静おばあちゃんと要介護探偵 の商品レビュー
少し気軽にミステリーを楽しみたいときに良いと思います。 さよならドビュッシーとかは、読み始めるとのめり込んじゃって犯人わかんなくて人間関係複雑で最後まで読むのを止められなくて困るんです。 それに比べると、軽い味わい。車イスの七十代の破天荒おじいちゃんと、元判事の八十代のおばあちゃ...
少し気軽にミステリーを楽しみたいときに良いと思います。 さよならドビュッシーとかは、読み始めるとのめり込んじゃって犯人わかんなくて人間関係複雑で最後まで読むのを止められなくて困るんです。 それに比べると、軽い味わい。車イスの七十代の破天荒おじいちゃんと、元判事の八十代のおばあちゃんが、人生経験を活かしながらミステリーを解決していく短編集。
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一般的に小説は作り話であるがゆえに、ギリギリのところのリアリティがちゃんとしていないと興ざめしてしまう。 本書のおじいちゃんの型破り具合は、著者が博識なためにギリギリ「実際あってもおかしくなさそう」と考えてしまう。 正直、若い頃にこれを読んでいたら「ありえないでしょ」と一蹴してい...
一般的に小説は作り話であるがゆえに、ギリギリのところのリアリティがちゃんとしていないと興ざめしてしまう。 本書のおじいちゃんの型破り具合は、著者が博識なためにギリギリ「実際あってもおかしくなさそう」と考えてしまう。 正直、若い頃にこれを読んでいたら「ありえないでしょ」と一蹴していただろうけど、 年を取って、世の中が法律に従って原理原則通りに運用できていないケースがままあることを知ってこの本がリアルに感じられるようになってきている。 いやしかし本を読む前からこの2人が絡むだけでムネアツだなと思っていたけど、しょっぱなは鋭く対立して始まるからなかなかヒリヒリする。 全編通して仲良しではないし、でもおじいちゃんに対するツッコミ役としてはこれ以上ない適任だなーと読み進めるほどに思う。 ミステリもいいんだけど、やっぱり自分は随所に見られる著者独特の言葉選びのセンスの良さに目が行ってしまう。 「いくら町内会長さんでも失礼じゃないですか」(中略) 「失礼やと。笑わせるな、わしは昔っからどこに出しても恥ずかしくない失礼な男や。今更、何を言うとる」
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──老いは誰にでも訪れる 目の前の老人を蔑むことは、明日の自分を突き放すことだ。 社会問題を取り上げたら右に出る者のいない中山七里さんが、きっと練りに練ったであろう老々コナン。 非現実的とか説教くさいとか線香くさいとか思うかもしれないけど、もしそう思っても本当にがまんして読んで...
──老いは誰にでも訪れる 目の前の老人を蔑むことは、明日の自分を突き放すことだ。 社会問題を取り上げたら右に出る者のいない中山七里さんが、きっと練りに練ったであろう老々コナン。 非現実的とか説教くさいとか線香くさいとか思うかもしれないけど、もしそう思っても本当にがまんして読んで欲しい(なんで回し者?)。 老害をどうしたらいいか。 その問いはつまり、どうしたら自分が老害にならないか、に直結する。いや中山節はそれにとどまらない。 「老兵は去るのみ」と甘ったれて社会に直接関与しない、イコール若者を叱れないニュータイプ老害すら糾弾しているのだ。たとえ2000万貯めても隠居すら許されない。 これにはギクっとした(昭和)。 だって若者コワイ。でも暇だから投票には行くつもり。 日本の未来?は、まあいいか。若い人は若い人でやってよ。 容易に想像がつく消極的な老後の自分像。 それが特別なのではなく、喝破するエネルギーをもち続けられることが特別なんだと思う。周りのサポートなしにそれをやるのは無理。 死という孤独に向かう人生にサポートがあるかないか。 それが、老害にならないための今できる生き方なんだと、思った。できてないこともセットで。
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二人三脚、老いた二人のやりとりが楽しいミステリだった。 しかしこんな年寄りになりたいような、なりたくないような。 舌鋒鋭くズカズカと切り込む玄太郎と冷徹に冷静に推理する静、この二人の対照的なコンビネーションが実によく面白かった。
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元判事の静さんと創業社長の要介護、玄太郎が難事件を解決していく。この社長、警察も入国管理局も、ものともせず突き進んでいく、爽快さが中々、面白かった。
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名前は知っていたけれど、初めて読んだ中山七里の著作。読みやすく面白い、さすが。他の著作もこれから漁りたい。
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話は面白かったが、玄太郎さんの言動が乱暴すぎて、あまりいい印象がないので星4つ。 悪いことを悪いとハッキリ言って怒るのはいいけど、理不尽な部分もあるなと感じた。 短編集なので、サクッと解決するし、文章も読みやすくて良かった。
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玄太郎プラス静さん なかなかに面白い組み合わせで、一気に読んじゃった。休日午前に楽しめるライトタッチのお話で良かった。
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要介護探偵玄の太郎爺と元判事の静婆コラボで事件を解決するお話。 面白かったですけど別に2人いなくても...⁇ 静さんの役所はみち子さんでもいーよーな? 次に期待で2読みます!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この主人公嫌い。すぐ怒鳴り散らす男は心底大嫌い。親もそうだったし教師とか上司とか、人生の半分は理不尽に怒鳴ったり暴力振るったりする男が近くにいた。何十年経っても、慣れも許せもしない。逆に、男どもの中で能力を発揮する女性の姿には溜飲が下がるので、高円寺静の活躍が見たくて読みだしたのだが、思った以上に不愉快だった。円登場しないし。上述の理由で『要介護探偵の事件簿』数頁で投げ出したのだが…、シリーズは完遂しないと気が済まないので、我慢して読むとするか。(2022-08-05L)
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