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静おばあちゃんと要介護探偵
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2018/11/28 |
JAN | 9784163909318 |
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静おばあちゃんと要介護探偵
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商品レビュー
3.5
56件のお客様レビュー
少し気軽にミステリーを楽しみたいときに良いと思います。 さよならドビュッシーとかは、読み始めるとのめり込んじゃって犯人わかんなくて人間関係複雑で最後まで読むのを止められなくて困るんです。 それに比べると、軽い味わい。車イスの七十代の破天荒おじいちゃんと、元判事の八十代のおばあちゃ...
少し気軽にミステリーを楽しみたいときに良いと思います。 さよならドビュッシーとかは、読み始めるとのめり込んじゃって犯人わかんなくて人間関係複雑で最後まで読むのを止められなくて困るんです。 それに比べると、軽い味わい。車イスの七十代の破天荒おじいちゃんと、元判事の八十代のおばあちゃんが、人生経験を活かしながらミステリーを解決していく短編集。
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一般的に小説は作り話であるがゆえに、ギリギリのところのリアリティがちゃんとしていないと興ざめしてしまう。 本書のおじいちゃんの型破り具合は、著者が博識なためにギリギリ「実際あってもおかしくなさそう」と考えてしまう。 正直、若い頃にこれを読んでいたら「ありえないでしょ」と一蹴してい...
一般的に小説は作り話であるがゆえに、ギリギリのところのリアリティがちゃんとしていないと興ざめしてしまう。 本書のおじいちゃんの型破り具合は、著者が博識なためにギリギリ「実際あってもおかしくなさそう」と考えてしまう。 正直、若い頃にこれを読んでいたら「ありえないでしょ」と一蹴していただろうけど、 年を取って、世の中が法律に従って原理原則通りに運用できていないケースがままあることを知ってこの本がリアルに感じられるようになってきている。 いやしかし本を読む前からこの2人が絡むだけでムネアツだなと思っていたけど、しょっぱなは鋭く対立して始まるからなかなかヒリヒリする。 全編通して仲良しではないし、でもおじいちゃんに対するツッコミ役としてはこれ以上ない適任だなーと読み進めるほどに思う。 ミステリもいいんだけど、やっぱり自分は随所に見られる著者独特の言葉選びのセンスの良さに目が行ってしまう。 「いくら町内会長さんでも失礼じゃないですか」(中略) 「失礼やと。笑わせるな、わしは昔っからどこに出しても恥ずかしくない失礼な男や。今更、何を言うとる」
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──老いは誰にでも訪れる 目の前の老人を蔑むことは、明日の自分を突き放すことだ。 社会問題を取り上げたら右に出る者のいない中山七里さんが、きっと練りに練ったであろう老々コナン。 非現実的とか説教くさいとか線香くさいとか思うかもしれないけど、もしそう思っても本当にがまんして読んで...
──老いは誰にでも訪れる 目の前の老人を蔑むことは、明日の自分を突き放すことだ。 社会問題を取り上げたら右に出る者のいない中山七里さんが、きっと練りに練ったであろう老々コナン。 非現実的とか説教くさいとか線香くさいとか思うかもしれないけど、もしそう思っても本当にがまんして読んで欲しい(なんで回し者?)。 老害をどうしたらいいか。 その問いはつまり、どうしたら自分が老害にならないか、に直結する。いや中山節はそれにとどまらない。 「老兵は去るのみ」と甘ったれて社会に直接関与しない、イコール若者を叱れないニュータイプ老害すら糾弾しているのだ。たとえ2000万貯めても隠居すら許されない。 これにはギクっとした(昭和)。 だって若者コワイ。でも暇だから投票には行くつもり。 日本の未来?は、まあいいか。若い人は若い人でやってよ。 容易に想像がつく消極的な老後の自分像。 それが特別なのではなく、喝破するエネルギーをもち続けられることが特別なんだと思う。周りのサポートなしにそれをやるのは無理。 死という孤独に向かう人生にサポートがあるかないか。 それが、老害にならないための今できる生き方なんだと、思った。できてないこともセットで。
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