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なぜ今、仏教なのか 瞑想・マインドフルネス・悟りの科学
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2018/07/19 |
JAN | 9784152097866 |
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なぜ今、仏教なのか
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商品レビュー
3.8
7件のお客様レビュー
新刊で購入して5年。積ん読の山から発せられる無言の圧に耐えるという苦行に我慢できず、ついに下山をいただいた。 著者のロバート・ライトは、いくつもの大学で授業ももつ、著名な科学ジャーナリスト。ライトは冒頭で「ことわり」として、本書は仏教を扱うが、仏教の輪廻その他のスーパーナチュラ...
新刊で購入して5年。積ん読の山から発せられる無言の圧に耐えるという苦行に我慢できず、ついに下山をいただいた。 著者のロバート・ライトは、いくつもの大学で授業ももつ、著名な科学ジャーナリスト。ライトは冒頭で「ことわり」として、本書は仏教を扱うが、仏教の輪廻その他のスーパーナチュラルな側面は取り上げないと宣言する。仏教、特に瞑想やマインドフルネスを、現代科学、心理学、哲学の範疇で検証するのだと述べる。そして、映画『マトリックス』でネオが赤い薬を飲む場面を挙げ、マトリックスから抜け出し、世界を新たな目で見るための「赤い薬」に仏教がなり得るという。 執筆にあたり、ライトは論文を頭で理解するだけでなく、自ら瞑想合宿に参加もしている。ここでの体験を巧みに織り交ぜることで、科学的な検証を体験が補完して、本書の説得力が増している。 個人的におもしろかったのは、仏教の「無我」についての論考。ライトはこれを心理学の「心のモジュール仮説」を用いて説明し、現代心理学の知見からみても妥当であると結論する。さらに、科学的なエビデンスを挙げつつ、「自己」の否定、物事の「本性」の否定へと論は展開していく。いわゆる仏教の「無色」の検証である。キリスト教文化の西欧からこんな書籍が出て、かつベストセラーになるのは驚き。そしてライトは「世界のありとあらゆる意味は、私たちが世界に押し付けている」という考えに至るのである。こうした考えはニヒリズムに直結しないかと疑問がわくが、ライトはそこも慎重に先回りして否定する。 ライトは自然選択説や進化心理学に立つ論者として知られる。かつては有効だった感覚や反応が、現代社会では不適合となり、それが不快や苦しみの元になっている、瞑想はそれを抑える一助になる、と彼は言う。本書はGoogleやApple等、西欧のビジネスシーンでも注目される、仏教を「スキル」としてみるアプローチに近い。しかし、東洋で生まれた仏教と「西洋的な仏教」の架け橋のような書籍にも思える。またいつか読み返してみたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この本は、超絶面白かった。人生で何回も何回も読むと思う。 いわゆる「宗教の本」ではない。科学的、進化論的視点から、仏教の考え方を解していくという内容。そこには、人間は意外と動物的な生き物であり、欲求を追い求め続けることから逃れられない姿が見えて来る。 今、SNSの普及で他人と自分を24時間比べてしまう世界だけれど、なぜ比べてしまうのか?優位性を競ってしまうのか?それは、人間が「自己」に強く執着してしまうからだ、だとしたらどうすれば自己を手放せるのか?、というような内容だった。 とっても面白いから、あんまり敬遠せずに色んな人に読んで欲しい。
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自然選択によって利己的に躾けられた自我。本当に自我というものはなく情動と感情の複数のモジュールがその正体。それを切り離し外側から眺めるのが瞑想の力。
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