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現代語訳 仙境異聞 付・神童憑談略記/七生舞の記
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現代語訳 仙境異聞 付・神童憑談略記/七生舞の記

平田篤胤(著者), 山本博(訳者), 武田崇元

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現代語訳 仙境異聞 付・神童憑談略記/七生舞の記

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 八幡書店
発売年月日 2018/06/14
JAN 9784893508034

現代語訳 仙境異聞

¥1,980

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2025/12/02

明治維新に成る50年前の1820年、国学者であり神道研究者の平田篤胤は、天狗に誘われ異界と人間界を往還するという謎の少年の噂を聞き、15歳の寅吉のもとを訪ずれる。有名なので、本は幾つもあるが、山本博氏による現代訳本あるを知り、初めてその全体像に接した。 わかったことは4点。 ①...

明治維新に成る50年前の1820年、国学者であり神道研究者の平田篤胤は、天狗に誘われ異界と人間界を往還するという謎の少年の噂を聞き、15歳の寅吉のもとを訪ずれる。有名なので、本は幾つもあるが、山本博氏による現代訳本あるを知り、初めてその全体像に接した。 わかったことは4点。 ①ジャーナリステックな興味からではなくて、最初から学術的に仙境譚を聞こうという姿勢が明らか。描写は出来るだけ客観描写に努め、先ず最初にしたことは健康診断(相観、触診、脈取り)であった。まさか仙境異聞のみで2段組228頁の大作になっていようとは予想していなかった。 ②平田篤胤は密かに寅吉に接触したのではなく、当時物凄く有名な話だったようだ。阿部備中守(福山藩主、歴史上有名な阿部老中のおそらく父上)が噂を聞き付け寅吉に会ってるし、備中松山藩(平田の所属藩)に寅吉居候届を出している。塙保己一まで事実の確認にやってきている。それら全てに説明するためのおそらく本書なのではあるが、平田篤胤存命中は出版することなかった。弟子がかってに出版したのだ。平田にしてみれば、これは覚書だったのだろう。 ③肝心の寅吉の異界体験とそれに付随して寅吉が身につけた能力に就いて述べる。寅吉7歳のときに、常磐国岩間山の異境に棲む杉山僧正という山人(天狗)について行き、全国の山々や外国に「飛んで」、時々江戸の町に帰りながら多くのことを学んだという。武芸、書法、祈祷、付呪、仙薬調剤などの修行を積む。平田篤胤は、実際に寅吉と詳しく面会し、15歳とは到底思えない堂々とした自信ある受けごたえに、寅吉を全く信用し、篤胤のそもそもの理論である冥界実在説を確信する。実際に15歳とは到底私も思えない。 ④ところが、これは完全に私見ではあるが、平田篤胤先生には申し訳ないが、寅吉山人修行説はかなり怪しい。ところどころハッとするような知見はあるものの、肝心なところは「先生からは、まだ聞いていない。ただ私はこんな経験をしたことがある」と間違ってもいいようにエクスキューズをいつもいつも出している。また、大地は星であるという知見はある(この時代既に関連書物は出ている)が、その説明を詳しく聴くと、完全に物理法則と外れていた。それをまるで見てきた様に発言しているのを聞くと、彼の言の殆どは「ハッタリ」であると私は思う。 微に渡り細に渡り聞き、それを絵に書いてもらい全て記録してゆく平田篤胤の方法は、正しく民俗学の方法である。寅吉は、やがて千葉で薬商人になり、凡人に変わっていったという説もあるが、平田篤胤の記録が検証に耐え得る本として、未だによく読まれているのは、やはり大したものだと思うのである。

Posted by ブクログ