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マンモスを再生せよ ハーバード大学遺伝子研究チームの挑戦
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2018/07/23 |
JAN | 9784163908793 |
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マンモスを再生せよ
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商品レビュー
3.8
11件のお客様レビュー
以前、「合成生物学の衝撃」という本を読んだのですが、その流れで手に取ってみました。 ケナガマンモスを再生しようという俄かには信じ難いプロジェクトの話です。 最先端の遺伝子学がテーマですが、専門的な解説書ではなくノンフィクションの物語の体裁なので、学術的な内容を期待していた読...
以前、「合成生物学の衝撃」という本を読んだのですが、その流れで手に取ってみました。 ケナガマンモスを再生しようという俄かには信じ難いプロジェクトの話です。 最先端の遺伝子学がテーマですが、専門的な解説書ではなくノンフィクションの物語の体裁なので、学術的な内容を期待していた読者の方は少々拍子抜けするかもしれません。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
現在、マンモス復活のプロジェクトに取り組んでいるのがこの本の主人公ジョージ・チャーチとヒトES細胞事件の黄禹錫、というところからも分かる通り、マンモスプロジェクとといっても目立ちたがり屋のアドバルーンに過ぎないのが現状だと思う。実際、ジョージ・チャーチの研究室でも中国人のポスドク女性がプロジェクトを率いているようだし、チャーチ自身も実現するとは思ってないのだろう。 (そもそもなぜマンモスを復活させないといけないのか。それはツンドラ地帯にマンモスが闊歩することでこの地域の地表温度が下がり、凍土下のメタンなどが温暖化で放出されるのを防ぐためだ、という説明自体にいかがわしいものを感じてしまうのだが、、、) ただ、絶滅生物の復活がなぜ困難なのか、ということはよく分かる内容だった。 ・氷漬けのマンモスからDNAを抽出しても、何万年も宇宙線にさらされており、断片化が著しい(実際、恐竜の遺伝物質はこれまで一つも発見されていない) ・最終的にはゾウの幹細胞を作成して核移植を行うことになるが、ゾウの幹細胞はこれまで作成されたことがない。これはゾウがガンにならないことなどとも関連しているのかもしれないが詳細はわかっていない。 ・実際にはマンモスの特徴らしき点に関連した遺伝子(体毛が長い、皮下脂肪が厚い、零下でも機能するヘモグロビンなど)四点をゾウのDNAに導入するという試みにとどまっている
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ノンフィクションでありながら、近未来の描写をちょっと入れたり、ほんのり小説テイスト。 全編通読後、結構重要なブリッジが端折られているんじゃ…といった感想を持ったりもしたが、遺伝子工学の大まかな現状とこれまでの過程がある程度分かり、また、永久凍土が失われてゆくメカニズムとそれがもた...
ノンフィクションでありながら、近未来の描写をちょっと入れたり、ほんのり小説テイスト。 全編通読後、結構重要なブリッジが端折られているんじゃ…といった感想を持ったりもしたが、遺伝子工学の大まかな現状とこれまでの過程がある程度分かり、また、永久凍土が失われてゆくメカニズムとそれがもたらすCO2排出の恐ろしさがヒシヒシと感じられ、スリリングでもあった。 意図して種を滅亡させることも可能だという、遺伝子ドライブなる技術も然り…。 科学者は"科学でできること"を際限なく突き詰めるのが本能であるし、その衝動及び恩恵と倫理がどこで折り合いをつけるのか、これはバイオテクノロジーを論じる時に必ず付いて回る問題であり、もちろん本書の読者に対しても例外なくその命題は示される。 個人的な感覚としては、例えば"人間に害をなす生物を改変・駆逐する"、"別の種の生物が持つ特徴を発現させる"、あるいは"飼い主の要望を受けペットのクローンを作る"などといった技術は既に超えるべきでない一線を跨いでしまっている気がするが…果たして、ジュラシックパークならぬ"氷河期パーク"は誕生するのだろうか?
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