商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東洋経済新報社 |
発売年月日 | 2018/07/27 |
JAN | 9784492223833 |
- 書籍
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大人の道徳
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大人の道徳
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商品レビュー
3.8
8件のお客様レビュー
市民社会というものがどのように成り立ち、なぜ道徳教育が必要なのかを平易な言葉で教えてくれます。一般教養として知っておいたほうがいいっすね。一言で言うと「ならぬことはならぬ」なのです。
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■細目次 https://gyazo.com/dcda2a4d547d530442b8f0db36f7db26 https://gyazo.com/235023eeb4fac2815952ce60c2ce5486 https://gyazo.com/335c8c91698b42d361701daccb30b003 https://gyazo.com/5e0e70746f7e2b71d9667209b59e5321 https://gyazo.com/8058498b9ba2e60f90f23f791430b79f
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大人になることはどういうことか分かった。 大人になるとは、自然の傾向性に逆らえるようになること、そして、理性的判断から導かれる普遍的道徳命令に従うこと。 自他の命や財産の保護のために戦う側になること。 近代国家成立の前提からして、大人になることは有無を言わさぬ義務であること。 ...
大人になることはどういうことか分かった。 大人になるとは、自然の傾向性に逆らえるようになること、そして、理性的判断から導かれる普遍的道徳命令に従うこと。 自他の命や財産の保護のために戦う側になること。 近代国家成立の前提からして、大人になることは有無を言わさぬ義務であること。 大人になるにはどうすればいいかは書いていない。そういう本ではない。 "近代の学校という教育制度は、すべての人間に合理的な思考の訓練を施し、民主主義の国家の政治を担う市民と、産業主義の社会の経済を担う労働者であるために、必要な知識や道徳を教える制度として、存在しています。けれども、それらはすべて、たんに手段であるにすぎません。それじたいが目的ではないのです。国家が独立することじたいが、近代の目的なのではありません。民主主義じたいが目的であるのでもなく、ましてや、経済の成長や発展が目的であるのでもありません。ほんとうの目的は、これらによって維持される、人間の「栄誉」なのです。人間が「栄誉」を獲得し、それを守り抜くということこそ、近代と、近代の学校教育の、ほんとうの目的なのです。… では、「栄誉」とは何でしょうか。それは、服従を恥じること、そして独立であろうとすることにほかなりません。すなわち、カントが人間の「尊厳」と呼び、ルソーが市民の「自由」と呼んだもの。それが、福沢が「栄誉」と呼んだものに、ほかならないのです。"p279〜280 大人にならなければならないという意識からこの本を読んだはずなのに、栄誉や尊厳を最上とすることに何の意味があるかと考え始めてしまう。それこそが自然の傾向性を最上とする私的自由主義に自分が取り込まれていることの証左ではある。おそらく根本的価値観の問題である。自然の傾向性に逆らいたければ、どうにかして根本的に価値観を転倒するしかないということ。 道徳には正当な根拠がいると思っていた。しかし、カントですら要約すると「ダメなものはダメ」としか言ってないというのは、ある意味励みになる。
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