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世界は美しくて不思議に満ちている 「共感」から考えるヒトの進化
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世界は美しくて不思議に満ちている 「共感」から考えるヒトの進化

長谷川眞理子(著者)

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世界は美しくて不思議に満ちている 「共感」から考えるヒトの進化

1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 青土社
発売年月日 2018/09/19
JAN 9784791771011

世界は美しくて不思議に満ちている

¥1,980

商品レビュー

3.8

4件のお客様レビュー

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2023/04/06

そうそう、はじめに言っておくと、この本のタイトルが素晴らしく、このタイトルだけで星ひとつアップです。 わたしの世界観(願望)にピッタリです。 では、具体的な感想を。 章が後ろにいくほど 自分のモヤモヤと近い話題になってきて、興味深く読みました。子どもを育てられないと感じる我...

そうそう、はじめに言っておくと、この本のタイトルが素晴らしく、このタイトルだけで星ひとつアップです。 わたしの世界観(願望)にピッタリです。 では、具体的な感想を。 章が後ろにいくほど 自分のモヤモヤと近い話題になってきて、興味深く読みました。子どもを育てられないと感じる我々はどうなってるの?おかしいの? 児童虐待する若者はヒトでなく、鬼なの? 答えではなく、ヒントが書いてある。 ちょっとまとまってないですが、 ヒトは、共同繁殖戦略をとって進化したのだ。 (以下コピペ)ならば、 働く女性のために保育所を ではなく、 ヒトは共同繁殖の動物なのだから、共同繁殖のネットワークを再構築せよ というべきなのだ(以上コピペ) (以下ネタバレ) 記憶に残った事実をいくつか書き留めておくと。 1-北極エリアの無人島に観光船で行っても、そこに  プラスチックゴミが漂流してたどり着いているそうで  ゲンナリ。 2-セイウチが雄雌どちらも立派なキバを生やしているのは、キバを流氷に刺して、よっこらしょと体を持ち上げるためだそうです。どっひゃー見てみたい。 3-2歳児が「あ、バス」と指差せばおとなが「ほんとだ、バスだね」 これだけのやり取りが 共感を社会的道具として進化させた ヒトならではのやりとり。 4-繁殖に雌雄が集まる場所、レック。セイウチはレックで繁殖する。

Posted by ブクログ

2019/06/02

さまざまな記事をまとめたものだが、結構読み応えあった。特に、子育てと子どもの虐待を論じた部分は、考えさせられる。 人類は200万年前頃からサバンナに進出し、高度な食料獲得技術を用い、捕食者から身を守るために、大きな集団を形成し、互いに協力して心を共有する進化をとげていったと考え...

さまざまな記事をまとめたものだが、結構読み応えあった。特に、子育てと子どもの虐待を論じた部分は、考えさせられる。 人類は200万年前頃からサバンナに進出し、高度な食料獲得技術を用い、捕食者から身を守るために、大きな集団を形成し、互いに協力して心を共有する進化をとげていったと考えられる。 霊長類各種の脳の新皮質の容量は、物理的な環境への対応、採食の困難さなどの指標とは相関がなく、集団サイズとの間には明確な相関がみられる。新皮質の相対的な大きさと、他個体をだましたり、出し抜いたりする頻度との間にも相関がみられる。霊長類の脳を大きくさせた進化的原動力は、複雑な社会関係の操作にあったと結論されている(社会脳仮説)。 脳が大きくなると、脳の大きな子どもを育てるために大きな労力が必要となり、子育てにも共同作業が必須となった。脳の大きさと協力関係は、互いにフィードバックしながら進化していったと考えられる。 不倫などの正当でない配偶関係に対して社会が強い拒否感情を示すのは、そこから生まれた子どもに対する共同養育の負担を負いたくないという感情が基になっていると思われる。 閉経後の女性が長生きなのは、包括適応度の効果の説のほかに、繁殖をめぐる女性どうしの競争が要因であるとの説がある(マイケル・カント、ルーファス・ジョンストン)。嫁の子どもは義母と血縁関係があるが、義母の子どもは嫁との血縁関係がない。ヒトでは、類人猿と比べて世代間の繁殖期間の重なりがかなり短い。 幼児は自己中心的な事象の理解にとどまっているが、2~4歳頃に他者の視点を取得し、自己と他者の心の違いを理解していく。他者の状態を理解し、その感情状態に共鳴する認知的共感は、ヒトに固有のもの。 1970年代から、行動生態学で血縁淘汰や互恵的利他行動の進化が論じられたことにより、1980年代からは、ゲーム理論を用いた研究がさかんに行われるようになった。その結果、人間は必ずしも自己利益の最大化を追求しておらず、公正感が非常に重要な動因となっていることが明らかになった。 自意識と因果推論能力、因果推論による説明を快と感じる情動、共感感情が備わると、創発的に宗教的概念を生み出すと考えられる。 世界の狩猟採集民の人口密度は0.5人/km2で、自然界で予測される同じ大きさの雑食動物の生息密度1.5人/km2より小さい。 前頭前野のメタ認知の働きによって、異なる立場の人々の心を想像したり、自分を含めた全体の状況を把握することができる。理性の言葉は、読書や議論などによる深い思考の訓練によってしか涵養されない。かつて言論とは、そのような訓練を受けた前頭前野のチェックを経たものしか発表されないものだったが、SNSで発せられる言葉のほとんどは、前頭前野で吟味されることなく発信されている。

Posted by ブクログ

2019/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

霊長類の研究などのフィールド研究に長年携わってきた研究者のエッセイ集。前半は北極紀行などの話、後半は現代の人間社会の問題を人類学者の視点で捉えた斬新な切り口の話が多い。ただ文章がどこに向かうのかはっきりせず、多少の読みにくさを感じた。またいくつかのところで発表した文章をまとめたため、重複も見られる。多作なひとだからそんなことは気にしないのでしょう。他の文章も読んでみたくなったが参考文献とかないので信頼性にちょっとかける。

Posted by ブクログ

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