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東京百年物語(2) 一九一〇~一九四〇 岩波文庫
924円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2018/11/17 |
JAN | 9784003121726 |
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東京百年物語(2)
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東京百年物語(2)
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商品レビュー
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3件のお客様レビュー
時代の「におい」を、個々の作品とその流れを通して嗅ぎ取る。あるいは感じる。そういう作品群であろう、と、私は1の感想にて書いた。 けれど、震災という大事とその復興があったからだろうか。もしくは戦争へ進んでいく道筋にあったからだろうか。個々の印象はばらけて、「普請」で増えていく都...
時代の「におい」を、個々の作品とその流れを通して嗅ぎ取る。あるいは感じる。そういう作品群であろう、と、私は1の感想にて書いた。 けれど、震災という大事とその復興があったからだろうか。もしくは戦争へ進んでいく道筋にあったからだろうか。個々の印象はばらけて、「普請」で増えていく都市のかまびすしさばかりが思われた。ただ、その印象は読後に至って、一種の「空虚な様子」を感じ取らせるものにもなった。 東京という巨大な都市は、繁栄の過程でいくつもの命を――たとえば1の国木田独歩『窮死』のように――「消費」して発展してきたようにも思われる。2において個人の物語は、「自分自身」の影を投げるというよりは観察者の視点で語られているようで、「消費」の側から見られることが少ない。そうしてそのことによって、東京の命を「消費」するさまが、うすぼんやりしたお化けめいて感じられもする。
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普請中 / 森鷗外(1862-1922、島根県津和野町、小説家) 人面疽 / 谷崎潤一郎(1886-1965、中央区、小説家) 両国・立秋の日・築地の渡し 並序 / 木下杢太郎(1885-1945、伊東市、詩人) 東京の公園 / 田村俊子(1884-1945、台東区、小説家) 魔...
普請中 / 森鷗外(1862-1922、島根県津和野町、小説家) 人面疽 / 谷崎潤一郎(1886-1965、中央区、小説家) 両国・立秋の日・築地の渡し 並序 / 木下杢太郎(1885-1945、伊東市、詩人) 東京の公園 / 田村俊子(1884-1945、台東区、小説家) 魔術 / 芥川竜之介(1892-1927、中央区、小説家) 小僧の神様 / 志賀直哉(1883-1971、石巻市、小説家) 招魂祭一景 / 川端康成(1899-1972、大阪市北区、小説家) 公園小品 / 室生犀星(1889-1962、金沢市、詩人) 滅びたる東京 / 佐藤春夫(1892-1964、新宮市、詩人) 泥濘 / 梶井基次郎(1901-1932、大阪市西区、小説家) 押絵と旅する男 / 江戸川乱歩(1894-1965、名張市、小説家) 雨の降る品川駅 / 中野重治(1902-1979、坂井市、小説家) 水族館 / 堀辰雄(1904-1953、千代田区、小説家) M百貨店 / 伊藤整(1905-1969、北海道松前町、小説家) 恐ろしい東京 / 夢野久作(1889-1936、福岡市、小説家) 除夜の鐘・正午 / 中原中也(1907-1937、山口市、詩人) 鮨 / 岡本かの子(1889-1939、港区、小説家) 編者:ロバート・キャンベル(Campbell, Robert, 1957-、アメリカ・ニューヨーク市、日本文学)、十重田裕一(1964-、日本文学)、宗像和重(1953-、福島県、日本文学)
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「東京」を舞台とする文学作品を時代順に配するアンソロジー。全3冊のうちの2冊目は1910年(明治43年)~1940年(昭和15年)が対象。 目次から引用すると、 Ⅰ 東京の虚実 世界都市への野心 Ⅱ 東京スナップ モダニズムの夢 Ⅲ 東京の陰翳 発展と孤立 といった項立て...
「東京」を舞台とする文学作品を時代順に配するアンソロジー。全3冊のうちの2冊目は1910年(明治43年)~1940年(昭和15年)が対象。 目次から引用すると、 Ⅰ 東京の虚実 世界都市への野心 Ⅱ 東京スナップ モダニズムの夢 Ⅲ 東京の陰翳 発展と孤立 といった項立て。 大正時代~戦争の気配がまだ感じられない昭和初期がメインとなり、繁華街として浅草、上野公園が賑わい、関東大震災を経て銀座が繁華街として大きくなり、デパートは賑わい、地下鉄が浅草まで延び、カジノ・フォーリ―によるレビューが流行し…とこの時代を通して変化していく『東京』の姿を、文豪の各作品を通して読み取る面白さ。 各作家の作品は、すでに読んだことがあるものが半数以上入っていましたが、このラインナップで、この収録順で読むとその作家の作品とは別の、「都市小説としての視点」で味わえて良いですね。 巻末解説の「東京はいつも普請中」が、これまた時代を追って変容する東京の姿を解説する論文になってて面白かったです。作品とセットで2度楽しい一冊でした。
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