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日本史真髄 小学館新書
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日本史真髄 小学館新書

井沢元彦(著者)

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日本史真髄 小学館新書

924

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2018/08/03
JAN 9784098253180

日本史真髄

¥924

商品レビュー

5

4件のお客様レビュー

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2023/10/12

変わらぬ冴えの「井沢節」。

2023年10月読了。

著者が『言霊』についての著作を始めてから、もう何十年経つのだろう?詳しく調べる術が無いが、少なくとも30年近くは経過しているだろう。かく云う自分がまだ学生時代に読んでいたのだから、それは確実だ。

何十年か振りに相変わらずの「井沢...

2023年10月読了。

著者が『言霊』についての著作を始めてから、もう何十年経つのだろう?詳しく調べる術が無いが、少なくとも30年近くは経過しているだろう。かく云う自分がまだ学生時代に読んでいたのだから、それは確実だ。

何十年か振りに相変わらずの「井沢節」を堪能した。決して嫌み等ではなく、変わらぬ切れ味である。彼が提唱し続けている事柄は、少しずつではあるが人口に膾炙するように成ってきたように思う。。決してサザンの歌からでは無く、「言霊」と云う言葉に漸く市民権が得られている気がするからだ。

それでも、まだまだ「歴史学」と言われる世界に於いては、著者の論説が甚だ通用していないのは「そういう教科書」しか読んでこなかった方々には、奇異に映るかもしれない。彼がずっと書き続けている事の理由の一つでもある。それ程《学者の頭は固い》と言う事だ。

つい先日も、著者の本を検索していたら「相も変わらず、梅原猛の軒先を借りて…」等と云う悪意有るコメントを見掛けた。彼の著作を少しでも真面目に読めば、そんなに単純では無いことは理解出来る筈だが、「論文も碌に書かない、一介の作家の屁理屈本など、理解したくもない」と云う【研究者】の類には、何の意味も無いのだろう。

自分の国の歴史を学び、自分の国の《略歴》を知り、もっと学びたいと思わせるのが本来の教育であると思うが、著者の論説が未だに「マイナー」扱いされ続ける限り、この国は「暗記ばかりでつまらない日本史」を教え続けるのだと思うと、著者が何故こんなに何十年もほぼ同内容の著作を書き続けている理由も分かるし、何とも言えない、溜め息しか出ない、切ない気持ちに成ってしまった。

この国の将来を背負う若者達が世界へ出て「自分の国の歴史すら、まともに語れない」事が、如何に恥ずかしい事であるかを痛感する前に、一度は目を通しておくべき本として、この一冊をお奨めする。
本書を切っ掛けに、自分の国について「真剣に考える」若者が増える事を祈りたい。

左衛門佐

2020/06/10

学校の教科書は事件や出来事をただ羅列しただけで、「なぜそういうことが起きたのか?」詳しく説明してくれません。本書は日本史全般を宗教的側面から説明してくれます。本書でいう宗教とは仏教とかキリスト教といったものでなく、当時の日本人が何を信じ、考えていたかということです。一例をあげるな...

学校の教科書は事件や出来事をただ羅列しただけで、「なぜそういうことが起きたのか?」詳しく説明してくれません。本書は日本史全般を宗教的側面から説明してくれます。本書でいう宗教とは仏教とかキリスト教といったものでなく、当時の日本人が何を信じ、考えていたかということです。一例をあげるならば「怨霊信仰」です。菅原道真は無念な死を遂げ、怨霊となり、都に災いをもたらしたと当時の人は恐怖した。最終的に彼を天神様として祀ることによって、鎮めようとしました。この他にも「和」、「ケガレ」といった日本人独特の宗教のことについて触れられています。そして、その宗教はいまでも日本人の意識に根づいていると思いました。これを読めば、日本史が何倍も面白くなると思います。

Posted by ブクログ

2019/09/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本史の授業などで、これまで言葉としては当たり前のように学んできた「天皇」、「和をもって貴しとなす」、あるいは「儒教」や「朱子学」といったもの。そして「怨霊・言霊」、これらが日本(人)を規定し、今も我々の無意識の行動を呪縛している、という理論に驚かされた。 同時に、常日頃つき合い難い、面倒な隣国と思っていた大陸や半島の人々も、実は儒教の呪縛に今も縛られているのだという指摘に、思わず膝を打った。 著者は先の言葉を、日本や隣国を規定するキーワードとして、様々な歴史的事例を巧みに用いて、仮説検証を進めてゆく。本書の冒頭で、「歴史認識は、日本独特の宗教を抜きにして正しく理解できない」という刺激に満ちたテーゼを掲げるが、読み終える頃には誰もが納得するだろう。著者が掲げるいくつかのキーワードを補助線として、歴史を読み直してみれば、一見関連性のない出来事とそれらの新たな因果関係が見えてくる。その結果、単に出来事の羅列を記憶することに苦心していた「日本史」は、日本という国家の形成を物語る一大叙事詩のような趣さえ感じられるようになる。 著者の代表作ともいえる『逆説の日本史』にもにわかに関心がわいてきた。本書もしばらくの間、本棚に寝かしていた本である。しばし寝かしてしまったことに、今は悔恨の念でいっぱいである。

Posted by ブクログ

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