水曜日の手紙

森沢明夫(著者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2018/12/07
• JAN: 9784041073162

商品レビュー

2024/11/23

人と比べるものではない、しかし妬みや嫉妬、人には悟られたくない胸の内で心が淀んでしまう時もある。
自分を変えたいと願うがままならない、それなら、空想でもいい。夢を叶えた理想の自分になりきることは、最初の一歩。
誰かの何気ない言葉で気付かされ、変われることもあるから。もしかしたら、自分の言葉で誰かがと思うと、言葉の大切さが身に沁みる。
自分の想いを共有してくれる誰かがいたら嬉しいけれど、見ず知らずの誰か宛に、手紙書けないなあと思ってしまい、そこで気持ちが入り込めなくなってしまった。なりたい自分になりきってみる、のは良いことですね。よかれと思うことはとことんやる。
自分の足元にある幸せを感じ取る。

2024/08/28

実在していた鮫ヶ浦水曜日郵便局をモチーフに描かれた物語。
誰かの書いた手紙が見知らぬ誰かに届き、何かしらの影響を与える…
人は繋がっていて、誰とも何とも繋がっていない人なんていないことを再確認。
とても優しい物語。
水曜日郵便局、知らなかったな。

2024/07/13

自分の水曜日の物語を手紙に出すと、他の誰かの水曜日の物語が手紙として届く。
実在した水曜日郵便局をテーマに、かつての夢を胸に仕舞い込んだ登場人物たちが水曜日の手紙によって影響し合う物語。

自分の手紙が知らない誰かに届き、知らない誰かから手紙が届くという設定が素敵だなと感じた。
読み始めてまず、最初のページに書かれた文章が印象的だった。
短くてシンプルな文章ながら、「言葉」によって自分や相手、世界が変わるという希望や重みを感じるとともに、自分はどんな言葉を使っていきたいか？と考えさせられる。
一方で、今回手紙を出す人物は2人のみだったので、もう少し多くの登場人物たちの手紙が影響し合うのを見たかったなと感じた。
また、作中に素敵だと思うメッセージもあったのだけれど、登場人物たちの考え方やメッセージに諭されているような感覚や、自分はそんな風に考えられないなというモヤモヤを感じてしまうことがあった。
自分の状態によってメッセージを素直に受け取るのが難しいこともあるのだな、と新たな気づきが得られた。