ルクンドオ ナイトランド叢書3-3

エドワード・ルーカス・ホワイト(著者), 遠藤裕子(訳者)

• 販売会社／発売会社: アトリエサード/書苑新社
• 発売年月日: 2018/09/27
• JAN: 9784883753246

商品レビュー

2023/11/29

ホワイトの怪奇短篇集。これまで読んできたベンスンやダーレスの短篇集と違うのは、この本が見た夢をそのまま記したと謳っているところ。もちろんそれを額面通りに受け取るほど当方純粋ではないのだが、読んでいると「明らかにこれは夢以外の何物でも無い」と思う箇所がいくつもあり、それがこの本の独特の手触りを産み出しているのは間違いない。もっとも、決して見たくない悪夢ばかりではあるが。ストレートな北欧ヒロイック・ファンタジー「フローキの魔剣」はこの中では浮いていないか？(笑)。

2019/07/04

いやー面白かった。なんだかこのシリーズっぽくない感じ。アメリカ人の作家で、幻想怪奇の他に黒人(はっきり明記はないが)の絡む妖術みたいな要素が濃いわね。どれも内容が違う作品で一つ一つが楽しめる。表紙にも「全て夢」と書いてあり、読む側からすればアイデアはどっから来てもいいんだけど、敢えてそこを強調するのには、なんか表沙汰に出来ない裏事情があってわざわざ表記せざるをえなかったのか、何か勘ぐりたくなる。別に夢のように曖昧な表記などはなくしっかり書かれていて、余計に。

2018/10/21

『自分が見た夢をそのまま書いた』と明言する異色の作家、エドワード・ルーカス・ホワイトの短編集。
果たしてそれが本当なのかどうかは解らないが、確かにこういう夢を見たのなら、そのまま書いてしまいたくなる気持ちは解るw　夢というともっと漠然としていて整合性なんか無さそうなもんなのに、ちゃんとオチがついてるんだよなぁ。『元ネタが夢』とかそういうレベルではなく、本当にこの通りの夢を見ていたとしたら、最大の才能は『夢を見て、それを覚えていられた』ことなのでは……？