが、批判された日本側の意識は低い。そこには中世の非道な状況も「泣くこと地頭には勝てぬ」で受け入れている鈍さも一つの要因だろう。
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歴史が苦手な人には読む順番に工夫が必要かも。 第15講を読んでからの方が歴史の流れがある程度頭に入って来た上で読めるためオススメ!
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