商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2018/09/28 |
JAN | 9784101216317 |
- 書籍
- 文庫
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商品レビュー
4.4
46件のお客様レビュー
彼女と私を考えた。 少し似ていて、決定的に違っていて、彼女は私の師匠にはなるかもしれない、同年代なら親友にはなれないけど、ライバルにはなれるかもしれない。 志すものは違えど、無二のライバルに。 それは自分を高く見積もりすぎかしら、「あんたなんか眼中にありゃしねぇよ」と嗤われるかし...
彼女と私を考えた。 少し似ていて、決定的に違っていて、彼女は私の師匠にはなるかもしれない、同年代なら親友にはなれないけど、ライバルにはなれるかもしれない。 志すものは違えど、無二のライバルに。 それは自分を高く見積もりすぎかしら、「あんたなんか眼中にありゃしねぇよ」と嗤われるかしら。 そんなことを考えた。 彼女の生き様は私には決して真似できないものではあって、美しくも不格好で誇り高い絵師の生き様だった。 時折あまりに女の思考回路に虫酸が走ったこともあったけど、最後の数章のお栄は生き生きとしてこれぞ葛飾応為なのだと思った。 波乱であったとしてもいい人生を生きたのだろうと思うこの物語の最後がとても美しくてとても清々しいと思う。 いい作品を読めた。 作中の葛飾北斎の言葉を自分自身のために残しておこうと思う。 「たとえ三流の玄人でも、一流の素人に勝る。なぜだかわかるか。こうして恥をしのぶからだ。己が満足できねぇもんでも、歯ぁ喰いしばって世間の目に晒す。」 私も忘れてはいけない言葉だと思う。 まだ三流であったとしても、玄人でありたい。 これからも高みを目指す、玄人であり続けたい。
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葛飾北斎の娘である応為の物語。たばこやお酒を嗜み江戸っ子のきっぷのいい姿が気持ちいい。 絵に対する姿勢もいい。 同年代の友達のような感覚で読む。
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余韻の残る良い話でした。場面転換が激しくて途中着いて行くのに苦労したところはありましたが、その分主人公の生き方の迫力は増したと思います。親しい人たちが去って行くところは寂しかった。絵画は何も分からないのですが吉原格子先之図は素晴らしいと思います。
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